ソヨゴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ソヨゴ
Ilex pedunculosa2.jpg
ソヨゴ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: ニシキギ目 Celastrales
: モチノキ科 Aquifoliaceae
: モチノキ属 Ilex
: ソヨゴ I. pedunculosa
学名
Ilex pedunculosa Miq.[1]
和名
ソヨゴ(冬青)

ソヨゴ(冬青、学名Ilex pedunculosa Miq.)は、モチノキ科モチノキ属の常緑小高木。別名フクラシバ

特徴[編集]

ソヨゴの赤く熟した果実

枝は灰色。葉は1-2 cmと長めの葉柄がある。葉身は卵状楕円形、やや革質、光沢があってのっぺりした外見を持つ。表面は深緑で滑らか、裏面はやや薄い色で中肋が突出する。縁は滑らかだが波打つのが特徴。葉の構造は比較的丈夫であり、炎等で加熱すると内部で気化した水蒸気が漏出することができず、葉が音をたてて膨らみ破裂する。このことが別名の「ふくらし」の語源になっている。またその構造ゆえ、風に吹かれて葉が擦れ合うときに特徴的な音が発生し、「そよご」の語源となった。

開花期は5-6月頃で雌雄異株。雌花は葉腋に単生し、雄花は集散花序に数個まとまる。いずれもはっきりした柄がある。果実は5-6 cmの柄があってぶら下がり、径7 mmほどで丸く、秋に赤く熟す[2]モチノキクロガネモチのように果実が多数密生することはない。

根は浅く張るために、大きく成長すると台風などによって倒れやすい。

分布と生育環境[編集]

中国台湾および日本の本州中部、四国、九州に分布する。本州における分布の北限は新潟県宮城県である[3]。山間部によく見られる。

変異など[編集]

果実が黄色くなるものをキミノソヨゴ f. aurantiaca (Koidz.) Ohwi という。また、長野県には茎が這って根を出し、葉は細長くて鋸歯が出る変種があり、タカネソヨゴ var. senjoensis (Hayashi) Hara がある。

日本にはモチノキ属のものが他にもあるが、多くは短い柄を持つ果実を密集してつける。しかしクロソヨゴ H. sugeroki Maxim. はやはり長い柄を持つ果実をつけ、葉の形などもやや似ているが、葉に鋸歯があり、全体にやや小さい。枝が黒っぽい。

利用[編集]

公園木や庭木として植栽されている。ソヨゴの名前は、風に葉がそよぐ木という意味である。またそろばんの珠にも使われる。葉にタンニンが含まれていて、染料に利用されている[4]

種の保全状況評価[編集]

日本では以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[5]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ソヨゴ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年6月10日閲覧。
  2. ^ ソヨゴ”. 広島県緑化センター. 2011年11月10日閲覧。
  3. ^ 内藤俊彦 「ソヨゴ」 『市史せんだい』 第4号、1994年、57頁。
  4. ^ 里山の常緑樹・ソヨゴ”. 奈良県. 2011年11月10日閲覧。
  5. ^ 日本のレッドデータ検索システム「ソヨゴ」”. (エンビジョン環境保全事務局). 2013年6月10日閲覧。 - 「都道府県指定状況を一覧表で表示」をクリックすると、出典元の各都道府県のレッドデータブックのカテゴリー名が一覧表示される。

参考文献[編集]

  • 北村四郎・村田源、『原色日本植物図鑑・木本編I』、(1971)、保育社

関連項目[編集]

外部リンク[編集]