スズキ・イーコ
スズキ・イーコ | |
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フロント | |
リア | |
概要 | |
別名 |
スズキ・ヴァーサ(インド市場) スズキ・エブリイ+/エブリイランディ(日本市場) スズキ・E-RV(マレーシア市場) スズキ・マスターバン(チリ市場) フォード・プロントP-RZ(台湾市場) |
製造国 | インド(グルグラム) |
販売期間 |
2001年 - 2009年(ヴァーサ) 2010年 - 現在(イーコ) |
ボディ | |
ボディタイプ | 4ドア小型バン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
G12B型1196cc直列4気筒 K12N型1197cc直列4気筒 G13BB型1298cc直列4気筒 |
変速機 | 5速MT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,350 mm |
全長 | 3,675 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 |
1,905 mm(ヴァーサ) 1,800 - 1,825 mm(イーコ) |
車両重量 |
930 - 985 kg 908 - 935 kg(イーコ) |
系譜 | |
先代 | スズキ・オムニ |
イーコ(EECO)は、インドのスズキの子会社であるマルチ・スズキ・インディアによって生産・販売される小型バンである。既に生産終了となったヴァーサの小型版にあたり、インド市場における安全基準に適合出来ずに2019年に生産終了したオムニの後継車にもあたる[1][2]。
概要
[編集]ヴァーサ
[編集]2001年にエブリイランディ1.3をベースに発売[5]。1298ccのG13BB型エンジンが搭載された。最高出力は82psを発揮し、5速MTと組み合わされた。グレード展開はSTD、DX、DX2の3種類が用意された。
後の2009年末に生産終了となった。
イーコ
[編集]2010年1月にイーコを発売[6][5]。デュアルブロワーエアコンやカラードバンパー等、外装デザインを一部見直し、ヘッドランプはより近代的なデザインに変更された。1196ccのG12B型が搭載された。最高出力は72psを発揮し、5速MTもヴェルサと共通である。ヴェルサとの相違点としては、メーカーオプションでCNG車が設定され、後にi-GPIを採用してS-CNGとして販売された[7]。
2019年3月、サイドエアバッグ、アンチロック・ブレーキ・システム、シートベルトリマインダーシステム、スピードアラート、リバースパーキングセンサーといった安全装備を全車に標準装備した[8]。
2022年11月22日に一部改良を実施。新設定された1.2L スズキ・K12N型デュアルジェット搭載のガソリン車は、最高出力が10%向上し、80.76馬力を発揮[9]。燃費性能も向上し、ガソリン車は25%改善され、20.20km/L、CNG車は29%改善され、27.05km/Lを達成した[9]。また、エスプレッソから流用したデジタルスピードメーター、エンジンイモビライザー、新型ステアリング・ホイールとステアリングコラム、回転ダイヤル、キャビンエアフィルター、照明付ハザードランプスイッチ、デュアルエアバッグが採用された。また、フラットな荷室を採用した事により、荷室容量は60L増加した[9]。同時に中東へ輸出も開始された[10]。
2人乗り商用仕様から5人乗りおよび7人乗り乗用仕様、救急車仕様等、商用・乗用合わせ全13グレードが展開された[9]。
価格設定は51万200インド・ルピー(約83万円)から81万3200インド・ルピー(約132万円)となった[9]。
マルチ・スズキ・インディアでマーケティング&セールス担当上級執行役員を務めるシャシャンク・スリバスタバは「イーコは発売以来、過去10年間で975万人以上のお客さまに選ばれ、セグメントで93%の市場シェアを持つ、紛れもないリーダー的存在となっている」とした上で、「イーコは今後もこのセグメントを席巻し、お客さまからさらに多くの賞賛を得られると確信しています」とコメントした[9]。
また、イーコの累計販売台数100万台突破については「お客様が私たちを信頼してくださり、イーコが国内で最も売れているバンになったことに感謝します」とコメントした[11]。
イーコは、同セグメントにおいて94%のシェアを誇り、マルチ・スズキ・インディアは「インドで最も愛されているバン」としている[11]。
安全性
[編集]エアバッグやアンチロック・ブレーキ・システム、前席シートベルトプリテンショナー等を無装備のインド市場向けモデルは、2016年に実施されたNCAPによる衝突試験で、成人乗員保護性能が0つ星、子供乗員保護性能が2つ星という結果となった[12]。
脚注
[編集]- ^ Nagaraj, Rahul (2019年4月9日). “Maruti Discontinues Production Of Omni — To Be Replaced By Eeco” (英語). www.drivespark.com. 2024年7月5日閲覧。
- ^ “【知られざるクルマ】Vol.20 海外で活躍した軽自動車(1)スズキの商用車編……ベドフォード・ラスカル、マルチ・スズキ・オムニ、デーウ・ダマスほか”. CARSMEET WEB (2021年5月21日). 2024年7月4日閲覧。
- ^ www.ETAuto.com. “After 11 years, India's bestselling van gets a makeover - ET Auto” (英語). ETAuto.com. 2024年7月5日閲覧。
- ^ “Maruti Suzuki Eeco To Be Discontinued Soon; Will Get Replaced With New Eeco By 2022 Diwali”. 91Wheels. en. 2024年7月5日閲覧。
- ^ a b “103万円! スズキ「“超格安”小型ミニバン」が大人気! 全長3.7m以下で「3列」!? 謎のロングセラーモデル「イーコ」がインドで支持される理由とは(くるまのニュース)”. Yahoo!ニュース. 2024年7月7日閲覧。
- ^ “Maruti Suzuki launches Eeco” (英語). MarutiSuzuki. 2024年7月6日閲覧。
- ^ Rohit Khurana (2010年8月13日). “Maruti Launched 5 CNG Cars – Price of Alto CNG, Estilo CNG, Wagon R CNG, EECO CNG And SX4 CNG”. Car Blog India. 2024年7月7日閲覧。
- ^ “Maruti Eeco gets ABS, airbag & other safety features: Omni OUT!”. CarToq (2019年3月20日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ a b c d e f “スズキ、新型ミニバン「イーコ」発売! 約87万円から 3.7mボディにパワフル新エンジン搭載 印に投入”. くるまのニュース (2022年11月26日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ “2022 Maruti Eeco Launched With Updated Engine And More Features | CarDekho.com” (英語). CarDekho. 2024年7月7日閲覧。
- ^ a b “アンダー90万円でMTのみ! スズキの新型ミニバン「イーコ」が”大人気”すぎて“偉業”達成!? 3.7mボディに7名乗車可能な“最も愛されるインド製バン”とは”. くるまのニュース (2023年2月26日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ “スズキ イーコ、最低のゼロ評価…グローバルNCAP”. レスポンス(Response.jp) (2016年5月27日). 2024年7月7日閲覧。