白馬非馬

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白馬非馬(はくばひば)とは、概念に関する古代中国の思想。「白馬非馬説」「白馬は馬にあらず」とも呼ばれる。兒説公孫竜らによって唱えられた。

白とは色に名付けられた概念であり、馬とは形に名付けられた概念であるから、色と形という二つの概念が組み合わさってできた白馬と、形という一つの概念からできた馬は別物である、という詭弁の論理である。

『公孫竜子』には、白馬を視覚で捉えるとき、「白い」という色彩が、「馬」という形に組み合わされて白馬になるが、もし視覚で捉える色彩を独立させて考えてみると「白馬」とは無意味な言葉である、と書かれている。

兒説はこの説によって自分がその時属していた稷下の学士の他の学者たちを降参させたことで有名である。

兒説は、韓非子にも話が載せられている。「兒説が白馬に乗って関を通る時、馬には通行税がかけられていたため、役人は税を取ろうとした。しかし、兒説は白馬非馬説を唱えて税を免除されようとしたが、結局役人の方が引かず、税を取られてしまった。」という話である。

公孫竜は兒説より時代はやや遅れるが、名家に属して平原君の食客となった。しかし、その末路は不幸であり、彼の唱える白馬非馬説を、道家慎到が「そんな論理など在っても役に立たない。」と否定し、平原君も次第に疎遠してきたので最後は悶死してしまった。

参考文献[編集]

  • 陳舜臣 『中国の歴史2⃣ 大統一時代 漢王朝の光と影』 (平凡社

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