テッサロニキ国際映画祭
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テッサロニキ国際映画祭(テッサロニキこくさいえいがさい、Φεστιβάλ Κινηματογράφου Θεσσαλονίκης, 英語:Thessaloniki International Film Festival)はギリシャのテッサロニキで毎年11月に開かれる国際映画祭である。バルカンでは最大規模の映画祭で、特に新人監督の発掘に力を入れている。
概要
[編集]テッサロニキ国際映画祭は1960年から始まった Week of Greek Cinema が前身となっている。1966年からはギリシャ映画祭 (Greek Film Festival) と名前を変えて開催されるようになる。
1992年からコンペティション部門を設け、国際映画製作者連盟から国際映画祭として認定された。コンペティション部門のゴールデン・アレクサンダー賞にはこれまで多くのアジア映画が選出されている。日本映画も2作品(『水の中の八月』1998年『水の女』2002年)がこの賞を受賞している。コンペティション部門の最優秀監督賞受賞者に1992年『死んでもいい』の石井隆や1995年『おかえり』の篠崎誠がいる。
2016年には、日本映画『種をまく人』(英語: The Sower)の竹内洋介が最優秀監督賞、竹中涼乃が最年少で最優秀主演女優賞を受賞している。
また、映画祭と並行してピーター・グリーナウェイやセルゲイ・パラジャーノフの絵画作品の展示、ナム・ジュン・パイクのビデオ作品の上映、ガトー・バルビエリのジャズ・コンサートを行なったりもしている。
ゴールデン・アレクサンダー賞受賞作品
[編集]開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
1992 | オルランド Orlando |
サリー・ポッター | イギリス/ ロシア/ フランス 他 |
Dance in the Night | Aleko Tsabadze | ジョージア | |
1993 | Ap' to hioni (Snow) | ソティリス・ゴリチャス | ギリシャ |
1994 | 冬春的日子 (The Days) | 王小帥 | 香港 中国 |
1995 | 郵便配達 邮差 |
何建軍 | 香港 |
1996 | Brothers in Trouble | ウダヤン・プラサッド | イギリス |
1997 | Road to Nhill | スー・ブルック | オーストラリア |
1998 | 水の中の八月 | 高橋陽一郎 | 日本 |
1999 | こころの湯 洗澡 |
張楊 | 中国 |
2000 | Last Resort | パヴェル・パヴリコフスキー | イギリス |
2001 | Tirana Year Zero | Fatmir Koçi | アルバニア/ フランス |
2002 | 水の女 | 杉森秀則 | 日本 |
ブリスフリー・ユアーズ Sud sanaeha |
アピチャートポン・ウィーラセータクン | タイ | |
2003 | The Last Train | アレクセイ・ゲルマン・ジュニア | ロシア |
2004 | Bitter Dream | モフセン・アミルユセフィ | イラン |
2005 | Een Ander zijn geluk (Someone Else's Happiness) | Fien Troch | ベルギー/ オランダ |
2006 | 家族的诞生 | 金兌容 | 韓国 |
2007 | 红色康拜因 | 蔡尚君 | 中国 |
2008 | Aan ja (Over There) | Abdolreza Kahani | イラン |
2009 | Ajami | Scandar Copti | イスラエル |
2010 | Periferic | Bogdan George Apetri | ルーマニア |
2011 | Portret v sumerkakh | Angelina Nikonova | ロシア |
2012 | シージャック
Kapringen |
トビアス・リンホルム | デンマーク |
2013 | 金の鳥籠
La jaula de oro |
ディエゴ・ケマダ=ディエス | スペイン |
2014 | 絶え間ない悲しみ
La tirisia |
ホルヘ・ペレス・ソラーノ | メキシコ |
2015 | ひつじ村の兄弟
Hrútar |
グリームル・ハゥコーナルソン | イスラエル |
2016 | ヒットマン: インポッシブル
Tiszta szívvel |
アッティラ・ティル | ハンガリー |
2017 | Korparna | Jens Assur | スウェーデン |
ゴールデン・アレクサンダー名誉賞受賞者
[編集]- ピーター・グリーナウェイ
- ホウ・シャオシェン
- ヴィム・ヴェンダース
- ジョン・マルコヴィッチ
- 北野武(第49回、2008年)