乳鉢

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磁器の乳鉢
コショウの実をすりつぶすところ
メノウの乳鉢

乳鉢(にゅうばち、mortar)は、固体を粉砕または混和するために使用するである。乳棒(にゅうぼう、pestle)と共に使用される。

世界各地で古代から使われており、食品の加工や調剤・実験器具として用いられる。

実験器具としての乳鉢[編集]

化学実験などで試薬を粉砕するなど比較的硬度が低い試料を調整する場合には、製、ガラス製の乳鉢と乳棒が使用される。これら磁製、ガラス製の乳鉢と乳棒は粉砕に使用される面は粗面に仕上げられており、乳棒で試料を圧搾粉砕するのに(いわゆる「こじる」ように)回転を加えるので試料が逃げ難いようになっている。一方、鉱物など硬い試料を粉砕する際にはステンレスメノウまたはアランダム製の乳鉢が使用されるが、これらの乳鉢・乳棒の面は平滑に加工されており、主に試料を打ち付けることで粉砕するので深鉢になっているものも多い。混合を目的として乳鉢を用いる場合、乳鉢を手に持ち、乳棒ではなく乳鉢を動かして擂ると、よく混ざる[1]

擂潰機[編集]

食品加工などに用いられる擂潰機(らいかいき)は乳鉢の原理を応用した機械で摩砕と圧縮によって粉砕や混練を行う[2]。臼に1~3本の鉢棒(杵)を上部から差し込み鉢面との摩擦で原料を噛み込みすりつぶす[3]

脚注[編集]

  1. ^ 日本薬剤師会 (2008), 調剤指針 (第12改訂 増補 ed.), 薬事日報社, p. 118, ISBN 978-4-8408-1051-7 
  2. ^ 赤尾剛・林弘通・安口正之『食品工学基礎講座 固体・粉体処理』光琳、1988年、36頁
  3. ^ 赤尾剛・林弘通・安口正之『食品工学基礎講座 固体・粉体処理』光琳、1988年、37頁

関連項目[編集]