検索エンジン最適化

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検索エンジン最適化(けんさくエンジンさいてきか、: Search Engine Optimization, SEO、サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)とは、検索結果において、ウェブページをより高い順位に表示させることを目的として行う取り組みのこと[1]

これとは別に、広告を出稿して検索結果に自身のウェブサイトを掲載する検索連動型広告があり[2]、総称してサーチエンジンマーケティングSearch Engine Marketing, SEM)とも呼ばれる。

概要[編集]

検索エンジン最適化は、ユーザーに重点を置いてサイトを改善するホワイトハットSEOと、検索エンジンを騙してサイトの掲載順位を引き上げようとするブラックハットSEOの二つに分類される[1]。Googleは、自社が公開しているウェブマスター向けガイドラインに準拠している手法をホワイトハットSEO、準拠していない手法をブラックハットSEOと定義している[1]。GoogleはブラックハットSEOを行うことをバッドプラクティスであるとしており[1]、ブラックハットSEOを行った場合、Google検索でサイトの掲載順位が下落したり、Google検索から排除されたりすることがある[3][4]

歴史[編集]

検索エンジン最適化は、1990年代半ば、最初期の検索エンジンが初期のウェブを登録した時に始まった。検索エンジンの登場によって自分のサイトへのアクセスが増加したため、多くのウェブページ所有者はすぐに検索エンジンの価値を評価するようになった。

サイト所有者の多くは、検索エンジン所定の方式にのっとり、自身のサイトのURLを検索エンジンのデータベースへ送信し、ウェブを探索するソフトウェアクローラ)に親和性の高いウェブページを目指すため、自身のサイトを変更し始めた。メタ・タグ (en:meta tag) のような特殊な特徴は、検索エンジンの結果結果でより上位に表示されるウェブページの共通項となった。

そしてまもなく検索エンジン最適化を行う会社も立ち上げられ、検索エンジンの内部論理アルゴリズムの分析・探究が促進された。

検索エンジン最適化の定義・目的に関しては、「検索ページにおいて高順位を獲得する手法」という狭義の定義から、「サイトコンテンツに対して関心の高いユーザーのアクセスを効果的に集約する営み」とする広義のものまで、さまざまなものが存在する。後者の立場を採る場合、サイトのコーディング面だけでなく、検索ページでウェブページを目立たせるコピーライティングや、ウェブページに向けられる外部リンクの設置についても検索エンジン最適化の一環に含まれることになる。

日本では、2002年後半から検索エンジン最適化を行う業者が台頭し始めた。 2007年以降、競争の激しい分野では、特に中小・個人サイトは検索エンジン最適化なくしての上位表示は非常に難しくなっている。[5]

論争[編集]

この産業が発展すると、検索エンジン運営者は良心的でないSEO企業がどんな手を使ってでも、顧客のためにアクセス数を増やそうとするのを、用心するようになった(もっともよくある問題は、検索結果がユーザが入力した検索キーワードと無関係になることである)。キーワード・スパムとよばれる頻繁に取られる手口のひとつは、ウェブページの最後に任意の文字列を挿入し、ページの背景色と同色にすることである。文字列は順位を高め、アクセス数を高める目的のため、頻繁に検索される単語を含んでいる。

検索エンジンは次々と対策をとって、これらの人為的なテクニックによる検出を除去するように企図した。それに対し、いくつかのSEO会社は、さらに巧妙なテクニックを使って順位に影響を与えようとした。

Googleは特にスパム行為に厳しく、ドイツのBMWリコーのウェブサイトがJavaScriptによるリダイレクトを行なった時にそれをスパム行為と判断し、検索対象から削除した事がある。日本でもサイバーエージェント系列のウェブサイトが、スタイルシートによって大量の隠し相互リンクをページ内に埋め込んだ行為をスパム行為と判断されて、検索対象から削除された。現在は、いずれのウェブサイトも対処を行い、再び検索対象となっている。

このように、検索結果から排除されることを、村八分になぞらえて検索エンジン八分、特に代表的な検索エンジンであるGoogleを代名詞としてグーグル八分と呼ぶ。[6]

和解[編集]

当初は「ウェブページのページランキングを上げることを目的とするいかなる形態のSEOも、検索エンジンスパムである」としてきた検索エンジン業者だったが、時が経つにつれて、「サーチエンジンの順位向上とアクセス増加の手段として受け容れられるもの」と「そうでないもの」に分かれるという結論に達した。

2000年代前半には、検索エンジンとSEO会社は非公式な休戦に達した。SEO企業にはいくつかの階層があり、もっとも評判の高い企業は内容に基づいた最適化を行い、検索エンジンの(渋々ながらの)承認をうけている。これらのテクニックには、サイトの案内やコピーライティングを改良して、ウェブサイトを検索エンジンのアルゴリズムによく知らせるように企図することが含まれる。

