ひとめぼれ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

ひとめぼれは、イネ品種の1つ。水稲農林313号(旧系統名、東北143号)。

1981年(昭和56年)宮城県古川農業試験場において、良食味と耐冷性を併せ持つ品種の育成を目的としたコシヒカリ初星との交配から育成が開始された[1]1991年に水稲農林313号「ひとめぼれ」として命名登録され、1992年種苗法による品種登録がなされた(登録番号 第3045号)[2]

1993年の大冷害で大きな打撃をうけたササニシキからの転換品種として作付け面積を伸ばし、1994年には全国作付け2位となった[3]食味が良いことやコシヒカリより栽培が容易なこともあり、寒冷地以外でも作付けされるようになっている[4]

2011年には古川農業試験場において、ササニシキとひとめぼれを交配させることでササニシキの食味とひとめぼれの耐冷性を両立させた「東北194号(ささ結)」が開発されている[5]

品種特性[編集]

品種特性は、以下の通り[1][6]

障害型冷害に対する耐冷性は「極強」。食味は粘りが強く「極良」。耐倒伏性はササニシキより強いものの「やや弱」。穂発芽性は「難」。いもち病抵抗性はササニシキと同程度で、穂いもち圃場抵抗性「中」と、葉いもち圃場抵抗性「やや弱」。

また食味については、柔らかく冷めてもおいしいのが特徴との評価がある。[7]

生育特性[編集]

宮城県産ひとめぼれの場合の一例。

  • 播種日・・・4月10日
  • 田植日(移植日)・・・5月9日
  • 出穂期・・・8月10日
  • 登熟期・・・8月20日〜9月25日

注)登熟期の開始日は、出穂期+10日目の日としている。

販売パッケージ[編集]

小売店・スーパー等で販売されるひとめぼれのパッケージは、産地ごとに異なるデザインが採用されている。例えば宮城県産のものは女の人(踊る天女)の絵を描いたり、岩手県産のものは4色のグラデーションの中に白抜きで「ひとめぼれ」の文字を入れたりしている。なお、販売店によって独自のデザインを用いているところもある。

プレミアムひとめぼれ・みやぎ吟撰米[編集]

宮城県は2005年度、一定基準以上の品質となった県内産のひとめぼれに対し、「プレミアム宮城米」の名称を与えて試験販売を実施。2006年度からは、「プレミアムひとめぼれ・みやぎ吟撰米」としてブランド化を進めることになった。

2006年産米基準
  • 生産基準
  1. 農薬節減・化学肥料節減栽培(環境保全型栽培)
    1. 化学合成農薬の有効成分の延べ使用回数9回(成分)以内
    2. 化学合成窒素成分3.5kg/10a以内
  2. 土づくりの実施
    1. 土づくり肥料と良質堆肥を施用する
  3. JA米であること(種子更新、生産履歴が明確であること)
  • 品質基準
  1. 品種:「ひとめぼれ」
  2. 整粒歩合:85%以上(穀粒判別器使用)
  3. 農産物検査格付け:一等米
  4. 粒厚:1.9mm以上
  5. 玄米水分:14.5〜15.0%
  6. 玄米タンパク含有率:6.3%以下(ケット
  7. 品質評価値:72以上(ケット)

脚注[編集]

[ヘルプ]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]