近藤誠一 (プロ雀士)

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近藤 誠一
2019年撮影
基本情報
出身地 兵庫県尼崎市
生年月日 (1963-08-01) 1963年8月1日(60歳)
プロ入会 1997年
所属団体 最高位戦日本プロ麻雀協会
Mリーグ
ドラフト 2018年/2巡目
2018- セガサミーフェニックス
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近藤 誠一(こんどう せいいち、1963年8月1日[1] - )は、最高位戦日本プロ麻雀協会副代表。競技麻雀プロ雀士Mリーグではセガサミーフェニックスに所属している。愛称は「夢芝居」「大魔神の系譜「せいちゃん」

兵庫県尼崎市出身[1]兵庫県立鳴尾高等学校を経て、静岡大学工学部電気工学科応用数学講座)卒業[1][2]

経歴

  • 1988年、学生時代から憧れの金子正輝と麻雀を打ちたいと最高位プロ試験を受けるが不合格[3]
  • 1997年、予備校講師をしていたが、33歳にして最高位に入会(第22期)[3]。同期は村上淳渡辺洋香[4]
  • 2004年、Aリーグに昇級。
  • 2012年、49歳にして最高位となり、初タイトルを獲得。
  • 2016年、第13回モンド王座決定戦で優勝。
  • 2018年8月5日、麻雀駅伝団体最終日に村上淳と共に登板し、ワンツーフィニッシュを決め188ポイント差を1日で逆転し、見事最高位戦を優勝に導く。
  • 2018年8月7日、セガサミーフェニックスから2位指名を受け、Mリーガーとなる。
  • 2018年10月11日第1試合でMリーガー21人で最後の出場を果たすと、リーグ初の2連勝を飾りチームが抱えていたマイナスポイントをほぼ0にした[5]
  • 2018年11月28日、自身4回目の最高位を獲得。4回の最高位獲得は10回の飯田正人に次ぐ歴代2位タイ(もう一人は金子正輝)である[6]
  • 2018年12月9日、最強位を獲得。現役最高位であったことから、飯田正人(1995年度)、張敏賢(2008年度)に続き3人目の「最高かつ最強」となった[7]
  • Mリーグ2019-2020では4着回避率のタイトルを獲得。2020年1月30日には74局連続無放銃のMリーグ記録(当時)も達成。
  • 同年はMVPを獲得したチームメイトの魚谷侑未とともにチームをひっぱり、レギュラーシーズンは2位に200ポイント差の圧倒的1位となるものの、ファイナルシーズンで敗れチームは惜しくも2位となった。
  • Mリーグ2021-2022では、わずか2ポイント差の2位で迎えたファイナルシーズン最終日に連闘で登板。フリテンでの倍満ツモなどでKADOKAWAサクラナイツ堀慎吾を最後まで追い詰めるものの、惜しくも届かず、チームは2位となった。このシーズンもポストシーズン4月22日に71局連続無放銃を達成。

人物

  • 好きなものはビール温泉[8]。ビールについては「(ビールを飲む)このために生きているような気がします」と言うほど愛している[8]
  • 落ち着いて打つときは黒、暴れてやるという意気込みの時は赤の勝負パンツをはく[9]
  • 独身で2003年から彼女がいない。新宿から徒歩20分、家賃6万5000円の住まいで20年以上生活している[8]
  • ファンの間で、俳優・梅沢富美男に似ていることから、高打点のアガリを決めたり勝利者インタビューでは、梅沢の代表曲にかけて「夢芝居」コメントが寄せられる[10]
  • サウスポーとして知られるが、ペンや箸は右手を使う(幼少期に矯正されたため)。理性を司る左脳と感覚を司る右脳という概念を信じており、今は感覚を最優先で打とうと思っているので、左手で麻雀を打ちたいと述べている[11]
  • 気合が入ったツモのときには「カッ!!」と声が出る[12]

雀風

  • 大きく打って大きく勝つ』のフレーズに表されるように、観る人を惹きつける華やかさが持ち味。
  • メンゼン派で、仕上げる時にはとことん高目を追求していく高打点スタイル。
  • 膨大な経験と基礎に裏付けられた重厚な打ち方と、気合の入ったモーションから、崇拝する打ち手も多い。
  • 好きな手役は七対子

