私の少年

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私の少年
ジャンル 青年漫画おねショタ
漫画
作者 高野ひと深
出版社 双葉社講談社
掲載誌 月刊アクション週刊ヤングマガジン
レーベル アクションコミックス→ヤンマガKCスペシャル
発表号 月アク:2016年2月号 - 2018年2月号
ヤンマガ:2018年26号 -
発表期間 2015年12月25日[1] -
巻数 アクションコミックス:全4巻
ヤンマガKCスペシャル:既刊5巻(2018年11月6日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

私の少年』(わたしのしょうねん)は、高野ひと深による日本青年漫画。30歳代のOLと、10歳代の少年の交流を描く。

本作は『月刊アクション』(双葉社)にて連載が開始され[2]、2016年2月号から2018年2月号まで掲載された。その後、『週刊ヤングマガジン』(講談社)に移籍し[2]、2018年26号から月に1回のペースで掲載されている。

あらすじ[編集]

ある年の春、東京のスポーツメーカーに勤務する30歳のOL・多和田聡子は、自宅近くの公園で早見真修という12歳の小学生と出会い、彼にサッカーを教えることになる。同じころ、聡子は元恋人・椎川文貴から飲みに誘われる。聡子は誘いに応じるが、その飲みの席で椎川から婚約者を紹介される。椎川の仕打ちにショックを受けた聡子は真修の前で涙を流し、真修に慰められる。一方で真修も複雑な家庭の事情を抱えており、聡子と真修は次第にサッカーの練習以外でも交流するようになる。しかし、2人の関係を知った真修の父親は怒り、聡子の勤務先に処分を求める。これを受けて、聡子は仙台市にある支社への異動を余儀なくされる。

異動から2年経ち、聡子は33歳の誕生日を迎える。その夜、聡子は、中学校の修学旅行で仙台を訪れていた真修と偶然再会する。真修は自身の連絡先を聡子に教え、2人は再び連絡を取り合うようになる。その後、聡子は、椎川に請われる形で東京に戻る。

登場人物[編集]

多和田 聡子(たわだ さとこ)
本作の主人公[3]。スポーツメーカー「ヨネサス」に勤めるOL。年齢は、30歳(第1話 - 第13話)→32歳(第14話開始時点)→33歳(第14話終了時点 - )。
宮城県仙台市出身で、大学進学を機に上京した過去を持つ。大学時代はフットサルサークルで活動しており[4]、そのときの経験を活かして真修にサッカーを教える[5]
早見 真修(はやみ ましゅう)
東京で聡子が出会った美少年。年齢は、12歳(第1話 - 第13話)→14歳(第14話 - )。小学生のときはボブカットだったが、中学校進学後は髪を短くしている。母親とは死別しており[6]、小学生のころは父や弟と3人で暮らしていた。中学校進学後は父親の単身赴任に伴い、祖母の支援を受けて暮らしている。
第1話の時点ではサッカークラブに所属しており、聡子とは、クラブのレギュラーを決めるテストに向けて練習しているときに知り合った。その後、父親の指示もありクラブはやめるが、クラブをやめた後も聡子との交流を続けている。
椎川 文貴(しいかわ ふみたか)
スポーツメーカー「ヨネサス」の会社員。聡子とは大学時代、同じフットサルサークルに所属しており、1年間交際していた。
小片 菜緒(おがた なお)
真修が所属していたサッカークラブのコーチの娘[7]。真修とは小学校・中学校ともに同じクラスであり、加えて同じ学習塾にも通っている。

作風[編集]

本作は、30歳のOLと12歳の男子小学生が出会い、次第に互いを必要な存在と感じていくという内容であり[8]、いわゆる「おねショタ」に分類される漫画である[9]。物語は主人公・聡子の淡々としたモノローグとともに進み、静かで優しく、かつ透明感のある印象を読者に与える[10][注釈 1]

双葉社で本作を担当していた編集者は、本作の見どころについて、30歳OLとしての感情が丁寧かつリアルに描かれている聡子と、子供らしい純粋さやひたむきさを持った美少年・真修のキャラクターを挙げている[8]。書評サイト「マンガHONZ」に掲載されたレビューでは、本作は「30歳OLのリアルさと、非現実的なまでの12歳の美少年の可愛さが高次元でハイブリッドした稀有な作品」と評されている[11]

一方で本作には、過去のおねショタ作品と比べて、成人女性が未成年の男子と関わりを持つことをよりハードルが高いものとして描いているという一面もある[12]。これは作者自身の倫理観に基づくものであり、作者はインタビューで「子どもには何があっても大人が手を出してはいけない」という考えを披露している[13]

制作背景[編集]

