X-29 (航空機)
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X-29は、グラマン社によって製作された実験機。前進翼をはじめとする多くの新技術を実証した。
概要
[編集]X-29Aは、1970年代に入って急速に進歩してきた複合素材を、軍用機に適用する実証もかねて計画された前進翼機で、DAPRAとアメリカ空軍の要求仕様により、1981年12月22日に主契約社に選ばれ2機の製作が発注された。
製造コストを低く抑えるために、前部胴体はF-5、降着装置(脚部)はF-16、エンジンはF/A-18、油圧系はA-6からと、かなりの部分を現用機より流用し作成されている。初飛行は1984年、その後10年以上に渡って試験が続けられた。1985年12月13日に、2機のうち1機が、前進翼航空機による初の超音速水平飛行を達成した。X-29Aは、迎え角45度までの間で、素晴らしい操縦性と機動性を実証した。
実験性の高いデザインを採用した結果、「史上最も空力的に不安定な航空機となった。デジタル式のフライトコンピューターなしでは飛行できなかった。毎秒40回も飛行経路を修正していた」。NASAアームストロング飛行研究センターの歴史研究責任者、クリスチャン・ゲルザー氏は振り返る。
飛行制御システムは、3重の冗長性を備えたデジタルコンピュータによるものであり、バックアップとして3重のアナログコンピュータを備えていた。システム全体としての不具合発生率は、通常の飛行機の機械的な不具合発生率と同じくらい小さいと見積もられた。
X-29は1984年から1992年まで9年間で442回の研究任務で空を飛んだが、同時期、F-117の配備と実戦投入が進み成果を収めたことから、軍用機の開発においてはX-29が示してきた高度な機動性能よりもステルス性能が優先される流れとなった。
1号機
[編集]- 2004年現在、国立アメリカ空軍博物館に展示。
2号機
[編集]- 2009年現在、ドライデン飛行研究センターに展示。
その他
[編集]- 2009年現在、フルスケールモデルが国立航空宇宙博物館に展示。
仕様(X-29A)
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諸元
[編集]- 乗員: 1 名
- 全長: 14.66 m
- 全幅: 8.29 m
- 全高: 4.34 m
- 自重: 6,170 kg
- 全備重量: 7,850 kg
- 翼面積: 17.54 m2
- エンジン: ゼネラル・エレクトリック F404-GE-400 軸流式ターボファン 推力7,258kg
- 燃料: 1,800 kg
性能
[編集]- 最大速度: マッハ1.6
- 最高高度: 16,760 m
X-29が実証した技術
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- 三重デジタルフライ・バイ・ワイヤ
- 前進翼
- スーパークリティカル翼型
- 空力弾性テーラリング
- クロースカップルドカナード
- 高迎え角飛行
渦流制御器
[編集]- Vortex Flow Controller(VFC)こと渦流制御器は、機体表面に微量のガスを噴射し、機体表面に気流の渦を発生させ、気流の渦でできた負圧により、機首の動き(機首角度)を制御する装置である。野球のボールを投げたときのマグヌス効果をイメージすると良い。これにより、尾翼の存在がほぼ不要になり、大迎角飛行でも機敏な姿勢制御が可能になる。
登場作品
[編集]- 漫画・アニメ
- ゲーム
- エースコンバットシリーズ - エースコンバット2、5、ZERO、X、X2、3Dでプレイヤー機として使用可能。
- サイドワインダーシリーズ - 「サイドワインダー2」でプレイヤー機として使用可能。「サイドワインダーⅤ」では本機をモデルにした架空機「X-29Z」をプレイヤー機として使用可能。
- F29 RETALIATOR - 近未来での活躍を期待されている戦闘機 ロッキードYF-22A と グラマンX-29 のフライトシム。「YF-29」として登場する。
関連項目
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 『世界の傑作機 No.67 X-プレーンズ』文林堂、1997年。ISBN 9784893190642。
- 『Xの時代―未知の領域に踏み込んだ実験機全機紹介』文林堂〈世界の傑作機スペシャル・エディションVol.3〉。ISBN 9784893191175。
- “グラマンX29――前進翼を装備したあり得ない戦闘機”. CNN (2019年11月4日). 2026年1月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- ビデオ
- X-29 Aircraft with Forward Swept Wings military.com