森部一雄
森部 一雄(もりべ かずお、1928年[1] - 2004年[2])は、日本の医師、医学博士。昆虫標本、チョコレートのラベル、ヘビグッズなど、様々なもののコレクターとして知られ、そのコレクションは、様々な形で公開されている。生家は名古屋市で染料問屋を営んでいた[3]。
森部コレクション
[編集]昆虫標本
[編集]森部は、1950年代末に名古屋市立大学医学部第一外科学教室に所属し[4]、1959年に「代用膀胱とした腸管の機能に関する研究」で名古屋市立大学から医学博士を取得[5]した後、1960年と、1967年から1972年にかけて、船医として勤務しながら、東南アジア、中近東、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカ大陸の沿岸部各地をまわり、昆虫採集を行った[6]。こうした海外渡航の際に収集されたものを中心とした、あわせて12,000点に及ぶとされる昆虫標本のコレクションは、1995年に豊橋市自然史博物館に寄贈され、「森部コレクション」として一部が公開されている[7][8]。
チョコレート・ラベル
[編集]森部は、板チョコレートが好物で、20代から習慣的にチョコレートを食べ続け、また、自分が食べたチョコレートの包装紙(ラベル)を整理保存してコレクションを形成し、その規模は総数5000枚とも報じられた[9]。このコレクションは、森部の生前にも相当数をまとめて展示公開することがあったが[10]、その後、その一部は「森部コレクション」としてロイズコンフェクトの所有となり[11]、新千歳空港内のロイズチョコレートワールドに展示されている。
ヘビ・グッズ
[編集]森部による、ヘビをかたどった玩具、民芸品などのコレクションはおよそ1,000点の規模で、これも船医時代にスリランカで「コブラに頭を覆われた仮面」を入手したのがきっかけで形成されたものであったが、2004年に、おきなわワールド文化王国・玉泉洞に寄贈され[12]、「世界のヘビグッズコレクション」として公開されている[13]。
著書
[編集]出典・脚注
[編集]- ^ “Webcat Plus 森部一雄”. 国立情報学研究所. 2012年5月17日閲覧。
- ^ 都筑守恭 (2004-12-11). “森部 一雄君の思い出”. NAPI NEWS (300): 2887-2888.
- ^ “キミは生きてる間に何キログラムのチョコレートを食べるだろう?(1)”. ベルジャンチョコレートジャパン (2000年5月26日). 2012年5月18日閲覧。
- ^ “森部一雄”. 国立情報学研究所. 2012年5月17日閲覧。
- ^ “代用膀胱とした腸管の機能に関する研究 森部一雄”. 国立国会図書館. 2013年2月24日閲覧。
- ^ 森部一雄「船医の昆虫採集(日本鱗翅学会第23回大会一般講演要旨)」『蝶と蛾』第27巻第4号、日本鱗翅学会、1976年12月1日、174頁、NAID 110007707249。
- ^ “昆虫資料”. 豊橋市自然史博物館. 2012年5月18日閲覧。
- ^ “世界の昆虫集め半世紀、1万2000点贈る 瑞穂区の森部さん”. 朝日新聞(朝刊・愛知): p. 4. (1995年12月24日) - 聞蔵IIビジュアルで閲覧
- ^ “チョコレートのラベル 「食べた記録」集めて5000枚(めでる)”. 朝日新聞(夕刊): p. 4. (1997年4月2日) - 聞蔵IIビジュアルで閲覧
- ^ “世界のチョコラベル5000枚 森部さん、東山動物園で展示”. 朝日新聞(朝刊・愛知): p. 24. (2002年2月15日) - 聞蔵IIビジュアルで閲覧
- ^ “北海道発チョコレート工場のブログ:日本シリーズ第5戦を見てきました”. 工藤(ロイズコンフェクト営業企画部) (2006年10月27日). 2012年5月18日閲覧。
- ^ 井川聡 (2004年7月14日). “[遠望細見]蛇~級の贈り物 世界で集めた1000点 沖縄「ハブ博物公園」に”. 読売新聞(西部夕刊): p. 1 - ヨミダス歴史館で閲覧
- ^ “沖縄で夏のエイサーイベント開催中”. IBI Inc.. 2012年5月19日閲覧。