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== 概要 ==
== 概要 ==
OVAブーム中の当時における大人の特撮ファンにも大人気だった[[宇宙刑事シリーズ]]へのオマージュ要素の濃い作品である<ref>当時は多くのファンが同人やコスプレ、自主映画等でオリジナルの宇宙刑事を作っており、本作にもプロの手による二次創作(パロディ)という側面がある。</ref>。ただし、エモーションのヤングアダルト向けシリ「C-MOON」レーベル向けに制作されたため、ヒロインが衣服を破られたり暴行されかけるといった若干お色気要素が含まれている。
本作は、OVAブーム中の当時における大人の[[特撮]]ファンにも大人気だった[[宇宙刑事シリーズ]]への[[オマージュ]]要素の濃い、学園SFアクション作品である<ref group="注">当時は多くのファンが同人やコスプレ、自主映画等でオリジナルの宇宙刑事を作っており、本作にもプロの手による二次創作(パロディ)という側面がある。</ref>。ただし、エモーションのヤングアダルト向けベル「C-MOON」向けに制作されたため、主人公・四方堂光のパートナーにしてヒロインの美女教師・葉月あづみ[[チンピラ]]たちに襲われて衣服を破られるといった、原典では描けない[[性的暴行]]調のエロ要素も盛り込まれている。


原作脚本絵コンテ作画監督など、ほとんどの主要役職は宇宙刑事好きのアニメーター[[越智一裕]]が1人で担当した。音楽はモチーフとなった宇宙刑事シリーズと同じ[[渡辺宙明]]が担当したほか、主題歌にも同じく[[串田アキラ]]が参加した。また、声優も敵役に宇宙刑事シリーズの悪役で知られる[[飯塚昭三]]が起用された。
[[原作]]、[[脚本]]、[[絵コンテ]]、[[作画監督]]など大半の主要役職は宇宙刑事好きの[[アニメーター]]・[[越智一裕]]が1人で担当した。[[音楽]]は宇宙刑事シリーズと同じ[[渡辺宙明]]が担当した(詳細は[[#LPレコード]]を参照)ほか、[[主題歌]]にも同じく[[串田アキラ]]が参加した。また、[[声優]]も敵・妖魔獣役に宇宙刑事シリーズの悪役で知られる[[飯塚昭三]]が起用された。


越智によれば、光役の声優だけはベテランから新人まで10人ほどが参加した[[オーディション]]を経て、本作が初主役となる[[関俊彦]]が起用された。このオーディションには[[水島裕]]も参加しており、上手さでは当時ベテランの彼が一番だったが、主役は新人でという視点から関の起用になったそうである。また、本作は[[高山みなみ]]の声優デビュー作でもあり、女子生徒役で出演している。なお、音響制作は当時[[81プロデュース]]の代表者であった[[なかのとおる|中野徹]]が担当した<ref name="mazinger20090525">[http://megalodon.jp/2009-0518-1757-54/mazinger.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/-25--17c5.html (cache) 昔話-その25-: 漫画映画家@越智一裕のblog](ウェブ魚拓2009年5月18日分キャッシュ)</ref>。
[[アイキャッチ]]に映っている実写キャラクターは、越智が『[[アニメージュ]]増刊 [[ザ・モーションコミック]]』に連載していた『ひらきなおってマイヒーロー』の主人公、ギャリバンである。このスーツは越智本人が着ており、自主制作映画も作られた。


