プライマス (バンド)

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プライマス
Primus
USA.シカゴ公演 (2014年9月)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州コントラコスタ郡
ジャンル オルタナティヴ・ロック
オルタナティヴ・メタル
ファンク・ロック
活動期間 1984年 - 2000年
2003年 - 現在
レーベル キャロライン・レコード
インタースコープ・レコード
Prawn Song Records
ATOレコード
公式サイト primusville.com
メンバー レス・クレイプール (VoB)
ラリー・ラロンデ (G)
ティム・アレキサンダー (Ds)
旧メンバー ジェイ・レイン (Ds)
ほか別記参照

プライマスPrimus)は、アメリカ合衆国出身のオルタナティヴ・ロックバンド

主宰者レス・クレイプールの高度なベース・テクニックと、幅広いジャンルの音楽を吸収したサウンドを持ち味としている。

来歴[編集]

創始者レス・クレイプール(Vo、B)

1984年、レス・クレイプールを中心に結成。メンバーチェンジを経て、元ポゼストブラインド・イリュージョンのラリー・ラロンデと、ティム・アレキサンダーが加入し、1989年、クレイプールの父が費用を負担した自主制作ライブ・アルバム『サック・オン・ディス』でインディ・デビュー。

その後、アルバム『Frizzle Fry』を経て、1991年にアルバム『セイリング・ザ・シーズ・オブ・チーズ』を、当時ワーナー・ミュージック・グループ傘下のレーベルであったインタースコープ・レコードから発表し、メジャーデビュー。同作にはトム・ウェイツがゲスト参加しており[1]、後にレスもトム・ウェイツのアルバムに度々参加している。

1993年発表のアルバム『ポーク・ソーダ』は、全米7位を記録。

1994年、クレイプールは「ソーセージ」というサイド・プロジェクトを立ち上げ、アルバム『謎解きの夜 (Riddles Are Abound Tonight)』を発表[2]

1995年、アルバム『テイルズ・フロム・ザ・パンチボール』が全米8位を記録するが、1996年にティム・アレキサンダーが脱退。ブレインことブライアン・マンティアを後任に迎え、アニメ番組『サウスパーク』のテーマ曲を提供。

1998年のグループショット

1999年オズフェストに参加。同年発表のアルバム『アンチポップ』は、トム・ウェイツに加え、フレッド・ダーストトム・モレロ、ジム・マーティン(元フェイス・ノー・モア)、ジェイムズ・ヘットフィールドスチュワート・コープランド等の多彩なゲストミュージシャンを迎え制作された。また、同年にはトム・ウェイツのアルバム『ミュール・ヴァリエイションズ』や、ジャック・ケルアックのトリビュート・アルバム『「路上 - オン・ザ・ロード」を詩う (Reads on the Road)』でトムと共演。

2000年にはブラック・サバスのトリビュート・アルバム『トリビュート・トゥ・ブラック・サバス - ネイティヴィティ・イン・ブラックII (Nativity in Black II: A Tribute to Black Sabbath)』でオジー・オズボーンと共演。同年のツアーを最後に、プライマスは一旦解散する(クレイプール自身は「昼寝」としている)[3]。クレイプールは、オイスターヘッド(スチュワート・コープランドフィッシュのトレイ・アナスタシオと共に結成したジャム・バンド)やソロ名義で活動。

2003年、レス・クレイプール、ラリー・ラロンデ、ティム・アレキサンダーの3人で再結成し、DVDと新曲を含むEPを抱き合わせた『アニマルズ・シュド・ノット・トライ・トゥ・アクト・ライク・ピープル』発表。

カナダ・オタワ公演 (2008年)

2006年、初のベスト・アルバム『They Can't All Be Zingers』と、再結成後のライブを収録したDVD『Blame It On The Fish』発表。

2010年、初期ドラマー ジェイ・レインが21年ぶりに復帰[4]。同年8月、『June 2010 Rehearsal』と題した4曲入りEPがオフィシャルサイトで無料配信された[5]

2013年9月にレインが脱退し、ティム・アレキサンダーが復帰[6]

2014年10月、アルバム『Primus & the Chocolate Factory with the Fungi Ensemble』を発表。

メンバー[編集]

現ラインナップ[編集]

  • レス・クレイプール (Les Claypool) - ボーカルベース (1984年- )
  • ラリー "レア" ラロンデ (Larry "Ler" LaLonde) - ギター(1989年- )
  • ティム "ハーブ" アレキサンダー (Tim "Herb" Alexander) - ドラムス (1989年-1996年、2003年-2010年、2013年- )

旧メンバー[編集]

  • トッド・フース (Todd Huth) - ギター (1984年-1989年)
  • ビンス "パーマ" パーカー (Vince "Perm" Parker) - ドラムス (1984年)
  • ピーター・リビー (Peter Libby) - ドラムス (1984年-1985年)
  • ロビー・ビーン (Robbie Bean) - ドラムス (1985年-1986年)
  • ティム "カーブボール" ライト (Tim "Curveball" Wright) - ドラムス (1986年-1988年)
  • ジェイ・レイン (Jay Lane) - ドラムス (1988年-1989年、2010年-2013年)
  • ブライアン "ブレイン" マンティア (Bryan "Brain" Mantia) - ドラムス (1996年-2000年)

旧ツアー・メンバー[編集]

  • バケットヘッド (Buckethead) - ギター (1999年)
  • ダニー・キャリー (Danny Carey) - ドラムス (2014年)

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

  • フリズル・フライ』 - Frizzle Fry (1990年)
  • セイリング・ザ・シーズ・オブ・チーズ』 - Sailing the Seas of Cheese (1991年)
  • 『ポーク・ソーダ』 - Pork Soda (1993年)
  • 『テイルズ・フロム・ザ・パンチボール』 - Tales from the Punchbowl (1995年)
  • 『ブラウン・アルバム』 - Brown Album (1997年)
  • 『アンチポップ』 - Antipop (1999年)
  • 『グリーン・ナウガハイド』 - Green Naugahyde (2011年)
  • Primus & the Chocolate Factory with the Fungi Ensemble (2014年)
  • 『ザ・ディサチュレーティング・セヴン』 - Desaturating Seven (2017年)

ライブ・アルバム[編集]

  • 『サック・オン・ディス』 - Suck on This (1989年)
  • Gone Fishing (1992年)

コンピレーション・アルバム[編集]

  • Miscellaneous Debris (1992年)
  • 『ライノプラスティ』 - Rhinoplasty (1998年)
  • They Can't All Be Zingers (2006年)

映像作品[編集]

  • 『アニマルズ・シュド・ノット・トライ・トゥ・アクト・ライク・ピープル』 - Animals Should Not Try to Act Like People (2003年) ※CD+DVD

脚注[編集]

  1. ^ Sailing the Seas of Cheese - Primus” (英語). オールミュージック. 2015年10月12日閲覧。
  2. ^ Riddles Are Abound Tonight - Sausage” (英語). オールミュージック. 2015年10月12日閲覧。
  3. ^ プライマス、“昼寝”から覚めて、ついに再始動!!”. CDJournal. 音楽出版社 (2003年8月18日). 2015年10月12日閲覧。
  4. ^ プライマスが4年ぶりに再始動!21年ぶりにオリジナル・ドラマーが復帰 - CDjournal
  5. ^ P R I M U S – F R E E E P” (英語). プライマス. 2011年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月12日閲覧。
  6. ^ プライマスのドラマーのティム・アレキサンダー、二度目の心臓発作を受けて死について語る - NME JAPAN

外部リンク[編集]