長征4号

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長征4号
長征4号B
長征4号B
機能 衛星打ち上げ
製造 中国运载火箭技术研究院
開発国 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
大きさ
全高 45.8メートル (150 ft)[1]
直径 3.35メートル (11.0 ft)[1]
重量 249,200キログラム (549,000 lb)[1]
段数 3段
積載量
LEOへの
ペイロード
4,200キログラム (9,300 lb)[2]
SSOへの
ペイロード
2,800キログラム (6,200 lb)[2]
GTOへの
ペイロード
1,500キログラム (3,300 lb)[2]
関連するロケット
シリーズ 長征
派生型 長征 4C
打ち上げ実績
状態 運用中
射場 LC-1, TSLC
総打ち上げ回数 20回(CZ-4B、2013年12月23日時点)+13回(CZ-4C、2013年12月23日時点)
成功 計35回の打上げで34回の成功(CZ-4Aから4C、2013年12月23日時点)
初打ち上げ 1988年9月6日(CZ-4A), 1999年5月10日(CZ-4B), 2006年4月26日(CZ-4C)

長征4号:长征四号 : Long March 4Chang Zheng 4 略:CZ-4LM-4)は中華人民共和国の衛星打ち上げロケット。3タイプ存在し、極軌道太陽同期軌道人工衛星を投入する目的で設計された[3]。3タイプ累計で41機が打ち上げられており、打上げ失敗は1回。[4]

形式[編集]

長征4号甲(CZ-4A)[編集]

長征4号甲 (长征四号甲, CZ-4A)は上海航天技術研究院[3]によって、開発・製造された3段式ロケット。1段目は基本的に長征3号と同じものであり、2段目は長征3号と全く同じである。しかしながら、3段目は新たに開発された。太原衛星発射センターの第1発射場から1988年9月6日気象衛星FY-1Aを、1990年9月3日FY-1Bを打ち上げた。両方とも成功したが、4号Aが使用されたのはこの2回のみである。4号Aはすでに退役済みで、現在は改良型である長征4号Bがその役目を果たしている。

長征4号乙(CZ-4B)[編集]

長征4号乙 (长征四号乙火箭, CZ-4B)はChang Zheng 4B, CZ-4BLM-4Bとしても知られる中国の人工衛星打ち上げロケットである。太原衛星発射センターの打ち上げ施設から打ち上げられる3段ロケットで主に低軌道や太陽同期軌道へ衛星を投入する用途に用いられる。最初の打ち上げは1999年5月10日でFY-1C気象衛星を打ち上げた。2013年12月23日時点までで計20機が打ち上げられている。 長征4Bは長征4Aを改良した3段式の液体ロケットで、全長45.58m、直径3.35m、低周回軌道へ2,800kgの打ち上げ能力を有している。常温で貯蔵が可能であるが有毒なUDMHとN2O4を推進剤に使用している。また、フェアリングを大型化すると共に、誘導制御システムを電子式に更新。通信・制御・追尾系の改良、司令破壊系の小型軽量化、2段エンジンのノズルを高空性能が良いものに更新、2段の推進薬管理システムを改良して予備の推進薬量を減らすことで打上げ能力を向上させた。

2013年12月9日に打ち上げられたCBERS-3の打ち上げでは、3段エンジンの燃焼が予定よりも11秒早く終了したため、衛星軌道に投入できず打ち上げは失敗した。これは長征4号ロケットとしての初の打ち上げ失敗となった [6]

長征4号丙(CZ-4C)[編集]

長征4号丙 (长征四号丙火箭)はChang Zheng 4C, CZ-4CLM-4Cとしても知られている。 長征4Bの3段で使われているYF-40エンジンの代わりに再着火能力を持つYF-40Aエンジンを装備したタイプで、2006年4月26日に初打ち上げが行われ、2013年12月23日時点までで計13機が打ち上げられている。

4A 4B 4C
CZ-4A.svg CZ-4B.svg CZ-4C.svg

打ち上げ実績[編集]