[[アイキャッチ]]に映っている実写キャラクターは、越智が『[[アニメージュ]]増刊 [[ザ・モーションコミック]]』に連載していた漫画『ひらきなおってマイヒーロー』<ref>[http://mazinger.cocolog-nifty.com/blog/comic.html ■コミックワークスリスト: まんが映画家@越智一裕のblog]</ref>の主人公・宇宙戦士ギャリバン<ref group="注">[[日本物産]]の[[アーケードゲーム]]『[[コスモポリス ギャリバン]]』の主役ヒーローとは同名の別人。</ref>であり、本作に登場する超人戦士ヒカルオンのデザインベースにもなっている。越智の自主映画用に制作されたこのスーツは彼自身が着ており、撮影は本作の[[原画#アニメーション|原画]]にも参加している[[亀垣一]]が担当した<ref name="mazinger20090525"/>。
ストーリーはかなり駆け足であり、[[金田伊功]]、[[山下将仁]]、[[田村英樹]]、[[大平晋也]]といった個性的な絵柄や動かし方で知られたアニメーターが多数参加しているため、前述のお色気描写と併せてアクションシーンでは原画マンの個性が強く発揮されている。また、原画マンには『[[ここはグリーンウッド]]』の作者である漫画家[[那州雪絵]]も名を連ねている。


ストーリーはかなり駆け足であり、[[金田伊功]]、[[山下将仁]]、[[田村英樹]]、[[大平晋也]]といった個性的な絵柄や動かし方で知られたアニメーターが多数参加しているため、前述のエロ描写と併せてアクションシーンでは原画マンの個性が強く発揮されている。また、原画マンには『[[ここはグリーンウッド]]』の作者である漫画家[[那州雪絵]]や、アニメーター時代の[[いのまたむつみ]]も名を連ねている。
== ストーリー ==
主人公の四方堂光が超人戦士ヒカルオンとなって悪の犯罪組織ウラーを倒すために戦う、学園SFアクション。パートナーは美人教師の葉月あづみ。


後年には[[アニメシアターX|AT-X]]でテレビ放送された<ref>[https://www.at-x.com/program/detail/1277 学園特捜ヒカルオン | 番組 | AT-X ワンランク上のアニメ専門チャンネル]</ref>。
ウラーの手によって囚われてしまった女子高生の椎名弥生やあづみを救うため、光はファイティングスピリッツ・スーツを装着してヒカルオンとなり、彼女たちのところへ向かう。

== ストーリー ==
主人公の高校生・四方堂光は悪の犯罪組織「ウラー」を倒すため、パートナーの美女教師・葉月あづみと共に影の科学捜査組織「学園特別捜査委員会」の一員としての正体を隠しながら戦っている。そんな光とあづみが私立凌徳学園へ編入してまもなく、あづみと女子高生・椎名弥生がウラーに囚われてしまう。あづみと弥生を救うため、光はファイティングスピリッツ・スーツを装着して超人戦士ヒカルオンとなり、彼女たちのところへ向かう。


== キャスト ==
== キャスト ==
* 四方堂光ヒカルオン:[[関俊彦]]
* 四方堂光 / ヒカルオン:[[関俊彦]]
* 葉月あづみ:[[土井美加]]
* 葉月あづみ:[[土井美加]]
* 椎名弥生:[[冨永みーな]]
* 椎名弥生:[[冨永みーな]]
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== 主題歌 ==
== 主題歌 ==
; 「裂空! 学園特捜ヒカルオン」
; 「裂空! 学園特捜ヒカルオン -テーマ オブ ヒカルオン-
: 作詞 - 越智一裕 / 作曲・編曲 - [[渡辺宙明]] / 歌 - [[串田アキラ]]、[[金子久美 (歌手)|金子久美]]
: 作詞 - [[越智一裕]] / 作曲・編曲 - [[渡辺宙明]] / 歌 - [[串田アキラ]]、[[金子久美 (歌手)|金子久美]]
: 越智によれば、作詞は厳密には渡辺との共作だそうである<ref name="mazinger20090518">[http://megalodon.jp/2009-0518-1014-24/mazinger.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/-24--6bac.html (cache) 昔話-その24-: 漫画映画家@越智一裕のblog](ウェブ魚拓2009年5月18日分キャッシュ)</ref>。また、後年の[[キッズステーション]]の音楽番組『[[アニぱら音楽館]]』でのインタビューによれば、串田は本曲が[[デュエット]]になるとは思わずに録音したため、完成した曲の出だしを聴いて金子の歌声が流れてきたことに驚いたそうである<ref>[https://www.kids-station.com/minisite/anion/guest/a277.html キッズステーション | アニぱら音楽館 | ゲストインタビュー]</ref>。後述のLPレコードには、1番が金子のソロ、2番が串田のソロ、リピートが金子と串田のデュエットでそれぞれ収録されている<ref name="ekizo288390">[http://ekizo.mandarake.co.jp/auction/item/itemInfoJa.html?index=288390 まんだらけオークション | 裂空! 学園特捜ヒカルオン〈オリジナルサウンドトラック〉<nowiki>[15RL0013]</nowiki>]</ref>。

