アリドオシ

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アリドオシ
アリドオシ Damnacanthus indicus、三重県いなべ市にて(2015年5月20日)
アリドオシ Damnacanthus indicus
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asterdiae
: アカネ目 Rubiales
: アカネ科 Rubiaceae
: アリドオシ属 Damnacanthus
: アリドオシ D. indicus
学名
Damnacanthus indicus
C.F. Gaertn.[1][2]
和名
アリドオシ

アリドオシ(蟻通し、学名Damnacanthus indicus C.F. Gaertn.[1][2])は、アカネ科アリドオシ属の常緑低木[3]

特徴[編集]

高さは、30-60 cm[3]。主茎はまっすぐに伸びるが、側枝はよく二叉分枝しながら横に広がる。対生し、長さ1-2.5 cmの卵形で、質は固く表面に光沢ある[3]。葉腋に1対の細長い長さ1-2 cmのがある[3]。葉が枝から水平に広がり、それに対して棘は垂直に伸びる。花期は4-5月頃。葉腋に筒状の白い4弁花を通常2個ずつ咲かせる。花冠の長さは約1cm[3]果実液果で直径 5-6mmの球形[3]。冬に赤く熟し、先端にが残る[3]

栽培されることもあり、地方によってはセンリョウ(千両)、マンリョウ(万両)とともに植え、「千両万両有り通し」と称して正月の縁起物とする。別名を一両(イチリョウ)ともいう。和名の「蟻通し」の語源には2説ある。

  • とげが細長く、アリでも刺し貫くということから。
  • とげが多数あり、アリのような小さい虫でないと通り抜けられないということから。

分布と生育環境[編集]

東アジア東南アジアからインド東部まで分布する。日本では、本州関東地方以西)、四国九州沖縄に分布する[3]

山地のやや乾いた薄暗い林下に生育する[3]

同属はジュズネノキなど、日本から東南アジア周辺に数種が分布する。

分類[編集]

以下の変種品種がある[4]。オオシマアリドオシのシノニムとして、D. indicus Gaertn.f. var. parvispinus Koidz.がある[4]。コバノニセジュズネノキのシノニムとして、D. indicus Gaertn.f. x D. major Siebold et Zucc.がある[4]。   

  • オオアリドオシ D. indicus Gaertn.f. var. major (Siebold[5] et Zucc.) Makino 
  • ホソバオオアリドオシ D. indicus Gaertn.f. var. lancifolius Makino 
    • コバンバニセジュズネノキ D. indicus Gaertn.f. var. lancifolius Makino f. oblongus (Koidz.) Sugim. 
  • ヒメアリドオシ D. indicus Gaertn.f. var. indicus f. microphyllus Makino
  • ビシンジュズネノキ D. indicus Gaertn.f. var. intermedius Matsum. 
  • リュウキュウジュズネノキ D. indicus Gaertn.f. var. okinawensis Hatus. 

種の保全状況評価[編集]

日本では以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[6]

脚注[編集]

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  1. ^ a b Damnacanthus indicus C.F. Gaertn.” (英語). ITIS. 2013年5月25日閲覧。
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “アリドオシ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年5月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i 林 (2011)、679頁
  4. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “検索「Damnacanthus indicus」”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年5月25日閲覧。
  5. ^ フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト (1796-1866) or Karl Theodor Ernst von Siebold (1804-1885) physiologist and zoologist
  6. ^ 日本のレッドデータ検索システム「アリドオシ」”. (エンビジョン環境保全事務局). 2015年3月29日閲覧。 - 「都道府県指定状況を一覧表で表示」をクリックすると、出典元の各都道府県のレッドデータブックのカテゴリー名が一覧表示される。
  7. ^ 茨城県レッドリスト(植物編2011改訂版) (PDF)”. 茨城県. pp. 42 (2011年). 2013年5月25日閲覧。
  8. ^ 埼玉県レッドデータブック2011植物編 (PDF)”. 埼玉県. pp. 145 (2011年). 2013年5月25日閲覧。
  9. ^ 福井県の絶滅のおそれのある野生植物(福井県レッドデータブック植物編) (PDF)”. 福井県. pp. 101 (2002年). 2013年5月25日閲覧。

参考文献[編集]

  • 佐竹義輔他編著、『日本の野生植物 木本 II』(1989)、平凡社
  • 林弥栄 『日本の樹木』 山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2011年11月30日、増補改訂新版。ISBN 978-4635090438

外部リンク[編集]