通風車

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国鉄ツム1000形通風車 ツム2454

通風車つうふうしゃ)とは、貨車の一種である。日本国有鉄道における記号は「ツ」[1]

有蓋車の一種であるが、車体側面や床面に多数の通風用スリットを設け、屋根上にも多数の通風器を設置して車内の風通しをよくしており、走行中常に換気しながら走行できるのが特徴である[2]。車両によっては側面に設けられたシャッターを閉じることで普通の有蓋車として使用できる車両もあった[2]ツ2500形ツ4000形など。この場合、車体には「ツ」と標記[3])。荷室内に折り畳み式の棚を設けたものもあった。

主に野菜果物などの生鮮食料品の輸送に用いられた[1]青果物アセトアルデヒドエチレンなどのガスを発生するものや、高温に弱いものが多く、輸送中も呼吸を行うことで車内温度が上がるため[4]、通常の有蓋車を使い密閉した状態で輸送すると傷みやすいため、通風車を用いた。しかしトラック鉄道ではコンテナ輸送への移行が進み、1985年ツム1000形が形式消滅したことにより、国鉄から種別が消滅した。

なお、鉄道用通風コンテナの記号は「V」(Ventilation)。こちらはスリットが開閉式になっている。

脚注[編集]

  1. ^ a b 『貨物列車 機関車と貨車の分類と歴史がわかる本』、20頁
  2. ^ a b 『貨物列車 機関車と貨車の分類と歴史がわかる本』、21頁
  3. ^ 『貨物列車 機関車と貨車の分類と歴史がわかる本』、27頁
  4. ^ 『貨物列車 機関車と貨車の分類と歴史がわかる本』、20-21頁

参考文献[編集]

  • 高橋政士・松本正司『貨物列車 機関車と貨車の分類と歴史がわかる本』秀和システム、2011年。ISBN 978-4-7980-2814-9