== LPレコード ==
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: 1987年[[1月21日]]に[[リバスター音産|リバスターレコード]]から発売された。[[バックグラウンドミュージック|BGM]]全15曲や主題歌「裂空! 学園特捜ヒカルオン -テーマ オブ ヒカルオン-」に加え、[[OVA]]『[[ボディジャック 楽しい幽体離脱]]』の主題歌「夜に泣いて」がスペシャルボーナスとして収録されている。
: 録音は、[[早稲田奉仕園#アバコ(AVACO)|アバコスタジオ]]と山中湖スタジオ{{Refnest|group="注"|サウンドビレッジの敷地内に存在していた、[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクター音楽産業]]の[[録音スタジオ]]<ref>[http://web.archive.org/web/20020601103850/http://www.soundvillage.co.jp/link.html Sound Village リンク](インターネットアーカイブ2002年6月1日分キャッシュ)</ref>。}}で3日間に渡って行われた<ref name="ekizo288390"/>。[[越智一裕]]によれば、当初は[[渡辺宙明]]を起用する予定ではなかったレコード会社を越智が説得して渡辺の起用に漕ぎ着けたうえ、「夜に泣いて」についてもレコード会社の指示で本作の主題歌として用いられるところを越智が策を講じて阻止した結果、渡辺による「裂空! 学園特捜ヒカルオン -テーマ オブ ヒカルオン-」の作曲や串田の起用が実現した。[[金子久美 (歌手)|金子久美]]の起用についてもレコード会社の指示だったため、越智は当初は否定的だったが、アバコスタジオで目の当たりにした金子の歌唱力に驚いて考えを改め、彼女の担当した1番をエンディングに起用した。「夜に泣いて」が本盤に収録されているのは、その名残りだそうである<ref name="mazinger20090518"/>。
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== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 外部リンク ==
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2015年2月20日 (金) 05:00時点における版

学園特捜ヒカルオン
ジャンル SFアクション
OVA
原作 越智一裕
監督 越智一裕
キャラクターデザイン 越智一裕
アニメーション制作 AIC
製作 ネットワーク
発売日 1987年1月28日
話数 全1話
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

学園特捜ヒカルオン』(がくえんとくそうヒカルオン)は、1987年1月28日にエモーション(現:バンダイビジュアル)から発売されたOVA。30分。

概要

本作は、OVAブーム中の当時における大人の特撮ファンにも大人気だった宇宙刑事シリーズへのオマージュ要素の濃い、学園SFアクション作品である[注 1]。ただし、エモーションのヤングアダルト向けレーベル「C-MOON」向けに制作されたため、主人公・四方堂光のパートナーにしてヒロインの美女教師・葉月あづみがチンピラたちに襲われて衣服を破られるといった、原典では描けない性的暴行調のエロ要素も盛り込まれている。

原作脚本絵コンテ作画監督など大半の主要役職は、宇宙刑事好きのアニメーター越智一裕が1人で担当した。音楽は宇宙刑事シリーズと同じく渡辺宙明が担当した(詳細は#LPレコードを参照)ほか、主題歌にも同じく串田アキラが参加した。また、声優も敵・妖魔獣役には宇宙刑事シリーズの悪役で知られる飯塚昭三が起用された。

越智によれば、光役の声優だけはベテランから新人まで10人ほどが参加したオーディションを経て、本作が初主役となる関俊彦が起用された。このオーディションには水島裕も参加しており、上手さでは当時ベテランの彼が一番だったが、主役は新人でという視点から関の起用になったそうである。また、本作は高山みなみの声優デビュー作でもあり、女子生徒役で出演している。なお、音響制作は当時81プロデュースの代表者であった中野徹が担当した[1]

