ビッグ・ライフ

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ビッグ・ライフ
ナイト・レンジャースタジオ・アルバム
リリース
録音 カリフォルニア州バークレー ファンタジー・スタジオ
カリフォルニア州マリブ チャートメイカー・スタジオ(#5)
ジャンル ハードロック
時間
レーベル MCAレコード/キャメル・レコード
プロデュース ケヴィン・エルソン、ナイト・レンジャー
デイヴィッド・フォスター(#5)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 12位(日本[1]
  • 28位(アメリカ[2]
  • ゴールドディスク
  • ゴールド(アメリカ)
  • ナイト・レンジャー アルバム 年表
    セヴン・ウィッシーズ
    (1985年)
    ビッグ・ライフ
    (1987年)
    マン・イン・モーション
    (1988年)
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    ビッグ・ライフ』(Big Life)は、ナイト・レンジャー1987年に発表した4作目のスタジオ・アルバム

    背景[編集]

    ジャーニーヨーロッパ等のアルバムを手掛けてきたケヴィン・エルソン英語版が共同プロデューサーに起用された[3]。本作のレコーディングは、メンバー5人全員がスタジオの一部屋に集まって、一斉に演奏する形で行われたという[4]

    「シークレット・オブ・マイ・サクセス」はマイケル・J・フォックス主演のコメディ映画『摩天楼はバラ色に』の主題歌で[5]、この曲のみ同作の音楽監督を務めたデイヴィッド・フォスターがプロデュースして、ビル・チャンプリンがバッキング・ボーカルで参加している[6]。ただし、ジャック・ブレイズが2014年のインタビューで語ったところによれば、テレビで放映された『摩天楼はバラ色に』の予告編では「シークレット・オブ・マイ・サクセス」ではなくカトリーナ&ザ・ウェイヴスの曲「ウォーキング・オン・サンシャイン」が使用され、そのことに対してブレイズは激怒したという[7]

    反響・評価[編集]

    母国アメリカでは前2作ほどの成功を収められず、Billboard 200では28位に終わり[2]、1987年10月にはRIAAによってゴールドディスクの認定を受けるが、2022年現在プラチナ認定は受けていない[8]。本作からの第1弾シングル「シークレット・オブ・マイ・サクセス」はBillboard Hot 100で64位、『ビルボード』のメインストリーム・ロック・チャートで12位に達し、続く「ハーツ・アウェイ」はHot 100で90位を記録した[2]

    Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中2点を付け「『ビッグ・ライフ』におけるナイト・レンジャーは、ロックの領域でもバラードの領域でも人を惹きつける聴き所を作れず、一連のシングル曲もアルバムの残りの曲と同様、失敗に終わっている」と評している[5]。一方、『BURRN!』誌1987年5月号に掲載されたレヴューでは増田勇一が100点満点中91点を付け「"今度こそハードだよ"というジャックの発言は嘘ではなかった……が、むしろ"よりダイナミックになった"という方が相応しいだろう」と評している[9]

    収録曲[編集]

    1. ビッグ・ライフ - "Big Life" (Jack Blades, Brad Gillis) - 5:18
    2. カラー・オブ・ユア・スマイル - "Color of Your Smile" (Blades) - 4:12
    3. ラヴ・イズ・スタンディング・ニア - "Love Is Standing Near" (Alan Fitzgerald, J. Blades, Kelly Keagy) - 4:27
    4. レイン・カムズ・クラッシング・ダウン - "Rain Comes Crashing Down" (Blades) - 5:56
    5. シークレット・オブ・マイ・サクセス - "The Secret of My Success" (J. Blades, David Foster, Tom Keane, Michael Landau) - 4:27
    6. キャリー・オン - "Carry On" (J. Blades, K. Keagy) - 4:22
    7. ベター・レット・イット・ゴー - "Better Let It Go" (K. Keagy, J. Blades) - 4:43
    8. アイ・ノウ・トゥナイト - "I Know Tonight" (Blades) - 4:03
    9. ハーツ・アウェイ - "Hearts Away" (Blades) - 5:00

    参加ミュージシャン[編集]

    アディショナル・ミュージシャン

    脚注[編集]

    1. ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.220
    2. ^ a b c Night Ranger : Awards : AllMusic
    3. ^ Kevin Elson | Credits | AllMusic
    4. ^ Night Ranger Denies Being Only A 'Ballad Band' - Sun Sentinel - article by Robyn Lisa Burn - 2014年9月23日閲覧
    5. ^ a b Big Life - Night Ranger | AllMusic - Review by Stephen Thomas Erlewine
    6. ^ CD英文ブックレット内クレジット
    7. ^ Night Ranger's Jack Blades Takes The 'High Road' With New Album - ultimateclassicrock.com - article by Matt Wardlaw - 2014年9月23日閲覧
    8. ^ RIAA公式サイト内SEARCHABLE DATABASE - 引用符付きの"BIG LIFE"と入力して検索すれば表示される
    9. ^ 『BURRNIN' VINYL Vol.2』バーン・コーポレーション、1991年、p78. ISBN 4-401-61347-3