法定強姦

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法定強姦(ほうていごうかん)とは、性的同意年齢未満の子供に対する性行為である。

明白な圧力や脅迫が存在する必要がないという点で、法定強姦は他のタイプの強姦と明確に異なる。現実に強要によって行われたか否かを問わず、そのような性行為は問答無用で強制的なものだとみなされる、一種の擬制である。

日本では、刑法177条によって、「13歳未満の児童との性交は一律に禁止」とされている。また、13歳以上の児童でも18歳未満(17歳以下)の場合、「児童福祉法」や「淫行条例」などに抵触する可能性がある。

概要[編集]

合意に基づいて行われた性行為(和姦)を「強姦」として処罰することについては、批判の声もある。法定強姦制度の存在は、「単なる少年・少女に対する性行為」と「暴力や脅迫に基づいて行われる実際の強姦」の混同をもたらし、後者に対する重大性の認識を減少させる可能性がある。また、適切な性的同意年齢についての多種多様な意見、10代の性行動の一般調査の結果と概念の矛盾など、法定強姦の概念は物議を醸し矛盾が様々指摘される。「少女愛運動」や「NAMBLA」などの団体、ミシェル・フーコージャック・デリダを含む一部の人間達はこのような法律制度に対する抗議を行った。

法定強姦の理論的基礎は、「子供が十分に成長しておらず、相手を十分認識していない」という考えである。だが、これは法定強姦の論争において最も物議を醸す。

別の理論的基礎は、「子供が成人に対し法律的、経済的、社会的に同等でない」という事実である。典型的には彼らは経済的・社会的に従属しており、十分な法律上の権利を欠いているとする。この状況は例えば、被害者の従業員が加害者の上司を提訴する事を躊躇する状況に似ている。また、別の理論的基礎は強姦を立件する困難に関係する。強姦はそもそも被害者の承諾の有無を証明しなければならないという、判定するのに困難な犯罪である。そのため、法定強姦に関する法は承諾の有無を証明する必要から検察当局を解放する。

元々の法定強姦法の本来の目的は「童貞処女を保護する」ことであった。つまり、同法制定当初の理論的基礎は「児童の童貞・処女性を保護し不必要な10代女子の妊娠を防止する」ことであった。法定強姦の定義は各国・地域によって広く変化する。更に、年上の者が同等の年齢であるならば、複数の国は法定強姦からの除外を適用する。もしくは、双方が結婚した場合は告発されない場合もある。また、過去においては、「法定強姦は10代の少年の外傷性の経験ではない」と考えられたため、「成人女性が未成年の少年を巻き込み性行為を行うこと」は、法律上しばしば無視された。近年は定義上増加してきているが、しばしば議論になる。