アイキャッチに映っている実写キャラクターは、越智が『アニメージュ増刊 ザ・モーションコミック』に連載していた漫画『ひらきなおってマイヒーロー』[2]の主人公・宇宙戦士ギャリバン[注 2]であり、本作に登場する超人戦士ヒカルオンのデザインベースにもなっている。越智の自主映画用に制作されたこのスーツは彼自身が着ており、撮影は本作の原画にも参加している亀垣一が担当した[1]

ストーリーはかなり駆け足であり、金田伊功山下将仁田村英樹大平晋也といった個性的な絵柄や動かし方で知られたアニメーターが多数参加しているため、前述のエロ描写と併せてアクションシーンでは原画マンの個性が強く発揮されている。また、原画マンには『ここはグリーンウッド』の作者である漫画家・那州雪絵や、アニメーター時代のいのまたむつみも名を連ねている。

後年にはAT-Xでテレビ放送された[3]

ストーリー

主人公の高校生・四方堂光は悪の犯罪組織「ウラー」を倒すため、パートナーの美女教師・葉月あづみと共に影の科学捜査組織「学園特別捜査委員会」の一員としての正体を隠しながら戦っている。そんな光とあづみが私立凌徳学園へ編入してまもなく、あづみと女子高生・椎名弥生がウラーに囚われてしまう。あづみと弥生を救うため、光はファイティングスピリッツ・スーツを装着して超人戦士ヒカルオンとなり、彼女たちのところへ向かう。

キャスト

スタッフ

主題歌

「裂空! 学園特捜ヒカルオン -テーマ オブ ヒカルオン-」
作詞 - 越智一裕 / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - 串田アキラ金子久美
越智によれば、作詞は厳密には渡辺との共作だそうである[4]。また、後年のキッズステーションの音楽番組『アニぱら音楽館』でのインタビューによれば、串田は本曲がデュエットになるとは思わずに録音したため、完成した曲の出だしを聴いて金子の歌声が流れてきたことに驚いたそうである[5]。後述のLPレコードには、1番が金子のソロ、2番が串田のソロ、リピートが金子と串田のデュエットでそれぞれ収録されている[6]

LPレコード

裂空! 学園特捜ヒカルオン[6]
1987年1月21日リバスターレコードから発売された。BGM全15曲や主題歌「裂空! 学園特捜ヒカルオン -テーマ オブ ヒカルオン-」に加え、OVAボディジャック 楽しい幽体離脱』の主題歌「夜に泣いて」がスペシャルボーナスとして収録されている。
録音は、アバコスタジオと山中湖スタジオ[注 3]で3日間に渡って行われた[6]越智一裕によれば、当初は渡辺宙明を起用する予定ではなかったレコード会社を越智が説得して渡辺の起用に漕ぎ着けたうえ、「夜に泣いて」についてもレコード会社の指示で本作の主題歌として用いられるところを越智が策を講じて阻止した結果、渡辺による「裂空! 学園特捜ヒカルオン -テーマ オブ ヒカルオン-」の作曲や串田の起用が実現した。金子久美の起用についてもレコード会社の指示だったため、越智は当初は否定的だったが、アバコスタジオで目の当たりにした金子の歌唱力に驚いて考えを改め、彼女の担当した1番をエンディングに起用した。「夜に泣いて」が本盤に収録されているのは、その名残りだそうである[4]

脚注

注釈

  1. ^ 当時は多くのファンが同人やコスプレ、自主映画等でオリジナルの宇宙刑事を作っており、本作にもプロの手による二次創作(パロディ)という側面がある。
  2. ^ 日本物産アーケードゲームコスモポリス ギャリバン』の主役ヒーローとは同名の別人。
  3. ^ サウンドビレッジの敷地内に存在していた、ビクター音楽産業録音スタジオ[7]

出典

外部リンク

  • エラー: subst: がありません。Movielink ではなく subst:Movielink としてください。