ローレンツ曲線

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典型的なローレンツ曲線
平成17年度国勢調査速報を元に作成したローレンツ曲線(都道府県別)

ローレンツ曲線(ローレンツきょくせん、: Lorenz curve)は、事象の集中度合いを把握するための曲線。1905年にアメリカの経済学者マックス・ローレンツが発表した。富の集中を論じる時に使われることが多い。

概要[編集]

日本における所得格差の統計を例に、ローレンツ曲線L(F)を説明する。日本人を所得が小さい順に並べたとき、下からF割に属する人の所得の合計値が、日本人全員の所得の合計値のy割であるとき、y=L(F)と表す。ただしここで便宜的に「◯◯割」(=0から10の範囲の値)という言葉を使ったが、実際は比率の事なので、Fもyも0から1範囲の値。

社会に所得格差が存在しなかった場合、ローレンツ曲線は45度線(均等分配線と呼ばれる)と一致する。45度線とローレンツ曲線とで囲まれる部分の面積の二倍をジニ係数と呼ぶ。所得格差が存在しない場合、ローレンツ曲線は45度線と一致するので、ジニ係数は0になる。一方でたった一人に全ての富が集中している場合(=最も所得格差が激しい場合)、ローレンツ曲線は、"┘"の形になるので、ジニ係数は1になる。以上からジニ係数は所得格差を計る尺度とみなせる。


どんな分布でも、ローレンツ曲線 L(F)  は確率密度関数 f(x) または累積分布関数 F(x) を用いて以下のように書くことができる。

L(F)=\frac{\int_{-\infty}^{x(F)} xf(x)\,dx}{\int_{-\infty}^\infty xf(x)\,dx}
=\frac{\int_0^F x(F')\,dF'}{\int_0^1 x(F')\,dF'}

ここで x(F) は累積分布関数 F(x) の逆関数である。

グラフ上で均等分配線との間の面積が広いほど、集中度合いが高いことを示す。

関連項目[編集]