作者によると、担当編集者との会話中、「年の差もので、かつ、その2人が歳を重ねた場合の関係性はどうなるのか」という話題で盛り上がったことが本作の源流だという[14][注釈 2]。当初、本作は「少女とカメラマンの男性の物語」として進められており[16]、菜緒はもともとこの物語の主人公として生まれたキャラクターだった[17]。しかし、ネームの段階で行き詰まってしまい、そのときに作者がメインキャラクター2人の性別の交換を提案したことで本作が誕生した[16]

作者は、メインキャラクター2人の性別の交換に伴う変化を2点挙げている。1点目は「加齢の恐怖」をありありと描写できるようになったこと[18]、2点目は主人公のモノローグが描きやすくなったことである[14]

評価[編集]

ライターの粟生こずえは、聡子と真修の2人について、親子のようにも見えるし、一方で30歳という年齢は「お姉さん」でも通用することから「年齢の設定が絶妙」と評している[14]。作者によると、物語開始時点の聡子の年齢を30歳に設定したのは、「30歳と12歳」の方がより違和感を抱いてもらえるという考えからであり[14]、実際に、本作は「30歳の女性と12歳の少年」という組み合わせが注目を集め、人気作品となった[9]

また先述したとおり、本作では過去のおねショタ作品と比べて、成人女性が未成年の男子と関わりを持つことはよりハードルが高いものとして描かれている。その中にあって、聡子が真修との関わりを深めていくことについて、ライターの宮本直毅は、物語序盤で聡子が昔の恋人の言動によって鬱屈を抱え、その澱みを真修が浄化するという展開が、読者に説得力を与えていると評価している[9]

ライターのbookishは、おねショタというジャンルはもともと男性向けのジャンルであったとした上で、本作を「女性向けおねショタ」と評している[12]。実際に、本作は登場人物の心情を丁寧に描くことで女性ファンを増やしているが[19]、その一方、真修のキャラクターは男性読者からも支持を受けている[17]。作者は、自身はそれほど少年には興味がないとした上で、そんな自分をも納得させられるような少年を描こうとした結果、幅広い層の読者に読まれる作品になったのではないか、と述べている[17]

賞歴・ノミネート歴[編集]

発表年 部門 対象 結果
2016 このマンガがすごい!2017 オトコ編 私の少年 2位[20]
2016 コレ読んで漫画RANKING BEST50 6位[21]
2017 俺マン2016 1位[22]
全国書店員が選んだおすすめコミック2017 6位[23]
マンガ大賞2017 11位[24]
第3回 次にくるマンガ大賞 コミックス部門 3位[25]

書誌情報[編集]

アクションコミックス[編集]

ヤンマガKCスペシャル[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 回によっては、聡子以外の登場人物の視点で描かれることもある。
  2. ^ 作者によると、このとき、映画『6才のボクが、大人になるまで。』が引き合いに出されたという[15]

出典[編集]

