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今日賞

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今日賞
Prix Aujourd'hui
受賞対象現代の政治・歴史に関する著書(政治的・歴史的観点から現代理解に資する著書)- 一般書、回想録、研究書、伝記、随筆・評論。
フランスの旗 フランス
報酬45,000 €
初回1962年
最新回2019年
最新受賞者アミン・マアルーフ
Le naufrage des civilisations

今日賞(こんにちしょう:Prix Aujourd'hui)は、1962年ジャック・フォーヴェフランス語版ジャン・フェルニオフランス語版アンドレ・フロサールフランス語版ピエール・ロスティニフランス語版ジャン=レイモン・トゥルヌーフランス語版らのジャーナリストによって創設されたフランス文学賞で、現代の政治歴史に関する著書(政治的・歴史的観点から現代理解に資する著書)― 一般書、回想録、研究書、伝記、随筆・評論 ― に贈られる。著者はフランス人であるか否かを問わないが、フランスまたはフランス語で発表された著書のみを対象とする[1]。これまでフランス人以外ではアルトゥール・ロンドン(チェコスロバキア)、シュロモー・ザンド(イスラエル)、リティ・パニュ(カンボジア)、クリストファー・クラーク(オーストラリア)らが受賞している。

現在の審査員は審査員長ジャック・ジュイヤールフランス語版のほか、フランス全国紙の編集長を含み、クリストフ・バルビエフランス語版ジャン・ボワソナフランス語版クリスティーヌ・クレルクフランス語版アラン・デュアメルフランス語版アルベール・デュ・ロワフランス語版、ジャン・フェルニオ、クロード・アンベールフランス語版ローラン・ジョフランフランス語版カトリーヌ・ネイフランス語版アラン=ジェラール・スラマフランス語版フィリップ・テソンフランス語版ラファエル・バケフランス語版の12人である[2]

賞金は現在45,000ユーロで、これは特にメセナにより芸術文化の振興に貢献している実業家フランソワ・ピノーフランス語版によるものである[3][4]

