極楽街
| 極楽街 | |
|---|---|
| ジャンル | 少年漫画 アクション[1] |
| 漫画 | |
| 作者 | 佐乃夕斗 |
| 出版社 | 集英社 |
| 掲載誌 | ジャンプスクエア |
| レーベル | ジャンプ コミックス （JUMP COMICS SQ.） |
| 発表号 | 2022年8月号 - |
| 発表期間 | 2022年7月4日[2] - |
| 巻数 | 既刊3巻（2023年12月4日現在） |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画 |
| ポータル | 漫画 |
『極楽街』（ごくらくがい）は、佐乃夕斗による日本の漫画作品。『ジャンプスクエア』（集英社）にて、2022年8月号から連載中[2]。
下町・極楽街を舞台とした超スケール活劇（アクション）で、[独自研究?]元になった作品『極楽街三番通の件』[3]は、『ジャンプSQ.RISE』（同）2020WINTER[4]にて、読み切り掲載された[2]。
あらすじ[編集]
第1巻・第2巻[編集]
極楽街では近頃、変死体と共に行方不明者が出るという怪事件が増加していた。そんな中行方不明の獣人の友人、雪（ユキ）を捜す少年（ルカ）と出会う。禍に襲われる寸前だった二人を危機一髪で助け出す事に成功（第1話）。
「蛇穴（サラギ）」で依頼された場所で、墓参りをしていた青年伊里（イサト）と出会う。伊里は保険金欲しさに祖父を殺害した父のことを気に病んでいたが禍へと慣れ果てた父をアルマが倒したことで、ようやく踏ん切りをつけることが出来た（第2話）。
被害者が全員女性の奇妙な首吊り事件が多発しているという情報が辰臣から寄せられた。犯人は夜（ヨル）と黄泉（ヨミ）という二人の男だが解決屋がその正体に気づくことは未だ無い（第3話・第4話）
ネイと共に任務に向かったアルマだが、タオがいなければ「繋縛（ケバク）の杭」を抜くことが出来ないという思わぬ弱点を知る事となった（第5話）。
主な登場人物[編集]
主要人物[編集]
- アルマ
- 主人公。[要出典]赤髪の癖っ毛で所々が紺色の髪色をした青年で、鋭く尖った犬歯が特徴的。瞳の色は淡い水色。身体能力が高く、大食い。
- 禍と人間の間に生まれた「半禍の子」。心まで禍になりかけていたところをタオに拾われ解決屋の従業員として働く。タオに許可をされると胸にある「繋縛の杭」を抜くことができ、中華包丁のような形の刀を使い禍と戦う。対禍以外は拳や蹴りを使って戦う。解決屋の事務所でタオと共に暮らしており、洗濯物などの家事手伝いを行なっている。タオと共に対禍機関「蛇穴」のメンバー。読み切りではマリンブルー色の髪で瞳は夕日のようなグラデーション。鼻がよく効き、相手が嘘をついているかどうかが分かる。アルマ曰く「目を見たら分かる」らしい。タオには「アル」と呼ばれている。
- タオ
- 三つ編みセンター分けの髪型に高身長、青色の丸いサングラスが特徴的な女性。瞳の色は藤紫色。
- ドライな性格で怒ると怖いが困っている人のことを助けてくれる優しい一面も。解決屋を営んでおり、従業員としてアルマの面倒を見ている。「解決屋」の裏では対禍専門の「殺し屋」を営んでいる。解決屋での依頼は法外な金額の依頼金を請求するが、禍の依頼は無料で引き受ける。いつも煙草を吸っていて、舌がバカになっている。アルマ程では無いが、よく食べる方。武器は拳銃で、アルマの血で作った弾薬を禍との戦いに用いている。
- 蛇穴のメンバーで、蛇穴のことを「ホーム」と呼んでいる。プラチナシルバーで根本が黒の髪色だが、読み切りの『極楽街三番通の件』ではサーモンピンク色の髪で前髪は右側のみに垂らしており、瞳は空色だった。アルマにはさん付けで呼ばれている。
その他の登場人物[編集]
- 辰臣（タツオミ）
- 癖毛で目元が見えない男性。関西人で、特有の訛りがある。
- 情報屋で蛇穴や解決屋に情報を売っている。普段は高額で情報を売り、アルマに「銭ゲバ」と悪態をつかれているがタオに惚れ込んでおり、割引や時には無料で情報を渡すこともある。女好き。
- ネイ
- ポニーテールにした長い髪と同じ薄桃色の瞳を持つ少女。一人称は「ボク」。
- 武器に刀を使い、禍を一刀両断するほどの実力を持つ。血に禍を誘発させる特別な効果があり、その血で禍をおびき寄せて戦う。自分に自信があり、毎分毎秒でも褒められていたいため、日々努力を重ねている。蛇穴のメンバー。
- ヨキ
- 犬のような狼のような姿をした獣人の男性。一人称は「ワシ」。
- 人懐っこい性格。蛇穴のメンバーで本部にいる。禍と戦うための武器を造っている。
- ダラ
- 長い髪にゴーグルを付けている女性。蛇穴のメンバーで本部にいる。ヨキと同じく武器を造っている。
- ネネ
- 解決屋の下の階の「宝来飯店」という中華料理店の従業員の少女。母親と共に経営に勤しむ。髪を全て纏め、左右にお団子にしているが、読み切りではお団子は変わらずとも、後ろの髪を下ろし、髪色も違った。
用語[編集]
- 禍（マガ）
- 人や動物の死体を使って造られた怪物[5]。
