全国高校生花いけバトル
全国高校花いけバトル（ぜんこくこうこうせいはないけバトル）は、日本国内の高等学校に在学中の生徒を対象とした華道の競技会。
同一の学校に通う生徒（華道部、フラワーアレンジメント部等の部員でなくても可）2名1組でチームを編成し、即興（制限時間5分、器と花は当日指定される）で花をいけ、対戦チームと優劣を競う（観客・審査員の判定で勝敗を決定）[1][2]。2017年に香川県高松市で第1回が開催された。
開催の経緯[編集]
香川県や同県の花卉業者によって、香川県を「生け花に情熱を燃やす高校生の『聖地』」とする目的で企画された[2][3]。香川県では全国大会に先行して2016年2月から県内の高校による交流戦が実施されていた[3]。開始当時の実行委員会の会長は香川県知事の浜田恵造（当時）が務めた[3]。
出場校選定方法[編集]
第1回では全国を8ブロックに分けて各ブロックの予選を勝ち上がった8校と、開催地枠として実施される香川大会の優勝校をあわせた9校が出場した[2]。第1回大会では、香川県から香川大会代表の高松第一高等学校と四国大会代表の英明高等学校の2校が出場した[2]。ブロック数（香川県以外）はその後、第3回（2019年度）に10ブロック（長野県・沖縄県を追加）[4]、第5回（2021年度）に11ブロック（北海道を追加）[5]に拡大している。
歴史[編集]
第1回（2017年度）[編集]
- 「第1回全国高校生花いけバトル 栗林公園杯2017」[6]
- 出場数：77校、123チーム
- 決勝大会（予選） 2017年8月19日（土） 開催地：サンポートホール高松
- 決勝大会（準決勝～決勝） 2017年8月20日（日） 開催地：栗林公園商工奨励館
- 優勝者 ：「モルフォ」（山田・大庭組）、優勝高校：宮城県柴田農林高等学校
- 準優勝者：「縁」、準優勝高校：高松第一高等学校
第2回（2018年度）[編集]
- 「第2回全国高校生花いけバトル 栗林公園杯2018」
- 出場数：89校、158チーム[7]
- 決勝大会（予選） 2018年8月18日（土） 開催地：レクザムホール[7]
- 決勝大会（準決勝～決勝） 2018年8月19日（日） 開催地：レクザムホール[7]
- 優勝者：「Tinker Bell」（吉田・杉山組）、優勝高校：岐阜県立大垣養老高等学校[7][8]
- 準優勝高校：広島県立福山誠之館高等学校[8]
第3回（2019年度）[編集]
- 「第3回全国高校生花いけバトル 栗林公園杯2019」
- 出場数：93校、187チーム[9]
- 決勝大会（予選） 2019年8月10日（土） 開催地：レクザムホール[10]
- 決勝大会（準決勝～決勝）2019年8月11日（日）開催地：レクザムホール[10]
- 優勝者：「生花潮流」、優勝高校：広島市立基町高等学校[9][10]
- 準優勝者：「Marguerite」（藤本・深沢組[11][12]）、準優勝高校：田園調布雙葉高等学校[13]
第4回（2020年度）[編集]
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて予選を延期し、2020年8月時点では秋以降の開催を目指すとしていた[14]。予選大会は沖縄県を除いて2020年10月以降に実施され[15]、決勝大会の開催は2021年1月となり、事前に録画した実技を審査員が採点、その模様をネット配信して実施した[11]。実際の競技では「2名1組」は、1名ずつリレー形式（「先鋒・次鋒」と呼称）で実施する形となった[16]
- 出場数：70校、153チーム[16]
- 決勝大会審査：2021年1月23日（土）・24日（日） 審査会場：高松盆栽の郷
- 優勝者：「Marguerite」（藤本・深沢組）、優勝高校：田園調布雙葉高等学校 ※前年の準優勝チーム[11][12]
- 準優勝者：「飯山 愛・愛」（田村・逢坂組）、準優勝高校：香川県立飯山高等学校[12]
第5回（2021年度）[編集]
前年の日程と同様に、1月に決勝戦が開催された。当初決勝戦は2年ぶりに観客付き・出場校集合での開催が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により無観客に変更された[17]。実技は前年に引き続き、リレー形式である[5]。
- 出場数：90校、190チーム[5]
- 決勝大会：2022年1月22日（土）・23日（日）開催地：レクザムホール[17]。
