福田定良

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福田 定良(ふくだ さだよし、1917年大正6年)4月6日-2002年平成14年)12月11日)は、日本の哲学者。元法政大学教授。本名は瀬川行有(せがわゆきあり)。

略歴・人物[編集]

1917年(大正6年)4月6日、東京に生まれる。1940年昭和15年)に法政大学法文学部哲学科を卒業する。

戦時中は徴用労働者として南方戦線(ハルマヘラ島)に投入され、その体験記『めもらびりあ―戦争と哲学と私』を1948年(昭和23年)に発表する。

1948年昭和23年)、法政大学教授に就任する。

1959年、加太こうじ柳田邦夫タカクラ・テル佐藤忠男らと「大衆芸術研究会」を創設。

1970年(昭和45年)に学園闘争で法政大学を辞職、その後、だれもができる哲学を主張し、生活者の感覚に根ざした哲学を追求した。

2002年(平成14年)12月11日に腎不全により死去、85歳。

著書[編集]

単著[編集]

  • 『哲学者の悲歌―めもらびりあ』(八雲書店、1948)
  • 『新しい聖書のよみかた』(磯部書房、1951)
  • 『民衆と演芸』(岩波書店、1953)
  • 『偽善の倫理』(法政大学出版局、1955)
  • 『面白い人生哲学』(北辰堂、1955)
  • 『聖書の言葉』(実業之日本社、1956)
  • 『日本の大衆芸術』(青木書店、1957)
  • 『娯楽映画―劇映画の人間学的考察』(紀伊国屋書店、1963)
  • 『哲学のすすめ―知識人のドラマトウルギイ』(法政大学出版局、1964)
  • 『脱出者の記録―喜劇的な告白』(法政大学出版局、1964)
  • 『めもらびりあ―戦争と哲学と私』(法政大学出版局、1967)
  • 『女の哲学―その存在とドラマ』(法政大学出版局、1967)
  • 『私は奴隷だった―新・維摩詰所説経』(三一書房、1968)
  • 『私と哲学とのおかしな関係についての告白』(法政大学出版局、1972)
  • 『落語としての哲学』(法政大学出版局、1973)
  • 『宗教との対話』(法政大学出版局、1973)
  • 『記録と人間―演劇と教育をめぐって』(法政大学出版局、1974)
  • 『新選組の哲学』(新人物往来社、1974)
  • 『<面白さ>の哲学』(平凡社、1975)
  • 『「ひとり」の人間学』(柏樹社、1975)
  • 『女の聖典』(法政大学出版局、1977)
  • 『気質の話』(創文社、1977)
  • 『雑談のなかの哲学』(西田書店、1977)
  • 『仕事の哲学』(平凡社、1978)
  • 『脱出者の記録―喜劇的な告白』(法政大学出版局、1979)
  • 『優等生の哲学』(毎日新聞社、1979)
  • 『いい加減の哲学』(西田書店、1981)
  • 『話しあいとしての仏教』(法政大学出版局、1985)
  • 『現代かたぎ考』(法政大学出版局、1990)
  • 『ひとりよがりの哲学―福田定良における犯罪者意識の考察』(西田書店、1992)
  • 『堅気の哲学―福田定良遺稿集』(藍書房、2005)

共著[編集]

  • 谷川徹三『哲学とは何か』(法政大学出版局、1953)
  • 岡本博『現代タレントロジー―あるいは<軽卒への自由>』(法政大学出版局、1966)
  • 谷川徹三『日本人にとっての東洋と西洋』(法政大学出版局、1981)

参考[編集]

外部リンク[編集]