検索エンジン自体もSEO業界に接近し、しばしばSEOの会議やセミナーのスポンサーや来賓になっている。実のところ、有料登録により、検索エンジンはいまや最適化業界の健全さに既得権益をもっているのである。[7]

有料登録[編集]

有料登録は、検索エンジンにウェブサイトのリストを提出する有料モデルである[8]

GoogleやBingなどのほとんどの検索エンジンでは、登録したいサイトを無料で提出することができるようになっている[9][10]。その一方で、対価を支払って検索結果にサイトを反映させるという方式を採用している検索エンジンもあり、この方式のことを有料登録という[8]

有料登録で支払われる料金は、余分な提出に対するフィルタリング作業に用いられる他、単純に運営会社の収入源にもなっている。典型的には、料金はウェブページひとつあたりの年間料をカバーし、自動的・定期的に分類登録される。

Googleは、検索結果が支払いの有無によって影響されないよう、倫理的な注意を払っている。また、対価を支払って広告として掲載されたページと通常のページとが区別できるようになっており[11]、どのページが有料で表示されているかを知ることができる。また、有料で掲載されたページが、無関係な検索の結果表示されることを防ぐ種々の手段を用いている。

最適化の手法[編集]

検索エンジン最適化には、適切なキーワードをタイトルやページ先頭に持ってくる手法や、検索エンジンスパムを使う手法まで、多様な手法が用いられる。検索エンジンスパムを利用したことが発覚すると、検索エンジンのインデックスから削除されるなどのペナルティが課せられることがある。特定のドメインIPアドレスを検索対象から除外するペナルティもあり、ドメイン・IPアドレスの再取得といったコストがかかってしまうことがある。

Googleのアルゴリズムには新しい情報を優遇するというルールがあり、このアルゴリズムのことをQDF(Query Deserves Freshness)という[12]。ただし、これは、"新着情報"を優遇するものであり、時事的でない情報を優遇するものではない[13]

マット・カッツ氏をはじめとする世界各国のGoogleのサーチクオリティチームのメンバーは、2013年のインドのウェブマスター向け公式ブログや、2014年のSMX Advancedにおいて、検索順位を決定するために200以上のアルゴリズムを利用していることを明言している[14][15]。Googleはアルゴリズムを非公開としているが[16]、世界中の専門家が議論を重ねたうえで独自に作成したアルゴリズムのリスト[17]が存在し各国で翻訳されている。これらのリストはGoogleが取得した特許や内部リーク情報などから作成されており、100%信頼できるものではないが、検索エンジン最適化を行う目安となっている。なお、アメリカ民間企業が実施した2014年度版の検索順位決定要因に関する調査[18]では、特定のキーワードの影響力が減少する一方で、コンテンツの関連性や専門性などを重視する傾向が見られた。

ホワイトハットSEO[編集]

検索エンジン最適化の手法のうち、ユーザーに重点を置いてサイトを改善する検索エンジン最適化のことをホワイトハットSEOと呼ぶ[19]。この最適化の多くは、コンテンツを構造化して意味づけをする、検索エンジンが利用できるメタデータを提供する、等、SEOという手段が認知される以前から推奨されている手段を活用したものであり、対して市場においてSEO対策を謡うものの多くは後述のブラックハットSEOを(検索サイトの規制にかからない程度に)使用したものであることに注意が必要である。

目的キーワードの分析[編集]

検索エンジン最適化の出発点は、対象としたいウェブ利用者がどういったキーワードで必要とする情報を探しているかを理解することである。例えば、製品やサービスを比較しながら探す場合、検索ボックスには製品の固有名詞ではなく一般名称が、特定製品の機能名ではなく一般的な機能名が打ち込まれる傾向にある。この語句の集合は目的キーワード群または目的語句と呼ばれる。目的キーワードを設定することで、ページデザインなど他の最適化項目に進むことができる。[20]

キーワードに沿ったページの構成[編集]

Googleは、ユーザーがサイトを検索するときに入力する可能性の高いキーワードをサイト内に含めることを推奨している[3]

あるページが、あるキーワードにどの程度関連しているかは、検索エンジン・スパイダーのアルゴリズムに基づいて決定される。そのアルゴリズムはウェブページの順位を決定する公式を計算する。検索エンジンは、ウェブサイトが閲覧されるときに閲覧者が読もうとするテキストをHTMLの文書構造などに基づいて整理し、そのページは何を記しているページで、あるキーワードに対する関連性がどの程度かを判断する。

