パウル・クルッツェン
パウル・ヨーゼフ・クルッツェン | |
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生誕 |
1933年12月3日 オランダ、アムステルダム |
死没 | 2021年1月28日 (87歳) |
国籍 |
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研究分野 | 化学, 物理学 |
主な受賞歴 |
タイラー賞(1989) ノーベル化学賞 (1995) |
プロジェクト:人物伝 |
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パウル・ヨーゼフ・クルッツェン(Paul Jozef Crutzen, 1933年12月3日 – 2021年1月28日)は、アムステルダム生まれのオランダ人大気化学学者で、ノーベル化学賞受賞者。
来歴[編集]
オゾンホールの研究でよく知られている。彼の研究の成果は Stratospheric and tropospheric chemistry, and their role in the biogeochemical cycles and climate にまとめられている。現在はドイツのマインツにあるマックス・プランク化学研究所とカリフォルニア大学サンディエゴ校のスクリップス海洋研究所に籍を置いている。またジョージア工科大学とストックホルム大学(スウェーデン)の教授でもある。
受賞歴[編集]
これは一部のリストである。詳しい情報は外部リンクを参照。
- 1976年 アメリカ海洋大気局の出版賞
- 1984年 ロレックスのサイエンティスト・オブ・ザ・イヤー
- 1985年 アメリカ物理学会のレオ・シラード賞
- 1986年 アメリカ地球物理学連合のフェローに選出
- 1989年 タイラー賞
- 1991年 スウェーデン王立科学アカデミーの会員に選出
- 1995年 ノーベル化学賞
- 1995年 国際連合環境計画より国際オゾン賞
- 1996年 国際オゾン委員会の名誉会員に選出
- 1999年 ロシア科学アカデミーの外国人会員に選出
- 2002年 1990年代に、地球科学分野で論文が最も多く(2911回)引用された学者に選出される
- 2019年 ロモノーソフ金メダル
アントロポセン[編集]
詳細は「人新世」を参照
2000年のIGBPの会報41号で、パウルとユージーン・ストーマーは地質学、生態学における人類の重要性を強調し、近年の地質学的な時代を表す言葉として「アントロポセン」 (Anthropocene) という造語を提案した(これは更新世の次の地質時代としての人類の時代、というような意味である)。この時代の始まりとして、彼らは外部リンクに示したような演説を行った。
地球温暖化[編集]
インデペンデント紙の科学部門編集長であるスティーブ・コナーは次のように書いている[2]。
- オゾンホールの研究の業績で1995年度ノーベル賞を受賞したパウル・クルッツェン博士は人為的な温室効果ガスを政治的に削減する努力は十分ではなく、抜本的な緊急時対応策を立てておくべきであると語っている。
- クルッツェン博士を中心とする研究グループがバイオ燃料として広く用いられている穀物から生成された燃料を分析したところ、こうしたバイオ燃料は一般の化石燃料に比べ2倍の亜酸化窒素 (N2O)を排出することを突き止めた。N2Oは二酸化炭素(CO2)の310倍の温室効果をもつことで知られ、カーボンニュートラルどころか温暖化を促進する可能性があると論じている[5][6]。
参照[編集]
- ^ The Nobel Prize in Chemistry 1995
- ^ Scientist publishes 'escape route' from global warming | The Independent | The Independent "Independent" By Steve Connor, Science Editor, 31 July 2006
- ^ http://www.springerlink.com/content/t1vn75m458373h63/fulltext.pdf
- ^ “アーカイブされたコピー”. 2008年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月27日閲覧。
- ^ Biofuels could boost global warming, finds study "Chemistry World", 21 September 2007
- ^ ACP - N2O release from agro-biofuel production negates global warming reduction by replacing fossil fuels
外部リンク[編集]
- (英語) http://www.mpch-mainz.mpg.de/~air/crutzen/vita.html - クルッツェンの受賞リスト
- (英語) http://www.mpch-mainz.mpg.de/~air/anthropocene/ - アントロポセンに関するクルッツェンの演説
- Autobiography from nobelprize.org
- CV from nobelprize.org
- Entry on the ISI "highly cited" database
- An Interview - Paul Crutzen talks to Harry Kroto Freeview video by the Vega Science Trust.
カテゴリ:
- オランダの化学者
- 惑星工学
- オランダのノーベル賞受賞者
- レオ・シラード賞の受賞者
- タイラー賞の受賞者
- ボルボ環境賞の受賞者
- マックス・プランク研究賞の受賞者
- 国際オゾン賞の受賞者
- ノーベル化学賞受賞者
- ロモノーソフ金メダル受賞者
- ドイツ連邦共和国功労勲章受章者
- 王立協会外国人会員
- 米国科学アカデミー会員
- ロシア科学アカデミー外国人会員
- ローマ教皇庁科学アカデミー会員
- ヨーロッパ・アカデミー会員
- オランダ王立芸術科学アカデミー会員
- アメリカ哲学協会会員
- 国立科学アカデミー・レオポルディーナ会員
- ジョージア工科大学の教員
- ストックホルム大学の教員
- スクリップス海洋研究所の人物
- マックス・プランク化学研究所の人物
- ストックホルム大学出身の人物
- アムステルダム出身の人物
- 1933年生
- 2021年没