アクアスキュータム

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アクアスキュータムのクラブチェックのマフラー

アクアスキュータム(Aquascutum)は、イギリスロンドンの中心地リージェント通りに旗艦店を構える高級被服老舗ブランド

歴史[編集]

ロンドン万国博覧会のあった1851年に、仕立て人ジョン・エマリーが創業。1990年に日本企業のレナウンが買収。 2009年レナウンは全株式を英国Broadwick Group Limitedに譲渡(ライセンス製造は継続)。

ブランド名の由来はラテン語で「水」を表すaquaと「楯」を表すscutumの2語を組み合わせた造語で「防水」を意味する。クリミア戦争時にイギリス軍が将校用のコートにこの防水布で作ったコートを採用したことから知名度が飛躍的に上がった。

続いて19世紀にはエドワード7世により家庭向け・ファッション向けにも広められた。エドワード7世はプリンス・オブ・ウェールズ・チェックのコートを注文し、アクアスキュータム初の王族の顧客となった。1897年にアクアスキュータムは王室御用達となる。

1900年には婦人服部門を設立し、撥水性のケープやコートを売り出した。これは婦人参政権論者の間で広く使われるようになった。

製品[編集]

製品ネクタイスーツシャツコート革靴などの服飾品である。紳士服が多いが、婦人服も取り扱っている。またライセンス品では財布毛布食器などもある。 特に製品ではトレンチコートが有名で、世界で初めて防水ウールの開発に成功した。 防水加工を施した生地を使用したコートを次々に生み出すと同時に、第一次世界大戦で兵士に提供した防水コートは、その抜群の防水性と保湿性が塹壕(トレンチ)で戦う兵士を守ったことが、現在のトレンチコートの原型となった。ピーター・セラーズや、ハンフリー・ボガートが着用。

変わったところでは1980年代に自動車の内装部品を製作したこともあり、ロータス・エスプリロータス・エクセル三菱・デボネアVにアクアスキュータム仕様がラインナップされていた。

経営破綻[編集]

2012年4月17日、アクアスキュータムは会社更生を決断し、破産管財人による法的管理の手続きに入った。管財人が新たなスポンサー企業を探し、事業を継続する方針である[1]

王家御用達[編集]

1897年
プリンス・オブ・ウェールズ、後のエドワード7世
1903年
プリンス・オブ・ウェールズ、後のジョージ5世
1911年
ジョージ5世
1920年
プリンス・オブ・ウェールズ、後のエドワード8世(ウィンザー公)
1947年
エリザベス王妃ジョージ6世夫人
1952年
エリザベス王太后

※なお、現在は王室御用達の認証は受けていない

脚註[編集]

外部リンク[編集]