リンクの作成[編集]

多くの検索エンジンは、ページの価値を判断する基準に、そのページがどれだけ他のページからリンクされているかという観点を採用している。したがって、ウェブ上の他の関係あるサイトに自分のコンテンツについて通知し、リンクを求めたり、自己が運営する既存のサイトから適切なリンクをはったりすることが対策として行われる。

ユーザーに役立つページを作成することで、閲覧したユーザーからのリンクを得るという対策が行われることもある[21]

また、スパイダーはコンテンツのハイパーリンクを辿って巡回を行うので、検索エンジンに登録してもらいたい場合、そのページへのリンクを作成しておくことが必要になる。「サイトマップ」を作成することはその手法の一つで、推奨されていることでもある。サイトマップは、トップページやサイト上のすべてのページからリンクされているのが好ましい。このようなページがあると、ひとたびスパイダーがサイトを見つけた時に、そのサイト全体が索引化される確率が高まる。

HTMLによる最適化[編集]

検索エンジンは、HTMLのtitle、meta、strong、hnの各要素などを重視すると考えられているため、重要なキーワードをこのタグで囲って、重要であることを示すこともされる。例えば、見出しとして強調したい語句を font 要素などで赤く大きな文字で表示するようにマークアップすると、それは単に「赤くて大きな文字」というようにしか解釈されないが、h1 要素(とスタイルシートによる装飾)を使えば、検索エンジンにとっても、それが見出しであると解釈され、検索にヒットしやすくなるという具合である。これは、基礎的なセマンティック・ウェブと言うことも出来る。

ブラックハットSEO[編集]

ホワイトハットSEOとは逆に、検索エンジンを騙し、ウェブページを本来よりも高く評価させる検索エンジン最適化のことをブラックハットSEOと呼ぶ[22]。GoogleはブラックハットSEOに準ずる行為をウェブマスター向けガイドラインで禁じており[3]、ブラックハットSEOやそれに準ずる行為を行うと手動による対策が適用されることがある[3]

関係のないキーワード[編集]

背景色と同色にするなどして、ユーザーには見えない文字をページ内に埋め込む行為は、Googleが定めるウェブマスター向けガイドラインで禁じられている[3][23]。“隠し文字”といわれる。

キーワードの乱用[編集]

検索結果でのランキングを操作するために、ウェブページにキーワードや数字を埋め込むことは、Googleが定めるウェヴマスター向けガイドラインで禁じられている[3][24]。電話番号の羅列や、サイト内容とは直接関係のない大量の地名(市名や区名など)の埋め込み、不自然なほどの同じ単語の繰り返しなどがこれに該当する[24]

不適切なリンク[編集]

検索結果でのランキングを操作するために、ユーザーからは見えない隠しリンクを作成することは、Googleが定めるウェブマスター向けガイドラインで禁じられている[3][23]
「リンク・スパム」―Google検索は、適切に得られたのではない何千ものリンクを見て、あるページの関連度(ランキング)を高いと判断してしまう場合がある。Googleのリンクに対する敏感さは、他のサイトにリンクを張るウェブマスターにとって疑わしいものになっている。SEO製作者らは所望のキーワードを内向きリンクのハイパーリンクされたテキストにおいている。「Google爆撃」 (en:Googlebombing) と呼ばれるこの行為は、悪ふざけでもあり得るが、商業上の利益のため順位に影響を与える意図的な試みでもありうる。

ドアページの作成[編集]

目的とするページへの誘導のみを目的としたページを作成し、検索エンジン用に文書構造などを最適化する。入り口になるページはドアページと呼ばれる。ドアページは閲覧者にとっては意味不明であることが多く、metaタグによるリダイレクトが行われていることも多い。
「クローキング」(en:Cloaking。人間に見えるページと異なるページを検索エンジン・スパイダーに提供するいずれかの方法)は、検索エンジン最適化の手法のうち最も論争の種となるものである。クローキングは特定のウェブサイトのコンテンツを検索エンジンを誤解させる不当な試みでありうる。一方で、検索エンジンが処理・解読できないが人間の閲覧者に有用なコンテンツを提供するのに用いることができる。クローキングはウェブサイトのアクセシビリティ視覚障害者やその他の障害者に提供することにも用いられる。あるクローキング行為が倫理的か否かを判定するよい基準のひとつは、その行為がアクセシビリティを高めているかどうかである。

アフィリエイトでリンク獲得[編集]

