マロノニトリル

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マロノニトリル
識別情報
CAS登録番号 109-77-3 チェック
PubChem 8010
ChemSpider 13884495 ×
EINECS 203-703-2
国連番号 2647
MeSH dicyanmethane
ChEBI CHEBI:33186 ×
RTECS番号 OO3150000
バイルシュタイン 773697
Gmelin参照 1303
特性
化学式 C3H2N2
モル質量 66.06 g mol−1
外観 無色の結晶
密度 1.049 g mL−1
融点

32 °C, 305 K, 89 °F

沸点

220 °C, 493.2 K, 428 °F

熱化学
標準生成熱 ΔfHo 187.7–188.1 kJ mol−1
標準燃焼熱 ΔcHo −1.6540–−1.6544 MJ mol−1
標準モルエントロピー So 130.96 J K−1 mol−1
標準定圧モル比熱, Cpo 110.29 J K−1 mol−1
危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(高毒性) 水生環境への有害性
GHSシグナルワード DANGER
Hフレーズ H301, H311, H331, H410
EU分類 有毒 T 環境への危険性 N
EU Index 608-009-00-7
Rフレーズ R23/24/25, R50/53
Sフレーズ (S1/2), S27, S45
引火点 86 °C
半数致死量 LD50
  • 19 mg kg−1 (oral, mouse)
  • 350 mg kg−1 (dermal, rat)
関連する物質
関連するアルカンニトリル
関連物質 DBNPA
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

マロノニトリル (malononitrile) とは有機化合物の一種で、マロン酸から誘導されるジニトリル。示性式は H2C(CN)2アセトアミドに似た軽い臭いを示す。シアノ基の強い電子求引性によりメチレン基の酸性は高く、活性メチレン化合物としての性質を持ち、有機合成の中間体とされる。毒物及び劇物取締法の劇物に該当する[2]

合成[編集]

シアノアセトアミドの脱水により合成する。脱水剤は、リン酸トリクロリド (POCl3)[3]五塩化リン (PCl5)[4]を用いることができる。

NCCH2C(=O)NH2 → H2C(CN)2 + H2O

反応[編集]

活性メチレン化合物として、塩基により容易にカルバニオン (NCCHCN) を発生させることができる。クネーフェナーゲル縮合の基質となる。

R-CHO + H2C(CN)2 + base → R-CH=C(CN)2

臭素によりジブロモ化したのちに銅粉で還元的に二量化させると、テトラシアノエチレン (TCNE) が得られる[5]

H2C(CN)2 + KBr • Br2 → KBr • [Br2C(CN)2]4
[Br2C(CN)2]4 + Cu powder → (NC)2C=C(CN)2

参考文献[編集]

  1. ^ dicyanmethane - Compound Summary”. PubChem Compound. USA: National Center for Biotechnology Information (2005年3月26日). 2012年6月7日閲覧。
  2. ^ 毒物及び劇物指定令 昭和40年1月4日 政令第2号 第2条 32
  3. ^ Surrey, A. R. (1945), “Malononitrile”, Org. Synth. 25: 65, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv3p0535 ; Coll. Vol. 3: 535 .
  4. ^ Corson, B. B.; Scott, R. W.; Vose, C. E. (1930), “Malononitrile”, Org. Synth. 10: 66, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv2p0379 ; Coll. Vol. 2: 379 .
  5. ^ Carboni, R. A. (1959), “Tetracyanoethylene”, Org. Synth. 39: 64, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv4p0877 ; Coll. Vol. 4: 877 .

外部リンク[編集]