高強度コンクリート

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高強度コンクリート(こうきょうどコンクリート、英語:high-strength concrete)は、コンクリートの一種。普通コンクリートよりも強度が高く、高層建築や大スパン建築の実現のために開発された。水分が少ないため、ひび割れなど鉄筋コンクリートの劣化の原因となる現象も少なく、建物寿命を長くできる観点からも注目されている。

コンクリートは、製造時に混ぜる水分を減らせば強度を高くできるが、しかし単純に水分を減らすだけでは流動性が落ち、ポンプで圧送して打設する場合には型枠の隅々まで行き渡りにくくなり、施工が困難になる。そのため水分を減らすとともに化学混和剤を混合することで強度を出しつつも流動性を確保したものである。高強度コンクリートは設計基準強度は36N/mm²以上である。さらに化学混和剤として高性能AE減水剤を使用する超高強度コンクリートでは150N/mm²のものもある。

超高層建築物への鉄筋コンクリート造の拡大[編集]

この高強度コンクリートの普及により、風への耐力等の観点からマンション建設への鉄筋コンクリート構造の導入が進み、さらには超高層マンション建設増加にもつながった[1]。例えば1996年竣工で当時日本一高いマンションであったザ・シーン城北は60N/mm²の超高強度コンクリートの使用を前提に設計されている。

超高強度コンクリートの爆裂の危険性とその対策[編集]

硬化時に内部の気泡を減少させて密度を高めている120N/mm²超の超高強度コンクリートにおいて、火災熱により内部の水分が気化膨張して破裂する「爆裂」の危険が指摘され、この対策として2000年頃よりポリオレフィン系の繊維などを混入して高温時に水分の逃げ道を生じさせる対策が行われている。通常のコンクリートは気泡が水分の逃げ道となるためこのような現象は起きない。

脚注[編集]

外部リンク[編集]