コンテンツにスキップ

渡辺航 (漫画家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
夏目春夫から転送)
わたなべ わたる
渡辺 航
生誕 (1971-03-09) 1971年3月9日(53歳)
日本長崎県
職業 漫画家
活動期間 1989年 - 1996年
2001年 -
ジャンル 少年漫画
受賞 第39回講談社漫画賞・少年部門
(「弱虫ペダル」)
公式サイト 「弱虫ペダル」今日も全力で走ります!!
テンプレートを表示

渡辺 航(わたなべ わたる、1971年3月9日 - )は長崎県出身[1]漫画家

2001年に最初の連載を持った際のペンネームナツメハルオ。2002年からは現在の渡辺航の名義を使用している。本格的なデビュー以前には五原朋明夏目春夫というペンネームも使用していた。

来歴

[編集]

長崎県立西陵高等学校長崎大学教育学部卒業[2][3][4]

1986年、15歳のときに集英社の第22回ホップ☆ステップ賞で応募作が佳作に選ばれる。その後、同社主催の赤塚賞でも1989年から1992年にかけて佳作や準入選に選ばれるが、同社の漫画誌では連載のチャンスに恵まれず、『週刊少年ジャンプ』の増刊号に数本の読切を発表するのみに留まる。

2001年講談社の月刊誌『マガジンSPECIAL』において『サプリメン』で連載デビュー(ナツメハルオ名義)。しかし2002年5月号掲載分を最後に全14回で連載打ち切りとなり、単行本化もされなかった。この頃漫画家になる夢を諦め長崎放送に美術部スタッフとして入社したものの、夢を諦められず入社1年足らずで退社。漫画家になるために上京する[2]

2002年、ペンネームを渡辺航に改め、秋田書店の月刊誌『チャンピオンRED』11月号より『制服ぬいだら♪』の連載を開始する。2005年、同誌での『電車男』の漫画化企画の作画担当に選ばれたため『制服~』は2005年2月号をもって連載終了となり、そのまま打ち切りとなる。単行本は第25話までを収録した第5巻が最後となり、第26話から最終の第28話までは秋田書店版の単行本では未収録となってしまった。翌月号から連載開始した『電車男 でも、俺旅立つよ。』では、終盤のクライマックスにあたる回が編集部のミスにより話の順番が間違って掲載されてしまう。

2006年新潮社週刊コミックバンチ』にて『ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。』を連載開始。全39話で完結。

2007年講談社月刊少年シリウス』7月号の付録小冊子に読み切り「まじもじるるも」が掲載される。同作品は10月号に再掲載され、11月号から連載となった。翌2008年には秋田書店『週刊少年チャンピオン』にて、初の週刊少年誌への連載作品となる『弱虫ペダル』を連載開始。『まじもじるるも』は2019年まで連載され、『弱虫ペダル』は2024年現在も連載が続いている。どちらも連載期間が10年を超えると共にアニメ化されるなど、渡辺の代表作となっている。

2008年から2009年にかけて、渡辺航名義の最初の連載作品である『制服~』の新装版(全6巻)が講談社より描き下ろしも加えられて刊行された。また、2012年には『ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。』の新装版が『はなたん 〜華咲探偵事務所〜』のタイトルで刊行された(全3巻)。『はなたん』の新装版刊行にあたり、渡辺は月刊誌での『まじもじるるも』の連載、週刊誌での『弱虫ペダル』の連載の合間を縫って、新エピソード3話分(計44ページ)を執筆。新エピソードは『月刊コミック@バンチ』に掲載され、新装版にも収録。2023年には新装版が『はなたん -ココは華咲探偵事務所♪-』として『少年チャンピオン・コミックス』(秋田書店)の電子書籍版として再発された(追加分を除く全39話を1話ずつ分冊した分冊版も同時に発売)。

2013年には『電車男 でも、俺旅立つよ。』の新装版も刊行された。

『弱虫ペダル』の上級生たちに焦点を当てた『弱虫ペダル SPARE BIKE』は、『週刊少年チャンピオン』および月刊誌『別冊少年チャンピオン』への不定期掲載を経て、『別冊少年チャンピオン』2014年9月号より連載されている。

2015年、『弱虫ペダル』で第39回講談社漫画賞・少年部門を受賞[5]。同年、自転車活用推進研究会が指名する「自転車名人」の第6代目に就任[6]

作品リスト

[編集]

連載

[編集]

連作読切

[編集]
  • アフロスピード(『別冊ヤングマガジン2004年4号〈6月発売〉、講談社版『制服ぬいだら♪』6巻に収録)
  • アフロスピード セカンドアクセル(『別冊ヤングマガジン』2004年7号〈12月発売〉、講談社版『制服ぬいだら♪』6巻に収録)

短編

[編集]
  • 『めざせ漫画家! 手塚・赤塚賞受賞作品集』(ジャンプ・コミックス デラックス、集英社)収録作
    • 24日は送別式(第5巻、1990年3月) 第31回(1989年下期)赤塚賞佳作
    • 遅刻教師(第9巻、1992年1月)※五原朋明名義、第35回(1991年下期)赤塚賞佳作
    • 地球が征服されるとき(第10巻、1992年7月)※夏目春夫名義、第36回(1992年上期)赤塚賞準入選作
  • ウルトラガール(1993年、『週刊少年ジャンプ増刊Spring Special』)※夏目春夫名義
  • MY SWEET HOME(マイ スウィート ホーム)(1996年、『週刊少年ジャンプ増刊Summer Special』[7]) ※ナツメハルオ名義

アンソロジー

[編集]

その他

[編集]

出演

[編集]

テレビ

[編集]

ラジオ

[編集]
  • 漫画家・渡辺航が語る 〜ラジオ・ツール・ド・弱虫ペダル〜(2015年12月31日、文化放送) - パーソナリティー

脚注

[編集]
  1. ^ 少年シリウス オフィシャルサイト|まじもじるるも|著者紹介|講談社コミックプラス”. 講談社. 2009年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月21日閲覧。
  2. ^ a b 2014年1月9日の『報道センターNBC』内にて放送。
  3. ^ 長大出身の先輩たち” (PDF). 長崎大学 (2016年). 2022年10月10日閲覧。
  4. ^ Special Interview 漫画家・渡辺航氏” (PDF). 長崎大学 (2021年). 2022年10月10日閲覧。
  5. ^ a b 『講談社漫画賞』決定 少年部門は『七つの大罪』&『弱ペダ』”. ORICON (2015年5月13日). 2015年5月13日閲覧。
  6. ^ 「弱虫ペダル」漫画家・渡辺航氏が6代目「自転車名人」就任”. スポニチアネックス (2015年11月8日). 2015年11月9日閲覧。
  7. ^ 同号には尾田栄一郎ONE PIECE』の原型になった読切「ROMANCE DAWN」や、武井宏之の初連載作『仏ゾーン』の原型となった読切「仏ゾーン」が掲載されている。
  8. ^ 週刊少年チャンピオン2020年50号の付録ポスターに使用されたイラスト。
  9. ^ 「20th&コロコロレア」『デュエル・マスターズ 王来篇フルコンプリートBOOKMAX』別冊コロコロコミック4月号増刊、小学館、2022年3月25日、25頁、ASIN B09SP9PGLD 
  10. ^ “「浦沢直樹の漫勉neo」に渡辺航・青池保子・新井英樹が出演、Eテレで3月放送”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年2月2日). https://natalie.mu/comic/news/464084 2022年2月2日閲覧。 
  11. ^ 『週刊少年チャンピオン』2023年50号、秋田書店、2023年11月9日。 目次ページ著者コメントより。

外部リンク

[編集]