- 顔は無く、人の歯に似た牙に長い舌を持つ口が頭についている。四足歩行の体に頭が複数付いていたり、二足歩行だったりとその姿は様々な形に分かれる。動物の死骸を使って獲物を誘き寄せたり、生前の記憶が肉体に残っていたり、話す個体もいたりして知能を感じさせる面もある。牌楼に似た門が現れ、そこから出現することが多い。力の根源は特別な血。アルマは生まれながらにその血を持っている。
場所・組織[編集]
- 極楽街（ごくらくがい）
- 華やかな賑わいと深い闇が交錯する下町。中華街のような雰囲気。
- 極楽街解決事務所（ごくらくがいかいけつじむしょ）
- どんな難題にも報酬次第で引き受ける解決屋。その裏では禍専門の殺し屋として活動しており、全ての禍を駆逐する事を誓っている。事務所は元は「雀荘大三元」という麻雀屋だった為、場所が分かりにくい。
- 蛇穴（サラギ）
- 対禍機関。路地裏にあるエレベーターを使って地下に行くことで本部に着くことが出来る。対禍専用の武器を造ったり、禍の情報をメンバーに知らせたりしている。
読み切り版[編集]
『極楽街三番通の件』（ごくらくがいさんばんどおりのけん）[4]は、『ジャンプSQ.RISE』2020WINTERにて読み切り掲載された[2]『極楽街』の前身となる作品。[要出典]キャラクターの見た目が少し変化しているが基盤となる設定は変わっていない。[独自研究?]
作風[編集]
ライターのクリス菜緒は本作について、「圧倒的な絵の力に惹きつけられ本を取らざるを得なかった」といい、「キャラクターの存在感」や「下町の空気感」や「バトルシーン」が「心の中に眠る少年を呼び起す」と評している[6]。
評価[編集]
2023年8月、「次にくるマンガ大賞2023」コミックス部門にて9位を獲得[7]。同年9月、「第7回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」では10位を受賞[8]。2024年には「全国書店員が選んだおすすめコミック2024」にて5位に選出[9]。
書誌情報[編集]
- 佐乃夕斗『極楽街』集英社〈ジャンプ コミックス〉、既刊3巻（2023年12月4日現在）
- 2022年11月9日発行（11月4日発売[1][10]）、ISBN 978-4-08-882740-7
- 2023年4月9日発行（4月4日発売[11]）、ISBN 978-4-08-883462-7
- 2023年12月9日発行（12月4日発売[12]）、ISBN 978-4-08-883725-3
脚注[編集]
- ^ a b “解決屋の2人には別の顔が？賑わいと深い闇が交錯する街を舞台に描くアクション1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年11月4日) 2023年9月10日閲覧。
- ^ a b c d “千錯万綜な街を舞台に、“解決屋”を営むコンビを描く新連載「極楽街」がSQ.で”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年7月4日) 2023年9月10日閲覧。
- ^ 佐乃夕斗『極楽街 1』集英社、2022年11月4日。
- ^ a b “ジャンプSQ. | ジャンプSQ.RISE 2020WINTER”. ジャンプSQ. | 集英社. 2023年7月12日閲覧。
- ^ “ジャンプSQ.│『極楽街』佐乃夕斗”. ジャンプSQ. | 集英社. 2023年6月27日閲覧。
- ^ “2023年に読むべきマンガはこれだ！ 『ジーンブライド』から『ヒッツ』まで、ライター・クリス菜緒が選ぶ必読7作品”. リアルサウンド. blueprint (2023年1月17日). 2023年9月10日閲覧。
- ^ “次にくるマンガ大賞2023、コミックス部門1位はむちまろ「生徒会にも穴はある！」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年8月31日) 2023年9月10日閲覧。
- ^ “荒川弘「黄泉のツガイ」が「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」の大賞に”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年9月27日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “橘オレコ「ホタルの嫁入り」が全国書店員が選んだおすすめコミック2024の第1位に”. コミックナタリー (ナターシャ). (2024年2月1日) 2024年2月1日閲覧。
- ^ “極楽街 1／佐乃 夕斗”. 集英社. 2023年6月27日閲覧。
- ^ “極楽街 2／佐乃 夕斗”. 集英社. 2023年6月27日閲覧。
- ^ “極楽街 3／佐乃 夕斗”. 集英社. 2023年12月9日閲覧。
外部リンク[編集]
- ジャンプSQ.|『極楽街』佐乃夕斗 - ジャンプSQ.