モッコク
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モッコク | |||||||||||||||||||||
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![]() モッコク
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Ternstroemia gymnanthera (Wight et Arn.) Bedd. |
モッコク(木斛、学名:Ternstroemia gymnanthera)は、モッコク科の常緑高木。江戸五木の一つ。モチノキやマツと並び「庭木の王」と称される。
特徴[編集]
成長すると樹高は約6m、時には15m、胸高直径80cmに達する大木となる。樹形としては直立して、上で放射状に広がる形になりやすい。幹の樹皮は灰淡褐色、皮目が多い。
葉は互生ながら、枝先に集まる。長さ4-7cm、倒卵状長楕円形、円頭でくさび脚、全体としてはしゃもじ状。分厚くて光沢があり、十分に日光が当たる環境では葉柄が赤みを帯びる。
7月ごろになると、直径2cmほどの黄白色の花をつけ、芳香を放つ。花は葉腋に単生し、1-2cmの柄があって、曲がって花は下を向く。株によって両性花または雄花をつけ、雄花の雌しべは退化している。両性化をつける株には1cmあまりの大きさの卵状球形の果実が実り、秋になると熟してぶ厚い果皮が裂け、赤い種子を露出する。この種子は鳥によって食べられて親木から離れたところまで運ばれると考えられている。また、この種子は樹上で赤く目立つため、アカミノキの別名がある。
分布と生育環境[編集]
南西諸島を含む日本列島、朝鮮半島南部、台湾、中国を経て東南アジアからインドに至る暖地の海岸近くに自生する。
利用[編集]
葉が美しく樹形が整うため、庭木として庭園に植栽されるほか、堅く美しい赤褐色をおびる材を床柱のような建材、櫛などの木工品の素材として用いる。また、樹皮は繊維を褐色に染める染料として利用される。
民間療法では、葉を集めて乾燥し煎じ出したものを腎疾患や肝疾患に用いる。
ギャラリー[編集]
参考文献[編集]
- 北村四郎・村田源、『原色日本植物図鑑・木本編II』、(1979)、保育社、ISBN 4-586-30050-7