「奈良漬け」の版間の差分
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なお、奈良漬けを多量に食べた後に車両等を運転すると[[酒気帯び運転]]となる場合があるので、食後に運転する予定がある場合は注意する必要がある。ただし、アルコール健康医学協会によると、アルコール度数5%の奈良漬けの場合は約60切れ(約400g)もの量を食べなければ基準値に達しないということである。また、[[公益財団法人]][[交通事故総合分析センター]]の実験によると、奈良漬け50gを食べた20分後に行なった走行実験では呼気中のアルコール濃度はゼロであり、走行にも影響を与えていない<ref>[https://web.archive.org/web/20090129112027/http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090124/dst0901241305004-n1.htm 飲酒運転摘発逃れに悪用-「奈良漬」60切れ食べなきゃ無理]([[産経新聞]]、2009年1月24日)</ref>。酒気帯び運転で逮捕されて当初は「奈良漬けを食べた」と供述した事例でも、後の調べで飲酒していたことが判明している<ref>[http://www.sponichi.co.jp/society/news/2009/01/08/kiji/K20090108Z00001770.html 奈良漬400切れ相当!飲酒運転偽装もバレた]([[スポーツニッポン]]、2009年1月8日)</ref>。 |
なお、奈良漬けを多量に食べた後に車両等を運転すると[[酒気帯び運転]]となる場合があるので、食後に運転する予定がある場合は注意する必要がある。ただし、アルコール健康医学協会によると、[[アルコール]]度数5%の奈良漬けの場合は約60切れ(約400g)もの量を食べなければ基準値に達しないということである。また、[[公益財団法人]][[交通事故総合分析センター]]の実験によると、奈良漬け50gを食べた20分後に行なった走行実験では呼気中のアルコール濃度はゼロであり、走行にも影響を与えていない<ref>[https://web.archive.org/web/20090129112027/http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090124/dst0901241305004-n1.htm 飲酒運転摘発逃れに悪用-「奈良漬」60切れ食べなきゃ無理]([[産経新聞]]、2009年1月24日)</ref>。酒気帯び運転で逮捕されて当初は「奈良漬けを食べた」と供述した事例でも、後の調べで飲酒していたことが判明している<ref>[http://www.sponichi.co.jp/society/news/2009/01/08/kiji/K20090108Z00001770.html 奈良漬400切れ相当!飲酒運転偽装もバレた]([[スポーツニッポン]]、2009年1月8日)</ref>。 |
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== 脚注 == |
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2018年5月16日 (水) 06:54時点における版
奈良漬け(奈良漬、ならづけ)とは白うり、胡瓜、西瓜、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながらできた漬物である。
歴史
奈良漬けは、元々西暦700年代から「かす漬け」という名で存在しており、平城京の跡地で発掘された長屋王木簡にも「粕漬瓜」と記された納品伝票らしきものがある。なお、当時の酒といえばどぶろくを指していたため、粕とは搾り粕ではなくその容器の底に溜まる沈殿物のことであったようである。また、当時は上流階級の保存食・香の物として珍重されていたようで、高級食として扱われていたという記録がある。
「奈良漬け」の名は、1492年(明応元年)『山科家礼記』に、宇治の土産として「ミヤゲ、ナラツケオケ一、マススシ一桶、御コワ一器」と記してあるのが初見である。その後、1590年(天正18年)『北野社家日記』、1597年(慶長2年)『神谷宗湛献立日記』にも見え、1603年(慶長8年)『日葡辞書』では、「奈良漬は奈良の漬物の一種であり、香の物の代わりに使う」と記されている[1]。
江戸時代に入ると、奈良中筋町に住む漢方医糸屋宗仙が、慶長年間(1596年 - 1615年)に、シロウリの粕漬けを「奈良漬」という名で売り出して、幕府への献上や奈良を訪れる旅人によって普及し、庶民にも愛されるようになる。幕末の『守貞謾稿』後集巻1「香物」には「酒の粕には、白瓜、茄子、大根、菁を専らとす。何国に漬たるをも粕漬とも、奈良漬とも云也。古は奈良を製酒の第一とする故也。」とあり、銘醸地奈良の南都諸白から生まれる質のよい酒粕に負うところが大きいことが記されている[2]。
奈良県以外で製造したものも奈良漬けと呼ばれ、一般名詞化している。奈良県以外では、灘五郷(兵庫県)の酒粕を用いた甲南漬、名古屋市周辺で収穫される守口大根を用いた守口漬などと名付けられた品物もある。
特徴
長期保存が可能なため、季節を問わずに使用できる野菜漬として冷蔵設備が未発達な時代には珍重された。古くからの江戸前寿司の店では、現在も「奈良漬巻」というメニューが残されている例もある。 また鰻の蒲焼きの箸休めとしても定番となっており、鰻を食べた後に口に残る脂っこさを奈良漬けが拭い去り、口をさっぱりとさせる効果がある[3]。胃の働きを活発にし胸焼けを抑えたり、脂肪の分解、ビタミンやミネラルの吸収を助けるなどの効果があるとも言われている[3] 。
なお、奈良漬けを多量に食べた後に車両等を運転すると酒気帯び運転となる場合があるので、食後に運転する予定がある場合は注意する必要がある。ただし、アルコール健康医学協会によると、アルコール度数5%の奈良漬けの場合は約60切れ(約400g)もの量を食べなければ基準値に達しないということである。また、公益財団法人交通事故総合分析センターの実験によると、奈良漬け50gを食べた20分後に行なった走行実験では呼気中のアルコール濃度はゼロであり、走行にも影響を与えていない[4]。酒気帯び運転で逮捕されて当初は「奈良漬けを食べた」と供述した事例でも、後の調べで飲酒していたことが判明している[5]。
脚注
- ^ 土井忠生、森田武、長南実編訳 『日葡辞書:邦訳』岩波書店、1980年。
- ^ 喜田川守貞『守貞謾稿』後集巻1
- ^ a b 漬物大百科『奈良漬け(奈良) Archived 2014年9月12日, at the Wayback Machine.』(2010年5月7日閲覧)
- ^ 飲酒運転摘発逃れに悪用-「奈良漬」60切れ食べなきゃ無理(産経新聞、2009年1月24日)
- ^ 奈良漬400切れ相当!飲酒運転偽装もバレた(スポーツニッポン、2009年1月8日)