ポンカン

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ポンカン
TangerineFruit.jpg
ポンカン
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : アオイ類 malvids
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: ミカン連 Citreae
: ミカン属 Citrus
: マンダリンオレンジ C. reticulata
変種 : ポンカン C. r. var poonensis
学名
Citrus reticulata var poonensis (Hayata) H.H. Hu
シノニム
  • Citrus poonensis Tanaka
  • Citrus nobilis var poonensis
  • Citrus reticulata ‘Poongan’
和名
ポンカン(椪柑、凸柑)
サンタラ
英名
Ponkan
Suntara
Santra

ポンカン(椪柑、凸柑)はミカン科柑橘類の種類である。

田中長三郎は独立種 Citrus poonensis としたが、ウォルター・テニソン・スウィングルマンダリンオレンジ Citrus reticulata に含め、変種とした。

名称[編集]

和名の中の「ポン」、および、変種名もしくは種小名 poonensis は、インドの地名プーナ (Poona) に由来する。当てられた漢字「椪」は単独では、タブノキ属 Machilus の1種 Machilus nanmu[1]、もしくは国訓クヌギを意味するが、音による当て字である。

中国語では「蘆柑」(ルーガン、拼音: lúgān)と称するが、中国の主産地である福建省広東省台湾で用いられている閩南語潮州語では漢字で「椪柑」と書き、「ポンカム、phòng-kam」と発音する[2]ため、日本語は閩南語の音に拠っているという説もある。

特徴[編集]

果重(1個の重さ)は120–150 グラムで、完熟すれば橙色となり独特の芳香を有する。外皮はむきやすく、果肉を包む内皮は柔らかいので袋のまま食べられる。果梗部にデコが現われやすい。12–2月にかけて収穫される。

栽培[編集]

原産地はインドスンタラ地方といわれ、東南アジア諸国、中国南部、台湾南部、日本などで広く栽培され、ブラジルにも一部分布している。日本に伝わったのは明治中期。

日本での主産地は愛媛県鹿児島県高知県宮崎県熊本県など。「太田」、「森田」、「吉田」、「今津」などの品種がある。日本では生産量が少なく、台湾からの輸入が多い。

日本における2010年の収穫量は2万7698 トンであり、その内訳は、愛媛県34%、鹿児島県16%、高知県9%、宮崎県7%、熊本県6%、その他28%である[3]

本種は果実中の水分が少なくなって、砂じょう(粒粒)がパサパサになる「鬆上がり」(すあがり)現象を起こしやすく、商品価値を下げないために、果実を長い間木に成らしておかないようにする必要がある。長い間木に成らしておくことは、果皮と果肉の間に隙間ができる「浮き皮果実」の原因にもなる[4]。早期に摘み取る早生系統の品種の方がこれらの現象が少ない。

品種[編集]

ポンカンには果実が腰高で大果の高しょう系と、果実がやや扁平で小果で種の少ない低しょう系がある。一般的には高しょう系ポンカンの方が収穫時期が早いとされるが、低しょう系でも太田ポンカンのように収穫時期の早い品種もある。日本の主要なポンカン品種は台湾から導入されたものが多い。

高しょう系ポンカン[編集]

  • 吉田ポンカン:鹿児島県垂水市の園地で発見。大果で、す上がりが少ない。
  • 今津ポンカン:愛媛県北宇和郡吉田町の園地で発見。愛媛県の代表品種。大果で、糖度が高い。
  • 薩州ポンカン:鹿児島県果樹試験場において、F-2428系ポンカンの珠心胚実生個体の中から選抜された。果実の大きさは中程度だが、糖度が高く、す上がりや水腐れが吉田ポンカンよりも少ない。

低しょう系ポンカン[編集]

  • 太田ポンカン:静岡県清水市庵原町の園地で発見された早生品種。酸抜けが早いため、収穫時期が早く年内の出荷が可能。
  • 森田ポンカン:高知県須崎市浦ノ内の園地で発見。小果でポンカンの中では酸味が強く、味が濃厚。また貯蔵性も良い。
  • 興春ポンカン:農研機構興津試験場にてポンカンの珠心胚実生個体より選抜。小果だが、糖度が高く、す上がりも少ない。

雑種[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ Unihan database: 椪
  2. ^ 周長楫編、『厦門方言詞典』p255、江蘇教育出版社、1993
  3. ^ 農林水産省特産果樹生産動態等調査2013年7月23日閲覧
  4. ^ かんきつ類のQ&A(品質編)” (日本語). 愛媛県庁(企画振興部政策企画局広報広聴課) (2013年1月15日). 2017年2月12日閲覧。
  5. ^ 「カラマンダリン」品種紹介”. みかん大事典. のま果樹園. 2016年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月15日閲覧。
  6. ^ 南津海(なつみ)”. 正直やまぐち. JA全農やまぐち. 2016年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月15日閲覧。
  7. ^ 南津海 なつみ |カンキツ(その他柑橘類)”. 果物ナビ. 2016年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月15日閲覧。