機体番号
打上げ日時 (UTC) 形式 射場 搭載物 結果 備考
1号機 1988年9月6日20時30分 長征四号甲 太原衛星発射センター1号発射施設 風雲 FY-1A 成功
2号機 1990年9月3日0時53分 長征四号甲 太原衛星発射センター1号発射施設 風雲 FY-1B 成功
3号機 1999年5月10日1時33分 長征四号乙 太原衛星発射センター 風雲 FY-1C 成功
4号機 1999年10月14日3時15分 長征四号乙 太原衛星発射センター CBERS-1 成功
5号機 2000年9月1日3時25分 長征四号乙 太原衛星発射センター 資源2号01星 成功
6号機 2002年5月15日1時50分 長征四号乙 太原衛星発射センター 海洋1号A
風雲 FY-1D
成功
7号機 2003年10月21日3時16分 長征四号乙 太原衛星発射センター 革新一号
CBERS-2
成功
8号機 2004年9月8日23時14分 長征四号乙 太原衛星発射センター 実践六号01組A
実践六号01組B
成功
9号機 2004年11月6日3時10分 長征四号乙 太原衛星発射センター 資源2号03星 成功
10号機 2006年4月26日22時48分 長征四号丙 太原衛星発射センター 遥感衛星一号 成功
11号機 2006年10月23日23時34分 長征四号乙 太原衛星発射センター 実践六号02組A
実践六号02組B
成功
12号機 2007年9月19日11時26分 長征四号乙 太原衛星発射センター 資源1号 成功
13号機 2007年11月11日22時48分 長征四号丙 太原衛星発射センター 遥感衛星三号 成功
14号機 2008年5月27日3時2分 長征四号丙 太原衛星発射センター 風雲 FY-3A 成功
15号機 2008年10月25日1時15分 長征四号乙 太原衛星発射センター 実践六号03組A
実践六号03組B
成功
16号機 2008年12月15日3時22分 長征四号乙 太原衛星発射センター 遥感衛星五号 成功
17号機 2009年12月15日2時31分 長征四号丙 太原衛星発射センター 遥感衛星八号
希望一号
成功
18号機 2010年3月5日4時55分 長征四号丙 酒泉衛星発射センター 遥感衛星九号 成功
19号機 2010年8月9日22時49分 長征四号乙 太原衛星発射センター 遥感衛星十号 成功
20号機 2010年10月6日0時49分 長征四号乙 太原衛星発射センター 実践六号04組A
実践六号04組B
成功
21号機 2010年11月4日18時37分 長征四号丙 太原衛星発射センター 風雲 FY-3B 成功
22号機 2011年8月15日22時57分 長征四号乙 太原衛星発射センター 海洋二号 成功
23号機 2011年11月29日18時50分 長征四号丙 太原衛星発射センター 遥感衛星一三号 成功
24号機 2011年12月22日3時26分 長征四号乙 太原衛星発射センター 資源1号02C 成功
25号機 2012年1月9日3時17分 長征四号乙 太原衛星発射センター 資源三号 成功
26号機[7] 2012年5月10日7時56分 長征四号乙 太原衛星発射センター 遥感衛星一五号
天拓一号
成功
27号機[8] 2012年5月29日7時31分 長征四号丙 太原衛星発射センター 遥感衛星一五号 成功
28号機[9] 2012年11月25日4時6分 長征四号丙 酒泉衛星発射センター 遥感衛星一六号 成功
29号機[10] 2013年7月19日23時37分 長征四号丙 太原衛星発射センター 創新三号
試験七号
実践十五号
成功
30号機[11] 2013年9月1日19時16分 長征四号丙 酒泉衛星発射センター 遥感衛星一七号 成功
31号機[12] 2013年9月23日3時7分 長征四号丙 太原衛星発射センター 風雲 FY-3C 成功
32号機[13] 2013年10月25日3時50分 長征四号乙 酒泉衛星発射センター 実践十六号 成功 長征四号乙の酒泉衛星発射センターにおける初めての打ち上げ
33号機[14] 2013年10月29日2時50分 長征四号丙 太原衛星発射センター 遥感衛星一八号 成功
34号機[15] 2013年11月20日3時31分 長征四号丙 太原衛星発射センター9号発射施設 遥感衛星一九号 成功
35号機[16] 2013年12月9日03時26分 長征四号乙 太原衛星発射センター9号発射施設 CBERS-3 失敗 第三段が予定より11秒早く燃焼を停止したため速度が足りず、機体と衛星は南極付近に落下[17]
36号機[18] 2014年8月9日05時45分 長征四号丙 酒泉衛星発射センター 遥感衛星二十号 成功
37号機[19] 2014年8月18日3時15分 長征四号乙 太原衛星発射センター 高分二号
ブライトPL-2
成功
38号機[20] 2014年9月8日03時22分 長征四号乙 太原衛星発射センター9号発射施設 遥感衛星二十一号
天拓二号
成功
39号機[21] 2014年10月20日07時31分 長征四号丙 太原衛星発射センター9号発射施設 遥感衛星二十二号 成功
40号機[22] 2014年12月07日03時26分 長征四号乙 太原衛星発射センター9号発射施設 CBERS-4 成功 CBERS-4は2013年に打ち上げ失敗したCBERS-3の同型機
41号機[23] 2014年12月10日19時33分 長征四号丙 酒泉衛星発射センター第2発射台 遥感衛星二十五号 成功

