「M91 (天体)」の版間の差分
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|colspan="2"|PGC 41934, [[メシエカタログ|M]] 91(?), UGC 7753, MCG 3-32-75,<br/>VCC 1615, IRAS12328+1446, ZWG 99.96 |
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'''M91'''は、[[シャルル・メシエ]]が観測し番号をつけた[[メシエ天体]]の1つ。ただし、実際にどの銀河を観測したのか、完全には同定されていない。 |
'''M91'''は、[[シャルル・メシエ]]が観測し番号をつけた[[メシエカタログ|メシエ天体]]の1つ。ただし、実際にどの銀河を観測したのか、完全には同定されていない。 |
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[[かみのけ座]]にある[[棒渦巻銀河]]'''NGC 4548'''とする説が有力である。 |
[[かみのけ座]]にある[[棒渦巻銀河]]'''NGC 4548'''とする説が有力である。 |
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== 同定に関する諸説 == |
== 同定に関する諸説 == |
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[[ジョン・ハーシェル]]は「[[NGC 4571]]? 微かで広がる。9等星が北に先行する。中心部は周囲から次第に明るくなっている」とした。シャ |
[[ジョン・ハーシェル]]は「[[NGC 4571]]? 微かで広がる。9等星が北に先行する。中心部は周囲から次第に明るくなっている」とした。[[ハーロー・シャプレー]]は彗星と見誤ったのではないか(本来メシエカタログは彗星と紛らわしい天体を収載したカタログであるが、発見した本物の彗星をメシエカタログに書いてしまった)と推測した。ジャンジャリックは[[M58 (天体)|M58]]と見誤ったのではないかと述べた。テキサスのC・ウイリアムズはNGC 4548ではないかと指摘した。 |
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彗星と見誤ったとする説は、彗星狩りの名人であったメシエがそのようなことをするのかという人もいる。また、NGC 4571は等級が12等で暗く、メシエの機械で見えたのかと反論する人もいる。逆に[[ふくろう星雲|M97]]や[[M76 (天体)|M76]]という微光のものも見えたのだからそう言い切れないのではないかとする意見もある。M58ならばたやすく見える。<!--現在なお研究の余地があるのかも知れない。--><!--「あいまいな表現」「独自研究」に当たる--> |
彗星と見誤ったとする説は、彗星狩りの名人であったメシエがそのようなことをするのかという人もいる。また、NGC 4571は等級が12等で暗く、メシエの機械で見えたのかと反論する人もいる。逆に[[ふくろう星雲|M97]]や[[M76 (天体)|M76]]という微光のものも見えたのだからそう言い切れないのではないかとする意見もある。M58ならばたやすく見える。<!--現在なお研究の余地があるのかも知れない。--><!--「あいまいな表現」「独自研究」に当たる--> |
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== NGC 4571 == |
== NGC 4571 == |
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NGC 4571は直径2 |
NGC 4571は直径2[[分 (角度)|分]]と小さく、周囲が微かで中心部が明るくなっている。外形はやや不規則。 |
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小口径望遠鏡では楽に見える対象ではない。 |
小口径望遠鏡では楽に見える対象ではない。 |
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== 参考文献 == |
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* 中野繁 |
* 中野繁『星雲星団の観測』恒星社、1978年 |
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* 浅田英夫 |
* 浅田英夫『星雲星団ウォッチング』[[地人書館]]、1996年 |
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* ニュートン別冊 |
* ニュートン別冊『メシエ天体のすべて』2007年 |
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2016年1月9日 (土) 14:51時点における版
NGC 4548 | |
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星座 | かみのけ座 |
観測データ | |
種別 | 棒渦巻銀河 |
赤経 (RA, α) | 12h35.4m (J2000.0) |
赤緯 (Dec, δ) | +14° 30' (J2000.0) |
距離 | 5500万 光年 |
視等級 | 10.2 |
視直径 | 5'x4' |
物理的性質 | |
直径 | _ 光年 |
絶対等級 | _ |
特性 | _ |
その他の名称 | |
PGC 41934, M 91(?), UGC 7753, MCG 3-32-75, VCC 1615, IRAS12328+1446, ZWG 99.96 | |
M91は、シャルル・メシエが観測し番号をつけたメシエ天体の1つ。ただし、実際にどの銀河を観測したのか、完全には同定されていない。
かみのけ座にある棒渦巻銀河NGC 4548とする説が有力である。
メシエの報告
1781年、メシエによってM90などと同一の夜に発見された。しかし、メシエのカタログに記されている位置には天体が確認されず、行方不明のメシエ天体となっている。メシエは「おとめ座で星のない星雲。M90に先行。これより微か」としている。
同定に関する諸説
ジョン・ハーシェルは「NGC 4571? 微かで広がる。9等星が北に先行する。中心部は周囲から次第に明るくなっている」とした。ハーロー・シャプレーは彗星と見誤ったのではないか(本来メシエカタログは彗星と紛らわしい天体を収載したカタログであるが、発見した本物の彗星をメシエカタログに書いてしまった)と推測した。ジャンジャリックはM58と見誤ったのではないかと述べた。テキサスのC・ウイリアムズはNGC 4548ではないかと指摘した。
彗星と見誤ったとする説は、彗星狩りの名人であったメシエがそのようなことをするのかという人もいる。また、NGC 4571は等級が12等で暗く、メシエの機械で見えたのかと反論する人もいる。逆にM97やM76という微光のものも見えたのだからそう言い切れないのではないかとする意見もある。M58ならばたやすく見える。
NGC 4571
NGC 4571は直径2分と小さく、周囲が微かで中心部が明るくなっている。外形はやや不規則。
小口径望遠鏡では楽に見える対象ではない。
NGC 4548
NGC 4548は口径10cmの望遠鏡で低倍率でたやすく見える。不規則な楕円の外形がわかり小口径でも見える天体である。だが、近くにあるM88やM90と比較すると一段と小さく淡い天体である。口径30cmになると中心部の棒構造も見え始める。
参考文献
- 中野繁『星雲星団の観測』恒星社、1978年
- 浅田英夫『星雲星団ウォッチング』地人書館、1996年
- ニュートン別冊『メシエ天体のすべて』2007年