  1. ^ 竜騎士07×小池ノクト「蛍火の灯る頃に」0話が月刊アクションに”. コミックナタリー. ナターシャ (2015年12月25日). 2017年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月10日閲覧。
  2. ^ a b 私の少年:「月刊アクション」から「ヤンマガ」に移籍”. MANTANWEB. 毎日新聞社 (2018年4月25日). 2018年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月8日閲覧。
  3. ^ 立花もも (2016年7月12日). “「まんが史上最も美しい第1話だ」と話題で売り切れ続出! 30歳OL×12歳少年の交流を描くコミック『私の少年』”. ダ・ヴィンチニュース. 2016年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月8日閲覧。
  4. ^ 藤咲茂 (2016年8月3日). “『私の少年』(高野ひと深)ロングレビュー! 12歳の少年と30歳のOL――「あなただけの」優しさと愛が、2人の関係を加速させる”. このマンガがすごい!WEB. 宝島社. p. 1. 2017年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月8日閲覧。
  5. ^ たまごまご (2017年1月7日). “『私の少年』 第2巻 高野ひと深 【日刊マンガガイド】”. このマンガがすごい!WEB. 宝島社. 2017年6月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月13日閲覧。
  6. ^ 伊藤和弘 (2018年9月28日). “彼は18歳下の男の子! 高野ひと深「私の少年」(第94回)”. 好書好日. マンガ今昔物語. 朝日新聞社. 2018年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月14日閲覧。
  7. ^ 高野ひと深 『私の少年 3』 双葉社、2017年、5頁。ISBN 978-4-575-85001-7
  8. ^ a b マンガ質問状:「私の少年」 30歳独身女性と小学男子の交流にキュンキュン 作者にも秘密の話とは……”. MANTANWEB. 毎日新聞社 (2016年7月23日). 2017年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月8日閲覧。
  9. ^ a b c 『このマンガがすごい!2017』 『このマンガがすごい!』編集部、宝島社、2016年、22頁。ISBN 978-4-8002-6449-7
  10. ^ 藤咲茂 (2016年8月3日). “『私の少年』(高野ひと深)ロングレビュー! 12歳の少年と30歳のOL――「あなただけの」優しさと愛が、2人の関係を加速させる”. このマンガがすごい!WEB. 宝島社. p. 2. 2017年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月13日閲覧。
  11. ^ マンガサロン『トリガー』 (2016年7月5日). “この感情には名前を付けなくていい。おねショタのシンギュラリティ『私の少年』”. マンガHONZ. 2016年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月10日閲覧。
  12. ^ a b bookish (2017年8月31日). “女性向けおねショタが問いかける、手を差し伸べることの難しさ――『私の少年』”. マンガHONZ. 2017年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月8日閲覧。
  13. ^ 「私は大変なことをしている……」 漫画『私の少年』を描くうちに気付いたこと”. ねとらぼ. p. 1 (2018年8月12日). 2018年9月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月14日閲覧。
  14. ^ a b c d 高野ひと深 (2017年7月17日). 【インタビュー】高野ひと深『私の少年』アラサーOLと男子小学生の近すぎる“触れあい”……! 読者大興奮の“水着回”で「真修の●●」に悩む. インタビュアー:粟生こずえ. このマンガがすごい!WEB.. オリジナルの2017-09-13時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170913003818/http://konomanga.jp/interview/116966-2 2017年9月13日閲覧。 
  15. ^ 高野ひと深 『私の少年 3』 双葉社、2017年、166頁。ISBN 978-4-575-85001-7
  16. ^ a b 高野ひと深 『私の少年 1』 双葉社、2016年、156-157頁。ISBN 978-4-575-84810-6
  17. ^ a b c 「美しさ」って「性差がない」ことなのかも―『私の少年』高野ひと深 メールインタビュー”. #俺マン2016 特設サイト (2017年3月10日). 2017年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月13日閲覧。
  18. ^ 立花もも「『私の少年』高野ひと深インタビュー」、『ダ・ヴィンチ』第25巻第6号、KADOKAWA2018年6月6日、 16-17頁。
  19. ^ 【8月の「このマンガがすごい!」ランキング オトコ編】『ベルセルク』『HUNTER×HUNTER』より上位! 今月の第1位は……”. このマンガがすごい!WEB. 宝島社. p. 2 (2016年7月20日). 2017年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月14日閲覧。
  20. ^ 『このマンガがすごい!2017』 『このマンガがすごい!』編集部、宝島社、2016年、2頁。ISBN 978-4-8002-6449-7
  21. ^ 尾崎衣良「深夜のダメ恋図鑑」が、エンタミクスの2016マンガランキング1位に”. コミックナタリー. ナターシャ (2016年12月20日). 2017年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月10日閲覧。
  22. ^ 「俺マン」小冊子を書店で配布、高野ひと深&梶本レイカインタビューが掲載”. コミックナタリー. ナターシャ (2017年3月10日). 2017年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月10日閲覧。
  23. ^ 1位は「からかい上手の高木さん」! 書店員が選んだマンガランキング2017”. コミックナタリー. ナターシャ (2017年2月1日). 2017年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月10日閲覧。
  24. ^ マンガ大賞2017:大賞「響~小説家になる方法~」は67ポイント 順位とポイント発表”. MANTANWEB. 毎日新聞社 (2017年3月28日). 2017年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月13日閲覧。
  25. ^ 次にくるマンガ大賞:コミックス部門は「かぐや様は告らせたい」が受賞”. MANTANWEB. 毎日新聞社 (2017年8月23日). 2017年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月13日閲覧。

双葉社公式サイト[編集]

以下の出典は『双葉社公式サイト』内のページ。アクションコミックスの発売日の出典としている。

  1. ^ 私の少年 1”. 2017年9月10日閲覧。
  2. ^ 私の少年 2”. 2017年9月10日閲覧。
  3. ^ 私の少年 3”. 2017年9月10日閲覧。
  4. ^ 私の少年 4”. 2018年1月4日閲覧。

講談社コミックプラス[編集]

以下の出典は『講談社コミックプラス』(講談社)内のページ。ヤンマガKCスペシャルの発売日の出典としている。

  1. ^ 私の少年 (1)”. 2018年6月8日閲覧。
  2. ^ 私の少年 (2)”. 2018年7月6日閲覧。
  3. ^ 私の少年 (3)”. 2018年8月6日閲覧。
  4. ^ 私の少年 (4)”. 2018年10月5日閲覧。
  5. ^ 私の少年 (5)”. 2018年11月6日閲覧。

外部リンク[編集]