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Mark Wade. “CZ-4B”. Encyclopedia Astronautica. 2008年4月27日閲覧。
  2. ^ a b c Gunter Krebs. “CZ-4B (Chang Zheng-4B)”. Gunter's Space Page. 2008年4月27日閲覧。
  3. ^ a b c d e Mark Wade. “CZ” (English). Encyclopedia Astronautica. 2010年3月14日閲覧。
  4. ^ 2014年12月16日時点
  5. ^ a b Gunter Krebs. “CZ-4 (Chang Zheng-4)” (English). Gunter's Space Page. 2008年4月27日閲覧。
  6. ^ “Brazil’s CBERS-3 spacecraft lost following Chinese failure”. NASAspaceflight.com. (2013年12月8日). http://www.nasaspaceflight.com/2013/12/chinese-long-march-4b-cbers-3/ 2013年12月23日閲覧。 
  7. ^ 中国、リモートセンシング衛星「遥感14号」などを打上げ”. sorae.jp (2012年5月14日). 2014年12月18日閲覧。
  8. ^ 中国、リモートセンシング衛星「遥感15号」を打上げ”. sorae.jp (2012年6月4日). 2014年12月18日閲覧。
  9. ^ 中国、リモートセンシング衛星「遥感16号」を打上げ”. sorae.jp (2012年11月26日). 2014年12月18日閲覧。
  10. ^ 長征四号丙ロケット、衛星3機を打ち上げ”. sorae.jp (2013年7月26日). 2014年12月18日閲覧。
  11. ^ 中国、リモートセンシング衛星「遥感17号」を打上げ”. sorae.jp (2013年9月3日). 2014年12月18日閲覧。
  12. ^ 長征四号丙ロケット、気象衛星「風雲三号」を打ち上げ”. sorae.jp (2013年9月26日). 2014年12月18日閲覧。
  13. ^ 長征四号乙ロケット、技術試験衛星「実践十六号」を打ち上げ”. sorae.jp (2013年10月30日). 2014年12月18日閲覧。
  14. ^ 長征二号丙ロケット、地球観測衛星「遥感十八号」を打ち上げ”. sorae.jp (2013年10月30日). 2014年12月18日閲覧。
  15. ^ 長征四号丙ロケット、地球観測衛星「遥感十九号」を打ち上げ”. sorae.jp (2013年11月23日). 2014年12月17日閲覧。
  16. ^ 中国、長征四号乙ロケットの打ち上げに失敗”. sorae.jp (2013年12月9日). 2014年12月17日閲覧。
  17. ^ 長征四号乙打ち上げ失敗 原因は第3段エンジンの早期停止”. sorae.jp (2013年12月13日). 2014年12月17日閲覧。
  18. ^ 長征四号ロケット、昨年の失敗後初打ち上げ 遥感衛星二十号を軌道へ”. sorae.jp (2014年8月14日). 2014年12月17日閲覧。
  19. ^ 長征四号乙ロケット、飛行再開 地球観測衛星「高分二号」を打ち上げ”. sorae.jp (2014年8月22日). 2014年12月17日閲覧。
  20. ^ 長征四号乙ロケット、地球観測衛星「遥感衛星二十一号」の打ち上げに成功”. sorae.jp (2014年9月9日). 2014年12月17日閲覧。
  21. ^ 長征四号丙ロケット、地球観測衛星「遥感衛星二十二号」の打ち上げに成功”. sorae.jp (2014年10月21日). 2014年12月17日閲覧。
  22. ^ 長征四号乙ロケット、中国・ブラジル共同の地球観測衛星の打ち上げに成功”. sorae.jp (2014年12月8日). 2014年12月17日閲覧。
  23. ^ 長征四号丙ロケット、地球観測衛星「遥感衛星二十五号」の打ち上げに成功”. sorae.jp (2014年12月15日). 2014年12月17日閲覧。