1916年全米選手権 (テニス)
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1916年 全米選手権(1916ねんぜんべいせんしゅけん)に関する記事。
大会の流れ
[編集]- 1881年から1967年まで、全米選手権は各部門が個別の名称を持ち、大会会場も別々のテニスクラブで開かれた。これが他の3つのテニス4大大会と大きく異なる点である。
- 男子シングルス 名称:全米シングルス選手権(U.S. National Singles Championship)/会場:ニューヨーク市クイーンズ区フォレストヒルズ、ウエストサイド・テニスクラブ (会場移転、1915年-1920年)
- 男子ダブルス 名称:全米ダブルス選手権(U.S. National Doubles Championship)/会場:ニューヨーク市クイーンズ区フォレストヒルズ、ウエストサイド・テニスクラブ (会場移転、1915年・1916年の2年間のみ)
- 女子シングルス 名称:全米女子シングルス選手権(U.S. Women's National Singles Championship)/会場:ペンシルベニア州、フィラデルフィア・クリケット・クラブ (女子部門競技はすべてこの会場、1887年-1920年まで)
- 女子ダブルス 名称:全米女子ダブルス選手権(U.S. Women's National Doubles Championship)/会場:フィラデルフィア・クリケット・クラブ (1889年-1920年まで)
- 混合ダブルス 名称:全米混合ダブルス選手権(U.S. Mixed Doubles Championship)/会場:フィラデルフィア・クリケット・クラブ (1892年-1920年まで)
- 優勝決定方式としての「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)が、男子シングルスでは1912年に廃止され、全選手が1回戦から戦う競技方式に改められた。女子シングルスでは旧方式が1918年まで実施された。(ウィキペディア日本語版の年度別記事でも「大会前年度優勝者」欄を取りやめる。)
- 大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
- 1914年夏に勃発した第1次世界大戦の影響で、他のテニス競技大会は開催中止となったが、全米選手権だけは戦時中も途切れることなく続行された。ただし、戦時中は多くの選手たちが軍務に就いたことから、通常の年に比べて出場選手数が少ない。
- 初期の全米選手権のように、外国人出場者が少なかった時期は、地元アメリカ人選手の国籍表示を省略する。
他の特記事項
[編集]- 1916年全米選手権は、日本人テニス選手が最初の4大大会出場を果たした出発点でもある。熊谷一弥と三神八四郎の2名が最初の日本人挑戦者となり、三神は1回戦でウィリアム・クローシャー(1906年優勝者)に 2-6, 2-6, 1-6 で敗れ、熊谷は2回戦でジョージ・チャーチ(本大会ベスト8)に 3-6, 3-6, 1-6 で敗退した。
男子シングルス
[編集]準々決勝
- クラレンス・グリフィン vs. ウォレス・ジョンソン 6-4, 6-2, 6-2
- リチャード・ウィリアムズ vs. ダグラス・ワッターズ 3-6, 6-1, 6-1, 6-2
- ビル・ジョンストン vs. ワトソン・ウォッシュバーン 6-2, 6-2, 7-5
- リンドレイ・マレー vs. ジョージ・チャーチ 3-6, 4-6, 6-2, 6-4, 6-4
準決勝
- リチャード・ウィリアムズ vs. クラレンス・グリフィン 6-3, 6-3, 6-3
- ビル・ジョンストン vs. リンドレイ・マレー 6-2, 6-3, 6-1
決勝
- リチャード・ウィリアムズ vs. ビル・ジョンストン 4-6, 6-4, 0-6, 6-2, 6-4
女子シングルス
[編集]大会前年度優勝者
[編集]1915年度優勝者、モーラ・ビュルステット
チャレンジラウンド
[編集]準々決勝
- イブリン・シアーズ vs. アリス・パターソン 6-3, 6-2
- ルイーズ・ハモンド vs. モード・バーガー=ウォラック 6-1, 6-3
- エレオノラ・シアーズ vs. フィリス・ウォルシュ 6-3, 6-3
- スザンヌ・ホワイト vs. ジョン・ホール夫人 4-6, 8-6, 7-5
準決勝
- ルイーズ・ハモンド vs. イブリン・シアーズ 6-2, 6-1
- エレオノラ・シアーズ vs. スザンヌ・ホワイト 6-2, 6-3
決勝
- ルイーズ・ハモンド vs. エレオノラ・シアーズ 6-3, 6-4
オールカマーズ決勝
[編集]- モーラ・ビュルステット vs. ルイーズ・ハモンド 6-0, 6-1 (ビュルステットが本大会の優勝者になる)
決勝戦の結果
[編集]- 男子シングルス:リチャード・ウィリアムズ vs. ビル・ジョンストン 4-6, 6-4, 0-6, 6-2, 6-4
- 女子シングルス: モーラ・ビュルステット vs. ルイーズ・ハモンド 6-0, 6-1 [オールカマーズ決勝]
- 男子ダブルス:ビル・ジョンストン&クラレンス・グリフィン vs. モーリス・マクローリン&ウォード・ドーソン 6-4, 6-3, 5-7, 6-3
- 女子ダブルス: モーラ・ビュルステット&エレオノラ・シアーズ vs. ルイーズ・ハモンド&エドナ・ワイルディー 4-6, 6-2, 10-8
- 混合ダブルス:ウィリス・デービス&エレオノラ・シアーズ vs. ビル・チルデン&フローレンス・バリン 6-4, 7-5
外部リンク
[編集]参考文献
[編集]- Roger M. Williams, “The U.S. Open: Game, Set, Unmatched”(全米オープン-ゲーム・セット・試合は続く) Time-Life Books, New York (1997) ISBN 0-7835-5260-2 各部門ごとの開催地について、本書の189ページを参照した。
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3
- 日本テニス協会発行『テニス・プレーヤーズ・ガイド』 2006年版 熊谷一弥の成績は178ページ、三神八四郎は181ページを参照した。
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