一部の業者で見られる手法だが、複数の大手アフィリエイトASPに広告主として加入し、一見高額の報酬を提示して一気に大量のリンクを集める。
一部の悪質と見られる広告主は、広告搭載サイトへの報酬支払い承認率は数%と、通常では考えられない不自然な低さであることから、検索エンジン上位表示と報酬支払い踏み倒しと二重に不当な利益を得ていて、検索エンジン表示の公平さを歪めている。アフィリエイト業界の不透明さが不適切な最適化の一因になっている。

アクセスカウンタによるリンク獲得[編集]

これも一部の業者による手法で、無料のアクセスカウンタサービスを提供し、その対価としてユーザーに(しばしば、このような目的があると知らせないまま)隠しリンクを記述させる。このカウンタ設置には、HTMLで直接記載させるタグをASP側が用意しているのだが、規約で一切のタグの改変を禁じている。設置者は、HTMLについてほとんど理解しておらず、そのまま貼付してしまうことを利用した結果、無自覚に大量リンクに加担している。

リンクの売買[編集]

もっぱら検索エンジンでの結果を向上させることを目的として、他サイトからのリンクを購入し、あるいは自サイトからのリンクを販売等すること。Googleはこれを禁じ[25]、不当な有料リンクの報告を募っている[26][27]

無名な検索エンジンへの登録[編集]

Googleは、無名な検索エンジンへ登録することをスパム行為であると認定している。

テクニック[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d 2.5 検索エンジン最適化について学ぶ”. Google. 2016年12月23日閲覧。
  2. ^ Google 検索連動型広告
  3. ^ a b c d e f g ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)” (日本語). Google. 2016年12月21日閲覧。
  4. ^ ペナルティとは”. ナイル株式会社. 2016年12月23日閲覧。
  5. ^ 002.1.SEOってそもそも何!?―SEO対策の基本|初心者でもわかるSEOの考え方|月刊ソウサス
  6. ^ 002.1.SEOってそもそも何!?―SEO対策の基本|初心者でもわかるSEOの考え方|月刊ソウサス
  7. ^ 002.1.SEOってそもそも何!?―SEO対策の基本|初心者でもわかるSEOの考え方|月刊ソウサス
  8. ^ a b 有料検索エンジン登録 とは 意味/解説/説明”. Web担当者Forum. 2016年12月24日閲覧。
  9. ^ Search Console - URL のクロール
  10. ^ Bing - 自分のサイトを Bing に登録する
  11. ^ SEO が必要なケース”. Google. 2016年12月23日閲覧。
  12. ^ Google QDFアルゴリズムは間違いなく存在する | 海外SEO情報ブログ
  13. ^ 最新のコンテンツを上位表示するGoogleの「QDFアルゴリズム」はどんなサイトに対しても重要なのか? | 海外SEO情報ブログ
  14. ^ “India Webmaster Q&A: Search Quality Team answers your questions”. Google India Blog. (2013年8月15日). http://googleindia.blogspot.jp/2013/08/india-webmaster-q-search-quality-team.html 2015年6月15日閲覧。 
  15. ^ “Googleのマット・カッツがあんな質問、こんな質問、どんな質問にも答える at #SMX Advanced 2014”. 海外SEO情報ブログ. (2014年6月16日). https://www.suzukikenichi.com/blog/matt-cutts-answers-many-different-types-of-questions-at-smx-advanced-2014/ 2015年6月15日閲覧。 
  16. ^ 元Google社員が検索アルゴリズムを暴露しないのはどうしてなのか? | 海外SEO情報ブログ
  17. ^ “検索アルゴリズム完全リスト200:Google検索順位要因”. 儲け学. (2015年6月8日). http://moukegaku.com/google-ranking-algorithm/ 2015年6月15日閲覧。 
  18. ^ “グーグルの順位決定要因2014年版データ登場!”. Web担当者Forum. (2015年2月9日). http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/02/09/19283 2015年6月15日閲覧。 
  19. ^ ブラックハットSEOとホワイトハットSEO” (日本語). ナイル株式会社. 2016年12月21日閲覧。
  20. ^ Bing - 自分のサイトを Bing に登録する
  21. ^ 被リンクの正しい集め方 - Forchive
  22. ^ ブラックハットSEOとは 「ブラックハット」 (Black Hat SEO) ブラックハットエスイーオー” (日本語). Weblio. 2016年12月21日閲覧。
  23. ^ a b 隠しテキストと隠しリンク - Search Console ヘルプ
  24. ^ a b キーワードの乱用 - Search Console ヘルプ” (日本語). Google. 2016年12月21日閲覧。
  25. ^ リンク プログラム - Search Console ヘルプ
  26. ^ スパム、有料リンク、マルウェアを報告する - Search Console ヘルプ
  27. ^ Search Console - 有料リンクを報告

関連項目[編集]

外部リンク[編集]