- 優勝者：「雪月風花」（元島・関組）、優勝高校：茨城県立土浦第一高等学校[5][18]
- 準優勝者：「相愛凜佳」（小中・辻組）、準優勝高校：相愛高等学校[5][18]
第6回（2022年度）[編集]
第4回以降と同様1月の決勝戦開催となり、3年ぶりに有観客・出場校集合の形式で実施された[19][20]。
- 決勝大会：2023年1月23日（日）開催地：レクザムホール[21]
- 優勝者：「相愛楓葉」（松田・上田組）[22]、優勝高校：相愛高等学校[19]
- 準優勝者：「絢爛」（秦・引田組）[22]、準優勝高校：福岡県立修猷館高等学校[19]
第7回（2023年度）[編集]
2023年4月13日に、今年度も6月から予選を開催し、決勝大会を2024年に高松市で実施することが香川県庁より発表された[23]。
出典[編集]
- ^ 「全国高校生花いけバトル」初開催決定！ PR TIMES(2017年4月17日), 2017年8月21日閲覧。
- ^ a b c d “英明、最後の全国切符 第1回高校生花いけバトル 四国大会を制す”. 四国新聞. (2017年8月19日) 2017年8月21日閲覧。
- ^ a b c “「高校生花いけバトル」香川県を聖地に 8月、高松で初の全国大会”. 産経新聞. (2017年5月18日) 2017年8月21日閲覧。
- ^ 第三回 栗林公園杯 2019 全国高校生花いけバトル - 公式ウェブサイト
- ^ a b c d e 第五回 栗林公園杯 2021 全国高校生花いけバトル - 公式ウェブサイト
- ^ 若い感性 美を演出 高松市で花いけバトル 初代優勝は宮城・柴田農林高校日本農業新聞(2017年08月21日), 2017年08月21日閲覧。
- ^ a b c d “香川）全国高校生花いけバトル 大垣養老が優勝”. 朝日新聞. (2018年8月20日) 2018年8月22日閲覧。
- ^ a b “第2回「全国高校生花いけバトル」、岐阜県立大垣養老高が頂点に”. 産経新聞. (2018年8月20日) 2018年8月22日閲覧。
- ^ a b 速報☆基町高校優勝!! - 全国高校生花いけバトル（「花いけだより」、2019年8月11日）
- ^ a b c “香川）花いけバトル、広島のチームＶ 高松市で全国大会”. 朝日新聞. (2019年8月12日) 2019年10月4日閲覧。
- ^ a b c “花いけバトル、東京代表が優勝 高校生、オンラインで開催”. 東京新聞（共同通信配信）. (2021年1月24日) 2021年1月26日閲覧。
- ^ a b c “「全国高校生花いけバトル」香川県代表の飯山高校が準優勝”. 瀬戸内海放送. (2021年1月24日) 2021年1月26日閲覧。
- ^ 第3回全国高校生花いけバトル2019開催 協会長賞は福岡舞鶴高校［8月9日～11日］（香川県高松市） - 日本花き生産協会
- ^ 公式ウェブサイトによる（2020年8月1日閲覧）
- ^ 公式ウェブサイト2021年1月26日閲覧
- ^ a b 第四回 栗林公園杯 2020 全国高校生花いけバトル - 公式ウェブサイト
- ^ a b 第五回全国高校生花いけバトル栗林公園杯2021は無観客開催となりました。 - 香川県（2022年1月18日）2022年1月24日閲覧。
- ^ a b “生け花バトル、優勝は茨城 高校生の全国大会、即興で”. 東京新聞（共同通信配信）. (2022年1月23日) 2022年1月24日閲覧。
- ^ a b c “生け花バトル、優勝は大阪 高校生の全国大会”. 共同通信. (2023年1月22日) 2023年1月23日閲覧。
- ^ “5分間の勝負 全国高校生花いけバトル 香川”. 瀬戸内海放送. (2023年1月22日) 2023年1月23日閲覧。
- ^ “高松で全国高校生花いけバトル 飯山高４位入賞”. 四国新聞. (2023年1月23日) 2023年1月23日閲覧。
- ^ a b 第六回 栗林公演杯2022 全国高校生花いけバトル - 公式ウェブサイト
- ^ “「全国高校生花いけバトル」2024年も高松市で開催決定 5分で花を生ける技術など競う”. 瀬戸内海放送. (2023年4月13日) 2023年4月13日閲覧。
- ^ 第七回大会開催情報 - 全国高校生花生けバトルウェブサイト
- ^ a b “全国高校生花いけバトルで香川県代表・飯山高校が初優勝 高松市”. 瀬戸内海放送. (2024年2月5日) 2024年2月28日閲覧。