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X Toolkit Intrinsics

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

X Toolkit Intrinsics は、X Window System で使われているライブラリである。Xt(X toolkit の略)とも呼ばれる。より正確には、低レベルな Xlib ライブラリを使い、ウィジェットを使った X Window System ソフトウェアを開発するための使い易い(オブジェクト指向的)APIを提供するライブラリである[1]C言語C++向けの言語バインディングがある。

'Xt (mint-green) in the X Window System graphics stack
'Xt (mint-green) in the X Window System graphics stack

低レベルな Xlib ライブラリは X11サーバとのやり取りのための機能を提供するが、GUIで使われる各種オブジェクト(ボタン、メニューなど)を実装するための機能は全く提供しない。そのようなオブジェクトをウィジェットと呼ぶ。X Toolkit Intrinsics ライブラリは、ウィジェットを作成するのに必要な機能を提供するが、特定のウィジェットを提供するわけではない。特定のウィジェットの実装は、X Toolkit Intrinsics を使った上位のライブラリ(XawMotif)でなされる。これをウィジェット・ツールキットと呼ぶ。

従って、X Toolkit Intrinsics を直接使って新たなウィジェットを作成することができる。一般にアプリケーションは様々なウィジェットを必要とするため、一部のウィジェットを X Toolkit Intrinsics を直接使って新たに作ったとしても、他のウィジェットは Xaw や Motif にある既存のものを使うのが普通である。

GTKQtなど広く使われているウィジェット・ツールキットの多くは、X Toolkit Intrinsics を使用せず、XlibやXCBを直接使っている。

関連項目

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脚注・出典

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  1. ^ D.A.ヤング 著、川手恭輔 訳『X Toolkit プログラミング』株式会社トッパン、1990年7月30日。ISBN 4-8101-8502-8 

外部リンク

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