国鉄カ500形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄カ500形貨車
基本情報
車種 家畜車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
旧形式名 カ543形、カ5640形、カ5840形
改造年 1928年昭和3年)
改造数 287両
消滅 1959年(昭和34年)
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 7,012 mm
全幅 2,406 mm
全高 3,200 mm
荷重 10 t
実容積 24.5 m3
自重 6.1 t - 6.9 t
換算両数 積車 1.4
換算両数 空車 0.6
走り装置 シュー式
軸距 3,600 mm
最高速度 65 km/h
備考 *上記寸法は一例である
テンプレートを表示

国鉄カ500形貨車(こくてつカ500がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した10 t 積みの家畜車である。

概要[編集]

1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりカ543形(カ543 - カ571)、カ5640形(カ5640 - カ5838)、カ5840形(カ5840 - カ5925)合計287両はカ500形(カ500 - カ786)1形式にまとめられ形式名変更された。同時に10 t 積みカ1形も制定されたが、違いは本形式は車軸が長軸車であるのに対してカ1形は短軸車であった。

対象車両は大半が1906年明治39年)公布の鉄道国有法により国有化された以前の車両である。当時は高価である冷蔵車はあまり用いられず、生きたままの輸送が一般的であった。カ500形1形式にまとめられたが形態は様々である。この為外観からは形式名の識別は困難である。

車体塗色は一色であり、寸法関係は一例として、全長は7,012 mm、全幅は2,406 mm、全高は3,200 mm、実容積は24.5 m3、自重は6.1 t - 6.9 tである。

1952年(昭和27年)に「老朽貨車の形式廃車」の対象形式に指定され、同年6月26日通達「車管第1232号」により告示された。(当時の本形式在籍車数は68両であった)戦後未捕捉車が数両存在したため、昭和34年度に調査が行われ在籍車なしが確認された為形式消滅した。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 「貨車略図 明治四十四年 鉄道院」1990年、復刻 鉄道史資料保存会
  • 貨車技術発達史編纂委員会 編「日本の貨車―技術発達史―」2008年、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