コンテンツにスキップ

さいたまダービー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。101.143.148.122 (会話) による 2012年10月25日 (木) 00:41個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎ホームスタジアム)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

さいたまダービーは、日本ダービーマッチの1つ。日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に所属する浦和レッドダイヤモンズ大宮アルディージャの対戦を指す。両クラブとも埼玉県さいたま市ホームタウンとすることが、名称の由来である。

概要

対戦年度は1996年、1997年、2000年、2005年-。1996年、1997年は天皇杯での対戦、2000年はJ2、2005年からはJ1での開催。「さいたまダービー」としては2005年が初となる(2000年以前はさいたま市は未発足であるため埼玉県のチームのダービーマッチの意味で「埼玉ダービー」と呼ばれていた。また1997年までアルディージャは浦和市を本拠とした実業団のNTT関東サッカー部だった)。

同じ都市で違う本拠地のスタジアムを使うダービーはこのさいたまと横浜ダービーだけだが、2005年から2007年[1]2009年は大宮主催分も埼玉スタジアム2002を使って行われている。2008年は8年ぶりに大宮主催分がさいたま市大宮公園サッカー場(NACK5スタジアム大宮)でダービーが行われた。

2009年5月24日に行われた大宮主催のダービーは埼玉スタジアム2002で開催されたが、その際はバックアッパースタンドが開放された(メインアッパースタンドは関係者以外は開放されなかった)。

さいたま市では県庁所在地の旧浦和市と経済拠点である旧大宮市の間で軋轢があり、それが昭和初期からの合併構想を阻む要因となってきた歴史がある。現在でもこうした地域間対立が残っている(こちらを参照)ため、この「さいたまダービー」はその代理戦争という側面がある。そのため、試合前はお互い、ダービーのためだけに作成、用意した過激な内容(お互い相手チームやマスコット、選手の事のみならず、地区そのものや果てはそれぞれの親会社やスポンサー(特に不祥事を起こした時)を揶揄する様な内容)のゲートフラッグや横断幕、巨大フラッグやポスターなどを掲げたり(ポスターはスタジアムのコンコースやトイレ、はてはスタジアムまで道のりのあらゆる所で掲示される)、ブラックな内容の替え歌を歌ったりと、お互い煽っている[2]。そのため、ダービーというお祭り要素や雰囲気もある一方、上記のような過激なフラッグや横断幕に加え、選手紹介時や反則時には大音声でのブーイングや怒声が沸き起こるなど、所々で殺伐した雰囲気もあり、ほかのダービーとは一線を画す面が見受けられる。

ホームスタジアム

チーム名 スタジアム名
命名権名称)
収容人員 画像 備考
浦和レッドダイヤモンズ 埼玉スタジアム2002 63,700人
2箇所とも大宮アルディージャの主催試合でも使用されたことがある。
大宮の改修に伴い、2005年は実質大宮・埼玉Sの併用。
埼玉Sでの大宮主管は2005-2007・2009-2010年の5回開催。2006年-2007年10月までは駒場を暫定本拠としていた。
駒場はリーグ戦においての埼玉ダービーはJ2時代の2000年のみ(浦和主催の2試合)に使用。
さいたま市浦和駒場スタジアム 21,500人
大宮アルディージャ さいたま市大宮公園サッカー場
NACK5スタジアム大宮
15,500人
1992年・1993年Jリーグカップ、および1994年第2ステージと1995年第1ステージに浦和レッズが駒場改修に伴う暫定本拠地として使用したことがある。
2006年-2007年10月まで改修のため使用せず

