何も言わないで
『何も言わないで』 | ||||
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ポール・ヤング の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | ロンドン ワークハウス・スタジオ | |||
ジャンル | ポップ・ロック、ブルー・アイド・ソウル、シンセポップ | |||
時間 | ||||
レーベル |
CBSレコード コロムビア・レコード | |||
プロデュース | ローリー・レイサム | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ポール・ヤング アルバム 年表 | ||||
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『何も言わないで』(なにもいわないで、原題:No Parlez)は、イングランドの歌手ポール・ヤングが1983年に発表した、ソロ名義では初のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]ヤングはQ-ティップスというバンドのメンバーとして活動していたが、1982年にソロ名義でCBSレコードとの契約を得て、Q-ティップスは解散に至った[10]。ただし、同バンドのキーボーディストであったイアン・キューレイは、引き続きヤングのバック・バンドに参加し、ソングライティングにも貢献した[10]。
1982年末に発表されたデビュー・シングル「困難を乗り越えて」はヒットしなかったが、その後マーヴィン・ゲイのカヴァー「愛の放浪者(安らぎを求めて)」が全英1位の成功を収め、それが本作のヒットにつながった[10]。
LPと同時期に発売された初回盤CDは「ビハインド・ユア・スマイル」が追加されて12曲入りとなり、また「カム・バック・アンド・ステイ」、「愛の放浪者(安らぎを求めて)」、「愛の絆」、「困難を乗り越えて」、「セックス(男と女)」の5曲はロング・ヴァージョンに差し替えられた[11]。
反響・評価
[編集]母国イギリスでは1983年7月30日付の全英アルバムチャートで初登場6位となり[12]、最終的には合計5週1位を獲得して、計119週にわたりトップ100入りするロング・ヒットとなった[1]。オランダでは、1983年8月27日付のアルバム・チャートで初登場46位となり、最終的には計40週トップ50入りして、うち7週にわたり1位を獲得した[2]。一方、アメリカでは大ヒットに至らず、Billboard 200では1984年に79位を記録するにとどまった[9]。
デイヴ・トンプソンはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「1980年代中期における、特に自信に満ちたデビュー・アルバムの一つというだけでなく、時代を超えた甘いポップ/ソウルの傑作の一つ」と評している[13]。
収録曲
[編集]LP
[編集]- Side 1
- カム・バック・アンド・ステイ - "Come Back and Stay" (Jack Lee) – 4:57
- 空しい思い - "Love Will Tear Us Apart" (Ian Curtis, Peter Hook, Stephen Morris, Bernard Sumner) – 5:00
- 愛の放浪者(安らぎを求めて) - "Wherever I Lay My Hat (That's My Home)" (Marvin Gaye, Barrett Strong, Norman Whitfield) – 5:18
- ク・ク・クラマ - "Ku Ku Kurama" (Steve Bolton) – 4:19
- 何も言わないで - "No Parlez" (Anthony Moore) – 4:57
- Side 2
- 愛の絆 - "Love of the Common People" (John Hurley, Ronnie Wilkins) – 4:56
- オー・ウーマン - "Oh Women" (J. Lee) – 3:35
- 困難を乗り越えて - "Iron Out the Rough Spots" (Steve Cropper, Booker T. Jones, David Porter) – 4:47
- 傷心の日々 - "Broken Man" (Paul Young, Ian Kewley) – 3:54
- 誘惑のとりこ - "Tender Trap" (P. Young, I. Kewley) – 4:32
- セックス(男と女) - " Sex " (J. Lee) – 4:49
CD
[編集]- カム・バック・アンド・ステイ - "Come Back and Stay (Scratch Mix)" (J. Lee) – 7:56
- 空しい思い - "Love Will Tear Us Apart" (I. Curtis, P. Hook, S. Morris, B. Sumner) – 5:00
- 愛の放浪者(安らぎを求めて) - "Wherever I Lay My Hat (That's My Home) (Extended Club Mix Version)" (M. Gaye, B. Strong, N. Whitfield) – 6:01
- ク・ク・クラマ - "Ku Ku Kurama" (S. Bolton) – 4:19
- 何も言わないで - "No Parlez" (A. Moore) – 4:57
- ビハインド・ユア・スマイル - "Behind Your Smile" (P. Young, I. Kewley) – 4:08
- 愛の絆 - "Love of the Common People (Extended Club Mix)" (J. Hurley, R. Wilkins) – 5:51
- オー・ウーマン - "Oh Women" (J. Lee) – 3:35
- 困難を乗り越えて - "Iron Out the Rough Spots (Extended Version)" (S. Cropper, B. Jones, D. Porter) – 7:28
- 傷心の日々 - "Broken Man" (P. Young, I. Kewley) – 3:54
- 誘惑のとりこ - "Tender Trap" (P. Young, I. Kewley) – 4:32
- セックス(男と女) - "Sex (Extended Club Mix Version)" (J. Lee) – 6:51
参加ミュージシャン
[編集]- ポール・ヤング - ボーカル (全曲)、ギター (on "Come Back and Stay")
- イアン・キューリー - シンセサイザー、ピアノ、ヴォコーダー、マリンバ、ベル、バッキング・ボーカル
- スティーヴ・ボルトン - ギター、ラップ・スティール、ピアノ
- マット・アーヴィング - シンセサイザー、シンセベース、シーケンサー、ギター、バッキング・ボーカル
- ピノ・パラディーノ - ベース、チャップマン・スティック
- マーク・ピンダー - エレクトロニック・ドラムス、ドラムマシン、パーカッション、カウベル
- リコ・ロドリゲス - トロンボーン (on "Love of the Common People", "Tender Trap")
- キム・レスリー - バッキング・ボーカル、コンガ
- マズ・ロバーツ - バッキング・ボーカル
- Eyethu - バッキング・ボーカル (on "No Parlez")
脚注
[編集]- ^ a b Paul Young | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
- ^ a b Paul Young - No Parlez - dutchcharts.nl
- ^ Paul Young - No Parlez - hitparade.ch
- ^ swedishcharts.com - Paul Young - No Parlez
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ charts.org.nz - Paul Young - No Parlez
- ^ norwegiancharts.com - Paul Young - No Parlez
- ^ Paul Young - No Parlez - austriancharts.at
- ^ a b “Paul Young - Awards”. AllMusic. 2016年4月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月12日閲覧。
- ^ a b c Huey, Steve. “Paul Young Biography, Songs & Albums”. AllMusic. 2021年12月12日閲覧。
- ^ Paul Young - No Parlez (1983, CD) - Discogs
- ^ Official Albums Chart Top 100 | Official Charts Company - 24 July 1983 - 30 July 1983
- ^ Thompson, Dave. “No Parlez - Paul Young”. AllMusic. 2021年12月12日閲覧。