2019年現在、これまでに受賞した56作品のうち20冊が邦訳されている。

受賞者・受賞作品一覧

著者 著書 (出版社) 邦訳
1962 ジル・ペローフランス語版 Les Parachutistes (Seuil)
1963 ジャック・ドラリュフランス語版 Histoire de la Gestapo (Fayard) ゲシュタポ・狂気の歴史 ― ナチスにおける人間の研究』片岡啓治訳, サイマル出版会, 1968 / 講談社学術文庫, 2000
1964 ウジェーヌ・マノーニフランス語版 Moi, Général de Gaulle (Seuil)
1965 リュシアン・ボダールフランス語版 L’Humiliation « La Guerre d'Indochine III » (Gallimard)
1966 ピエール・ルアネフランス語版 Mendès-France au pouvoir (Laffont)
1967 クロード・レヴィ & ポール・ティヤールフランス語版 La Grande Rafle du Vel d’Hiv (Laffont)
1968 クロード・ジュリアンフランス語版 L’Empire américain (Grasset) 『アメリカとは何か ― 国境なき帝国の実証的研究』大井孝, 星野昭吉訳, サイマル出版会, 1970
1969 アルトゥール・ロンドンフランス語版 L’Aveu (Gallimard) 『自白 ― プラハ裁判煉獄記』稲田三吉訳, サイマル出版会, 1972 (コスタ=ガヴラス監督・ホルヘ・センプルン脚本の映画『告白』の原作)
1970 ジャック・ドロジフランス語版 La Loi du retour (Fayard)
1971 ピエール・ヴィアンソン=ポンテフランス語版 Histoire de la République Gaullienne (Fayard)
1972 ジャン・モーリアックフランス語版 Mort du général de Gaulle (Grasset) ドゴールの最期 ― 開かれなかったページ』萩野弘巳訳, サイマル出版会, 1973
1973 ジャン・ラクチュール Malraux – Une vie dans le siècle (Seuil)
1974 ミシェル・ジョベール Mémoires d'avenir (Grasset)
1975 ピエール=ジャケス・エリアスフランス語版 Le Cheval d'orgueil (Plon)
1976 マレク・アルテール Le Fou et les Rois (Albin Michel)
1977 フランツ=オリヴィエ・ジズベールフランス語版 François Mitterrand ou la Tentation de l'Histoire (Seuil)
1978 エレーヌ・カレール=ダンコース L'Empire éclaté (Flammarion) 『崩壊した帝国 ― ソ連における諸民族の反乱』高橋武智訳, 新評論, 1981 /『崩壊したソ連帝国 ― 諸民族の反乱』高橋武智訳, 藤原書店, 1990
1979 ジャン・ダニエルフランス語版 L’Ère des ruptures (Grasset)
1980 モーリス・シューマン Un certain 18 juin (Plon)
1981 レイモン・アロン Le Spectateur engagé (Julliard) 『参加する目撃者 ― ジャン・ルイ・ミシカ、ドミニク・ウォルトンとの対談』平林正司訳, 慶應義塾大学法学研究会, 1985 (詳細不明)
1982 ミシェル・アルベールフランス語版 Le Paris français (Seuil)
1983 ジャン=フランソワ・ルヴェル Comment les démocraties finissent (Grasset) 『民主主義国の終焉 ― 宿命の東西対立』後藤敏雄, 大沢善朗訳, 芸艸堂, 1987
1984 カトリーヌ・ネイ Le Noir et le Rouge (Grasset) ミッテラン ― フランス 1981 - 88』村田晃治訳, 世界思想社, 1992
1985 フランソワ・ド・クロゼフランス語版 Tous ensemble (Seuil)
1986 ロベール・ギラン Orient Extrême (Arléa-Seuil) 『アジア特電1937~1985 ― 過激なる極東』矢島翠訳, 平凡社, 1988
1987 アラン・マンクフランス語版 La Machine égalitaire (Grasset)
1988 フィリップ・アレグザンドルフランス語版 Paysages de campagne (Grasset)
1989 ディディエ・エリボンフランス語版 Michel Foucault (Flammarion) ミシェル・フーコー伝』田村俶訳, 新潮社, 1991
1990 ジョルジュ・ヴァランスフランス語版 France-Allemagne. Le Retour de Bismarck (Flammarion)
1991 ジャン=クロード・バローフランス語版 De l'Islam en général et du monde moderne en particulier (Le Pré-aux-Clercs) 『あるヨーロッパ人のみたイスラム』古田光一訳, ジャンニ・コミュニケーション, 1992
1992 ピエール・ルルーシュフランス語版 Le Nouveau Monde. De l’ordre de Yalta au désordre des nations (Grasset) 『新世界無秩序』三保元監訳, 日本放送出版協会, 1994
1993 ミラン・クンデラ Les Testaments trahis (Gallimard/Calmann-Lévy) 『裏切られた遺言』西永訳, 集英社, 1994
1994 アラン・ペールフィットフランス語版 C'était de Gaulle (Fayard)
1995 フランソワ・フュレ Le Passé d'une illusion (Laffont) 『幻想の過去 ― 20世紀の全体主義』楠瀬正浩訳, バジリコ, 2007
1996 レジス・ドゥブレ Loués soient nos seigneurs (Gallimard)
1997 アンリ・アムルーフランス語版 Pour en finir avec Vichy 1. Les oublis de la mémoire 1940 (Laffont)
1998 ジョージ・スタイナー Errata (Gallimard) 『G・スタイナー自伝』工藤政司訳, みすず書房, 1998
1999 アラン・フィンケルクロート L'Ingratitude (Gallimard)
2000 ルネ・レモンフランス語版 Le Christianisme en accusation (Desclée de Brouwer)
2001 ベルナール=アンリ・レヴィ Réflexions sur la guerre, le mal et la fin de l'histoire (Grasset)
2002 フィリップ・ロジェフランス語版 L'Ennemi américain (Seuil) 『アメリカという敵 ― フランス反米主義の系譜学』大谷尚文, 佐藤竜二訳、法政大学出版局, 2012
2003 ルネ・ジェラール Les Origines de la culture (Desclée de Brouwer) 『文化の起源 ― 人類と十字架』田母神顯二郎訳, 新教出版社, 2008
2004 エリック・イズラエルヴィッチフランス語版 Quand la Chine change le monde (Grasset)
2005-2006 リュック・フェリー Apprendre à vivre (Plon)
2007 エリー・バルナヴィフランス語版 Les Religions meurtrières (Flammarion)
2008 ミシェル・ヴィノック Clemenceau (Perrin)
2009 シュロモー・ザンド Comment le peuple juif fut inventé (Fayard) 『ユダヤ人の起源 ― 歴史はどのように創作されたのか』高橋武智, 佐々木康之, 木村高子訳, 初版 浩気社, 2010; 再刊 筑摩書房, 2017
2010 エドゥアール・バラデュール Le pouvoir ne se partage pas (Fayard)
2011 ラファエル・バケ Le Dernier Mort de Mitterrand (Grasset)
2012 リティ・パニュ L'Élimination (Grasset) (クリストフ・バタイユフランス語版共著) 『消去 ― 虐殺を逃れた映画作家が語るクメール・ルージュの記憶と真実』中村富美子訳, 現代企画室, 2014
2013 ダヴィッド・ヴァン・レイブルックフランス語版 Congo. Une histoire (Actes Sud)
2014 クリストファー・クラークフランス語版 Les Somnambules : Été 1914 : Comment l’Europe a marché vers la guerre (Flammarion) 『夢遊病者たち ― 第一次世界大戦はいかにして始まったか』小原淳訳, みすず書房, 2017
2015 モナ・オズーフ De Révolution en République. Les chemins de la France (Gallimard)
2016 ジャン・ビルンバウムフランス語版 Un silence religieux : la gauche face au djihadisme (Seuil)
2017 パトリック・ブシュロンフランス語版 Histoire mondiale de la France (Seuil)
2018 ティエリー・ウォルトンフランス語版 Une Histoire mondiale du communisme (T.3) - Les complices (Grasset)
2019 アミン・マアルーフ Le naufrage des civilisations (Grasset)

脚注

  1. ^ Prix Aujourd'hui” (フランス語). www.prix-litteraires.net. 2019年2月13日閲覧。
  2. ^ Le prix Aujourd'hui fête ses 50 ans” (フランス語). Livres Hebdo. 2019年2月13日閲覧。
  3. ^ Thierry Wolton, prix Aujourd'hui pour son « Histoire mondiale du communisme »” (フランス語). Le Point (2018年4月10日). 2019年2月13日閲覧。
  4. ^ 仏PPR元会長フランソワ・ピノー氏、アート界で最も影響力のある人物と認定-英国”. www.afpbb.com (2006年10月24日). 2019年2月13日閲覧。