モンズーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モンズーン
現役期間 1992年 - 1995年
欧字表記 Monsun
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 1990年3月4日
死没 2012年9月11日(22歳没)
Konigsstuhl
Mosella
母の父 Surumu
生国 西ドイツの旗 西ドイツ
バイエルン州
生産者 イーザルラント牧場[1]
馬主 ゲオルグ・フォン・ウルマン男爵[1]
調教師 ハインツ・イエンチドイツ語版[1](ドイツ)
競走成績
生涯成績 23戦12勝(総合)
21戦12勝(ドイツ)
1戦0勝(イギリス)
1戦0勝(フランス)
獲得賞金 208万8594DM
テンプレートを表示

モンズーン (Monsun) は西ドイツで生産された競走馬。ドイツで2400メートルG1競走を3勝し[1]、引退後は種牡馬として成功を収めた。

モンズン[2]モンスンモンスーンなどと表記される場合もある。

経歴[編集]

競走馬時代[編集]

1992年、1993年(2歳、3歳)[編集]

2歳時の1992年8月に競走馬デビュー戦を迎え、デビュー初戦で初勝利を挙げた。その後は一般競走を3戦走り1勝して2歳を終えた。

3歳時の1993年は、4月にシュタイゲンベルガーホテル大賞 (G3) をペーター・シールゲンの騎乗により制し重賞競走初勝利を挙げ、準重賞競走で2着、ヘルティ大賞 (G2) と準重賞競走を連勝して7月にはドイチェスダービーに挑んだが、同じ厩舎に所属するランドに敗れて[1]2着だった。その後マイケル・キネーンが騎乗してアラルポカルを制してG1競走初勝利を挙げると、次走の一般競走1着を経て9月にオイロパ賞を制してG1競走2勝目を挙げた。オイロパ賞後はレースに出走しなかったが当年にG1競走を2勝したことが評価されてドイツの年度代表馬に選出された。

1994年(4歳)[編集]

復帰戦となった5月のゲルリンク賞 (G2) を制したもののその後はG1戦線で惜敗が続いたが、9月にオイロパ賞連覇を達成した。

1995年(5歳)[編集]

前年と同じく4月のゲルリンク賞 (G2) から始動して連覇を達成し、5月のバーデン経済大賞 (G2) で6着を経て、6月にハンザ賞 (G2) を制して重賞競走8勝目を挙げた。しかし次走の8月に行われたアラルポカルでウインドインハーヘアに敗れて6着となり、この競走を最後に競走馬を引退した。

種牡馬時代[編集]

6歳となった1996年より種牡馬となり、ドイツにあるシュレンダーハン牧場で繋養された。

産駒は初年度の1997年に誕生したサムムが自身が勝てなかったドイチェスダービー2000年に制すなど初年度産駒から活躍馬を輩出し、その後もドイツを中心に産駒が活躍しており、2002年にはドイツのリーディングサイアーとなっている。また、サムムを含め後継種牡馬も多く残しブランドフォード系の中でのほぼ唯一の隆盛血統となっている。

日本には2011年現在競走馬としての産駒はピュアブリーゼ(2011年優駿牝馬2着)などがいる。繁殖牝馬としての産駒も数頭輸入されており、G1を6勝したスタセリタの産駒であるソウルスターリングが2016年の阪神ジュベナイルフィリーズを優勝している。

2012年9月11日、重度の急性神経疾患を発症したことにより安楽死処分された[1]。22歳だった。

年度別競走成績[編集]

  • 1992年(2歳) 4戦2勝
  • 1993年(3歳) 8戦6勝
    • 1着 シュタイゲンベルガーホテル大賞 (G3) 、ヘルティ大賞 (G2) 、アラルポカル (G1) 、オイロパ賞 (G1)
    • 2着 ドイチェスダービー (G1)
  • 1994年(4歳) 7戦2勝
    • 1着 ゲルリンク賞 (G2) 、オイロパ賞 (G1)
    • 2着 アラルポカル (G1) 、バーデン大賞 (G1) 、コンセイユドパリ賞 (G2)
  • 1995年(5歳) 4戦2勝
    • 1着 ゲルリンク賞 (G2) 、ハンザ賞 (G2)

表彰[編集]

  • ドイツ年度代表馬(1993年)
  • ドイツリーディングサイアー(2002年、2004年、2006年の計3回)

主な産駒[編集]

母父としての主な産駒[編集]

血統表[編集]

モンズーン血統ブランドフォード系 / Kaiserkrone・Kaiseradler 4×4=12.50%、Hyperion 5×5=6.25% (血統表の出典)

Konigsstuhl
1976 黒鹿毛
父の父
Dschingis Khan
1961 鹿毛
Tamerlane Persian Gulf
Eastern Empress
Donna Diana Necker
Donatella
父の母
Konigskronung
1965 黒鹿毛
Tiepoletto Tornado
Scaret Skies
Kronung Orymp
Kaiserkrone

Mosella
1985 鹿毛
Surumu
1974 栗毛
Literat Birkhahn
Lis
Surama Reliance
Suncourt
母の母
Monasia
1979 鹿毛
Authi Aureole
Virtuous
Monacensia Kaiseradler
Motette F-No.8-a


半妹Morning Light(父Law Society)の産駒に2017年仏2000ギニー・仏ダービー勝ちのブラムトがいる。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n Stevens, Martin (2012年9月12日). “Outstanding German sire Monsun dies aged 22” (英語). Racing Post. 2013年1月2日閲覧。
  2. ^ 外国馬情報 エリザベス女王杯(GI)出走予定 外国馬プロフィール トレラピッド号”. 日本中央競馬会 (2008年). 2013年1月2日閲覧。

外部リンク[編集]