戦績

リーグ戦

浦和レッドダイヤモンズ:8勝4分7敗
大宮アルディージャ:7勝4分8敗

開催年 開催日 試合 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数
2000年 3月25日 J2 第3節 駒場 浦和 1 - 0 大宮 20,189
5月22日 第14節 大宮 大宮 0 - 6 浦和 7,147
9月16日 第33節 駒場 浦和 0 - 1 大宮 16,405
11月16日 第43節 大宮 大宮 0 - 1 浦和 9,499
2001年から2004年は浦和がJ1、大宮がJ2所属のため開催なし。
2005年 7月9日 J1 第15節 埼玉 浦和 1 - 2 大宮 50,437
10月22日 第28節 埼玉 大宮 1 - 3 浦和 30,038
2006年 4月29日 第10節 埼玉 浦和 2 - 0 大宮 54,774
9月10日 第22節 埼玉 大宮 0 - 2 浦和 35,059
2007年 5月6日 第10節 埼玉 大宮 1 - 1 浦和 33,162
9月1日 第24節 埼玉 浦和 0 - 1 大宮 49,810
2008年 4月20日 第7節 埼玉 浦和 0 - 0 大宮 50,997
9月21日 第25節 NACK 大宮 0 - 1 浦和 (注)
2009年 5月24日 第13節 埼玉 大宮 1 - 1 浦和 (注)
10月25日 第30節 埼玉 浦和 0 - 3 大宮 43,746
2010年 7月31日 第16節 埼玉 浦和 0 - 1 大宮 40,326
10月2日 第25節 埼玉 大宮 1 - 2 浦和 (注)
2011年 6月11日 第14節 NACK 大宮 2 - 2 浦和 12,221
10月15日 第29節 埼玉 浦和 0 - 1 大宮 34,654
2012年 4月21日 第7節 NACK 大宮 2 - 0 浦和 12,709
9月1日 第24節 埼玉 浦和 1 - 1 大宮 39,814

※観客数の(注)については「当項目」を参照。

カップ戦他

浦和レッドダイヤモンズ:8勝1敗
大宮アルディージャ:1勝8敗

開催年 開催日 試合 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数
1996年 11月17日 天皇杯 3回戦 駒場 浦和 3 - 0 NTT関東 15,344
1997年 12月14日 3回戦 駒場 浦和 2 - 1 NTT関東 (不明)
2005年 3月26日 ナビスコ杯予選L 第2節 駒場 浦和 2 - 1 大宮 17,494
6月4日 第5節 埼玉 大宮 1 - 3 浦和 26,397
12月29日 天皇杯 準決勝 国立 大宮 2 - 4
(延長)
浦和 31,441
2009年 6月13日 ナビスコ杯予選L 第7節 埼玉 浦和 6 - 2 大宮 36,251
2011年 2月20日 さいたまシティカップ NACK 大宮 3 - 0 浦和 11,362
9月14日 ナビスコ杯2回戦 第1レグ 埼玉 浦和 2 - 0 大宮 13,036
9月28日 第2レグ NACK 大宮 1 - 2 浦和 8,982
  • 大宮のチーム名は1997年までがNTT関東、1998年以降は大宮アルディージャ。
  • 天皇杯のホーム&アウェーは便宜上のもの。

特徴

  • アウェーに回った側が勝つことが多い。
  • 大宮はホーム開催時に未勝利であったが、2011年に行われたプレシーズンマッチ「さいたまシティカップ」では3-0で勝利している。
    • 2012年第7節のホームゲームで2-0で勝利し、念願のさいたまダービーでのホーム初勝利を飾った。
  • 大宮はJ1リーグでは五分近い成績であるが、公式のカップ戦では未勝利である。

大宮による公式入場者数の相違問題

2010年10月19日、大宮は2007年11月11日(NACK5スタジアム大宮オープン日)以降の大宮主催のホームゲームにおける公式入場者数について、ゲート通過入場者数の数値に相当数の上乗せを行っていたと発表した。

大宮によると、10月2日に開催された浦和とのダービーは当初公式入場者数を33,660名と発表していたが、実際は29,575名であったとしている。なお、(注)記載の大宮の当初の公式入場者数は2008年J1第25節は13,559名、2009年J1第13節は37,027名となる[3]

埼玉SCとのダービー

通常の「さいたまダービー」である浦和と大宮の対戦の他、第80回天皇杯では、1回戦で浦和レッズが埼玉県代表の埼玉サッカークラブ(埼玉SC、2008年に「さいたまサッカークラブ」(さいたまSC)へ改称)が対戦した。11月25日に大宮サッカー場で行われたこの試合は、2-0で浦和レッズが勝利した。

なでしこリーグでの埼玉ダービー

日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)では、浦和レッドダイヤモンズレディースと、大宮アルディージャが業務提携を結んでいるASエルフェン狭山FCによるダービーが行われている。こちらは前者がさいたま市、後者が狭山市にそれぞれ本拠地を置いているため「埼玉県ダービー」となる。

脚注

  1. ^ 2006年2007年については大宮サッカー場の改修のため(この間大宮はさいたま市駒場スタジアムを間借り)
  2. ^ YouTube 2009年のさいたまダービー
  3. ^ ホームゲーム開催時の入場者数に関する調査結果等のご報告 「大宮アルディージャホームページ」、2010年10月19日

関連項目