東京電力病院
東京電力病院 | |
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情報 | |
標榜診療科 | 内科、小児科、神経科、外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚泌尿器科、歯科、放射線科、産婦人科 |
開設者 | 東京電力株式会社 |
開設年月日 | 1951年 |
所在地 |
〒160-0016 |
位置 | 北緯35度40分58.9秒 東経139度43分8.9秒 / 北緯35.683028度 東経139.719139度座標: 北緯35度40分58.9秒 東経139度43分8.9秒 / 北緯35.683028度 東経139.719139度 |
PJ 医療機関 |
東京電力病院(とうきょうでんりょくびょういん)は、かつて東京都新宿区信濃町にあった病院である。東京電力が保有していた企業立病院であり、一般患者の診療は行っていなかった。略称東電病院。
概要
[編集]東京電力社員らの健康管理を目的とする職域病院として1951年(昭和26年)に開設され、東京電力の社員やOB、その家族らのみを対象として診療を行っていた[1]。
病院は7階建てで敷地面積は5,400平米、信濃町駅至近の外苑東通り沿いに立地しており、慶應義塾大学医学部・慶應義塾大学病院に隣接している。東京都内にはJR東京総合病院、NTT東日本関東病院など多くの民間企業立病院があるがいずれも一般患者を受け入れており、東京電力病院のように診療対象を自社関係者に限定する病院は稀である[1]。電力会社が保有する病院に、他には関西電力病院(大阪市福島区)、中電病院(広島市中区)がある。いずれも従業員の福利厚生施設として開設され、のちに規模を拡大し地域住民に一般開放している。
東京電力は企業立病院形態下での一般開放を検討し東京都に相談したが、東京都側は医療法を根拠に難色を示したとされる[2][3][4]。東京電力は近隣に大病院(慶應義塾大学病院)があることを理由に一般病院への変更認可が認められないと説明している[5]。
2014年2月末をもって閉鎖され、東京建物に土地を売却した。跡地の活用方法については未定[6]であったが、2017年1月1日付けの創価学会機関紙・聖教新聞の報道によって、聖教新聞社の新社屋となる「創価学会世界聖教会館」が建設されることが明らかになり[7][8][9]、2019年9月に竣工、11月に開館した[10]。
東京電力病院
[編集]- 所在地 東京都新宿区信濃町9-2
- 開設者 東京電力株式会社
- 管理者 田邊 清男
- 診療科目 内科、小児科、神経科、外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚泌尿器科、歯科、放射線科、産婦人科
- 病床数 一般病床 192[11][12][13]
東京電力病院本店診療所
[編集]東京電力の社員、家族、退職者だけが利用できる病院であり一般の人間は利用できない。
批判
[編集]診療対象を東京電力関係者に限定している東京電力病院であるが、病院の稼働率は極めて低い。2009年(平成21年)に東京都が定期監査を行った際には192床の設置許可病床に対して60名程度しか入院しておらず、ベット数の削減が指導された[1]。また、2012年(平成24年)6月には入院患者がわずか20名余りで病床稼働率が2割未満となっている実態が報じられている[1]。
一等地に建つ東京電力病院の資産価値は120億円以上であるとされるが、東京電力が東京電力福島第一原子力発電所事故後の2012年(平成24年)5月に改革方針などを示した「総合特別事業計画」でもこの病院は売却対象とされず、継続保有の意向が示された[1]。
1兆円以上の公的資金を受ける東京電力が、東京電力病院のような受益者を関係者に限定する過大な福利厚生施設を維持していることへの疑念は、同年6月に開催された東京電力の株主総会でも指摘された[1]。東京電力の株主でもある東京都の猪瀬直樹副知事(当時)はこの病院について、「赤字を垂れ流している社員だけの病院をこれからも運営するのか。売却すべきだ」との疑問と批判を呈した[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g 東電病院・稼働率2割でも一般患者受け入れず 『東京新聞』 平成24年6月27日夕刊 TOKYO Web 平成24年6月28日閲覧
- ^ 東京新聞 (2012年6月28日). “東電答弁うそ 猪瀬副知事が抗議”. 2012年6月28日閲覧。 “都側は株主総会の終了後、二〇〇七年二月に東電労務人事部の副部長が来庁し、一般病院への移行を相談したとする文書を公開。文書には、当時の都医療安全課長が「条件さえクリアできれば、一般開放は可能」と回答したと記録されており、その後は東電側から相談がなかったという。都は東電に事実確認を求める方針。東電広報部の話 当時は、企業立病院として存続したまま一般開放できないかを都に打診した。しかし、それは無理だと言われたので、それ以上は話を進めなかった。社員の福利厚生を優先する企業立病院として存続する前提が伝わっていなかった。言葉足らずだった。”
- ^ 倉沢美左 (2012年6月27日). “イキイキ勝俣会長と紛糾する株主、東京電力の株主総会は5時間30分の「すれ違い」、詳細レポート”. 東洋経済オンライン. 東洋経済. p. 3. 2012年6月28日閲覧。 “東電の山崎雅男副社長は、「許可を得ている東京都に対して、(診療の)一般開放ができないかという相談もしてきたが、(東電病院のある)新宿区には大きな病院がたくさんあるため都から難しいと言われた。さらに事故後、福島にも医師が出向するなどしており、特別事業計画の中では当面継続保有することになっている」と反論。”
- ^ msn 産経ニュース (2012年6月28日). “「関係者専用」東電病院…「一般開放に難色」はウソ?”. pp. 1-2. 2012年6月29日閲覧。 “東電の労務人事部副部長が都庁を訪れ、一般病院化を相談。都側は福祉保健局医療安全課が対応、「条件をクリアできれば一般開放は可能」と応じ、運営形態を株式会社以外とすることなどを指摘したが、これ以降、東電側から相談はないという。都は、医療法が「営利を目的として病院を開設しようとする者には開設許可を与えないことができる」と規定していることなどを踏まえ、設置者が営利目的の株式会社ではなく、医療法人が望ましいとの立場だ。”
- ^ msn 産経ニュース (2012年6月27日). “猪瀬氏が糾弾、再建策に不信 東電株主総会”. p. 1. 2012年6月29日閲覧。 “東電側が、周囲に大病院が多いことを理由に都から一般病院への変更認可が認められないと説明”
- ^ 東電病院、東京建物に100億円で売却へ 朝日新聞DIGITAL
- ^ 「創価学会総本部に世界広布新時代の言論城 『聖教新聞』新社屋を建設 『創価学会世界聖教会館』と命名 本年7月着工、2019年11月18日落成 礼拝室、配達員顕彰室、展示室などを設置」聖教新聞、2017年1月1日
- ^ 建通新聞 (2017年1月26日). “新宿区 信濃町の宗教施設は大林組で”. 2017年5月7日閲覧。
- ^ お知らせ看板情報<創価学会 世界聖教会館新築工事> 株式会社建設データバンク
- ^ “「創価学会 世界聖教会館」が竣工”. SOKAnet. 創価学会 (2019年9月9日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ 一般社団法人東京都病院協会正会員病院一覧--リンク切れ
- ^ 東京都医療機関情報システム「ひまわり」 東京電力病院
- ^ 新宿区医師会ようこそ 東京電力病院 のHOMEPAGEへ
- ^ 千代田区医師会医療機関のご案内--リンク切れ
- ^ 東京都医療機関情報システム「ひまわり」 東京電力病院本店診療所