ネーポン

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ネーポン

ネーポンとは兵庫県神戸市有限会社ツルヤ食料品研究所が製造していた飲料である。

概要[編集]

ネーポンという名称はネーブルポンカンの合成語であり、バヤリースのように果汁10%のオレンジ味の飲料であった。ネーポンが生まれたきっかけは、砂糖と酸味料、香料のみといった清涼飲料水がまかり通っていた1955年当時、子供たちに少しでも良いものを飲ませたいという気持ちから、果汁を10パーセント入れようと決心した当時の社長、上田豊(元祖瓶詰めあま酒も考案)がネーブルとポンカンの果汁を混ぜて考案したことによる。製造中止直前にはオレンジの果肉などを原料に作っていた。

不二家ネクターに対抗した果汁入り飲料として作られたといわれているように、当初のネーポンに使われていた原料のアメリカ産のオレンジの果汁は、ネクターピーチのように、少しどろっとしていた。当初のネーポンは、ネクターよりは、どろっとしていなくて、バヤリースよりはどろっとしている、そんな飲み物だった。その後、製造中止になるまで、原料の問題から国産の果汁を使用していた。

ネーポンを製造するツルヤ食料品研究所では、他にも甘酒ぜんざい冷やし飴なども製造販売していた。その他、ストロベリーレディ、オレンジキューティスター、ハッピーライクメロン、スーパースターレモン、カラーオブパイン、アップルなどのジュースも売られていた。ツルヤの主力製品の詰まったネーポンギフトセットも売られていた。

ネーポンは、1990年代前半にテレビ番組などでも紹介され、好調な売れ行きだったが、1995年阪神・淡路大震災で得意先が十分の一に激減した。

製造は手作業で行われており、配合のレシピなどはなく、長年の勘だけで作っているため、製造を続けたいという人がいるなら、時間はかかっても伝授したいと言う。

2006年をもって製造中止となることが報じられた。ツルヤ食料品研究所の所有する土地がマンションになるため[1]というのは誤りで、主に体力上の問題で、数年前から決めていたという。そして、ツルヤ食料品研究所は、2007年2月末日をもって廃業[2]。約50年の歴史に幕を閉じることとなった。その後2015年にツルヤビルは老朽化に伴い取り壊しになる。

ミスパレード[編集]

姉妹品に「ミス・パレード」がある。鶴矢食品の関係者が神戸のミス・コンテストに選ばれてパレード行進をしたことから命名されたとされる。

ミスパレードとネーポンが生産開始されたのはともに1963年頃で、当時瓶の生産に最低ロット数10000本が必要だったため、ネーポン瓶5000本・ミスパレード瓶5000本が作られたという。

販売開始当時のミスパレードは、オレンジ・パイン・グレープなどのフレーバーがあり、ネーポンとはまったく別の清涼飲料であった。 主に駄菓子屋や銭湯などで販売されていたが、その後ミスパレードは生産中止となった。しかしネーポンが全国的に有名になり、お客が記念にネーポンの瓶を持ち帰ってしまったため瓶が不足してくると、かつて生産されていたミスパレードの瓶にネーポンが詰められるようになる。 その模様が「たけし・さんま世紀末特別番組!! 世界超偉人伝説」で放送され、以後『ミスパレード=ネーポン』だと認知されるようになった。

よってミスパレードとネーポンが同じ商品というのは、歴史的経緯からみると正確には誤りである。

ネーポンギフトセット[編集]

ツルヤにはネーポンを中心としたネーポンギフトセットが存在し、その中身は以下のとおり。

  • ネーポン2本
  • ミス・パレード2本
  • ツルヤ飴2本
  • 銀座あま酒2本
  • 瓶詰めぜんざい2本
  • ネーポンのポスター
  • TARO LIKES NEPONと書かれた広告のようなもの。
  • よく振ってお飲みくださいと書かれた紙

全国進出[編集]

ネーポンは全国はもとより関西でもあまり広く知られているものではなかったが、「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)で中島らもがゲスト顧問として出演した際に「『ネーポンあります』という看板があるが、ネーポンとは何なのか調査して欲しい」という調査を依頼。この看板があったのが大阪市天王寺区玉造に存在した取扱店・「アジアコーヒ日の出通り店」。お世辞にも綺麗とはいえない廃れた風の喫茶店の(数少ない)メニューにネーポンがあり、これが面白おかしく取り上げられた。

中島らもの「西方冗土」や雑誌「GON!」(ミリオン出版)に取り上げられテレビ関係者にも知られるようになり、その後「たけし・さんま世紀末特別番組!! 世界超偉人伝説」(日本テレビ)でも取り上げられ、全国的に話題となったことがある。特に「世界超偉人伝説」ではビートたけし明石家さんまに大受けとなり、一躍ネーポンが同番組の目玉となる。

これにより、それまで一日2~3本しか売れないネーポンが一日10本以上売れることとなる。しかし瓶を記念に持ち帰る人が続出し、本来リターナブル瓶であるネーポンの瓶が激減し「ミスパレード」という鶴矢食品研究所がかつて生産していた別商品の瓶に詰められ販売されることとなる。それでも持ち帰る者が後を絶たず、最終的には持ち帰り禁止となった。 因みに、アジアコーヒ日の出通り店には「ホットネーポン(後述)」というメニューもあり、それはただ単にネーポンを鍋で暖めただけのものである。

なお、この店の主人(高齢の女性であった)は既に亡くなっている。また、「アジアコーヒ日の出通り店」も既に閉店し、現在は跡地がマンションと化している。

ホットネーポン[編集]

ネーポンを温めたドリンクで、ツルヤ食料品研究所の販売店のひとつであったアジアコーヒ日の出通り店(大阪、玉造)の高齢の女性店主によって考案された。「たけし・さんま世紀末特別番組!! 世界超偉人伝説」で紹介され、全国に知られることとなった。

調理方法は、

  1. ネーポンの栓をあけ、鍋に注ぐ。
  2. その鍋をストーブの天板に置いて加熱する。
  3. 10分間ほど加熱して、コップなどに注ぐ。

当時、ホットネーポンは500円で販売されていたが、原材料のネーポンが販売中止となったため、現在は飲むことができなくなってしまった。

ネーポンキャンディ[編集]

株式会社リボンより2010年7月5日より発売。関西での限定商品で、関西の、セブンイレブン、サークルK サンクス、ampm、asnasや、関西のスーパーなどで販売されている。 一袋56g入りで税込み価格155円。貴重な2006年もののデッドストックの本物のネーポンを参考にし、試行錯誤の末、ネーポン本来の味にできるだけ近づけることをコンセプトに製作された。

脚注[編集]

  1. ^ 産経新聞」2006年7月29日夕刊
  2. ^ 神戸新聞」2007年1月20日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

ツルヤ食料品研究所