獲得タイトル

  • 最高位 4期(第37・40・41・43期)
  • モンド名人戦 2回(第10・11回)
  • モンド王座決定戦 1回(第13回)
  • 最強位 1期(第29期・2018年
  • 日刊スポーツ杯スリアロチャンピオンシップ グランドチャンピオン大会 2回(2015年・2016年)
  • 四神降臨王座 1回(2013年) 2015秋陣
  • 京都グリーン杯 1回(2016夏)
  • 麻雀駅伝団体優勝(2018)

Mリーグの戦績

2018年 ドラフト会議でセガサミーフェニックスから2位指名された[13]。前述のとおり、10月11日に初登板でリーグ初の個人2連勝12月後半から2019年1月にかけて調子を落としたが、1月25日に2連勝[14]、2月2日の第1試合でも勝利しチームのファイナルシリーズ進出に望みをつないだ[15]。なお、この日の第2試合では東四局の自身の親番の配牌が十三不塔となる珍事があった[16]。レギュラーシーズン最終戦となる2月12日の第2試合では、チームのファイナルシリーズ進出が絶望的となる中、チームの最下位転落を回避するトップを取りシーズンを終えた[17]

Mリーグ成績

レギュラーシーズン成績
シーズン チーム 半荘 個人スコア 最高スコア 4着回避率 連対率 トップ率 平着 1着 1.5 2着 2.5 3着 3.5 4着 参照
Pt 順位 平均 順位 順位
2018-19 セガサミーフェニックス 24 144.4 5/21 6.0 55,500 ―― 0.71 13T/21 58.3% 33.3% 2.38 8 0 6 0 3 0 7 [18]
2019-20 セガサミーフェニックス 22 332.0 3/29 15.1 56,200 12/29 0.9545 1/29 63.6% 31.8% 2.09 7 0 7 0 7 0 1 [19]
2020-21 セガサミーフェニックス 22 ▲46.7 18/30 ▲2.1 53,600 19/30 0.6818 23/30 45.5% 31.8% 2.55 7 0 3 0 5 0 7 [20]
2021-22 セガサミーフェニックス 22 5.4 18/32 0.2 64,400 9/32 0.7273 16/32 45.5% 27.3% 2.55 6 0 4 0 6 0 6 [21]
通算 90 435.1 4.8 64,400 76.7% 53.3% 31.1% 2.39 28 0 20 0 21 0 21
  • 個人賞は規定打荘数(20半荘)以上の選手が対象
  • 着順の1.5、2.5、3.5は1着同着、2着同着、3着同着
  • 2019年シーズンから最高スコアが表彰対象に
ポストシーズン成績
シーズン チーム 半荘 個人スコア 最高スコア 4着回避率 連対率 トップ率 平着 1着 1.5 2着 2.5 3着 3.5 4着
Pt 平均
セミファイナルシリーズ
2019-20 セガサミーフェニックス 5 67.5 13.5 58,900 100% 60.0% 20.0% 2.20 1 0 2 0 2 0 0
2021-22 セガサミーフェニックス 5 87.0 17.4 45,400 100% 60.0% 20.0% 2.10 1 1 1 0 2 0 0
セミファイナル通算 10 154.5 15.5 58,900 100% 60.0% 20.0% 2.15 2 1 3 0 4 0 0
ファイナルシリーズ
2019-20 セガサミーフェニックス 3 ▲102.6 ▲34.2 36,700 33.3% 33.3% 0% 3.33 0 0 1 0 0 0 2
2021-22 セガサミーフェニックス 5 31.6 6.3 58,300 80.0% 60.0% 20.0% 2.40 1 0 2 0 1 0 1
ファイナル通算 8 ▲71.0 ▲8.9 58,300 62.5% 50.0% 12.5% 2.75 1 0 3 0 1 0 3
ポストシーズン通算 18 83.5 4.6 58,900 83.3% 50.0% 16.7% 2.47 3 1 5 0 6 0 3

著書

出演

脚注

  1. ^ a b c 近代麻雀編集部 (2018年10月8日). 麻雀プロMリーグ選手名鑑. 竹書房 
  2. ^ 麻雀最強戦実行委員長・金本晃の賛否両論コラム「委員長の怒り」②麻雀に学歴は関係あるか | キンマweb |『近代麻雀』の竹書房がおくる麻雀ニュース・情報サイト”. kinmaweb.jp (2020年4月25日). 2022年9月3日閲覧。
  3. ^ a b 浅井裕介 (2019年4月3日). “Mリーガー列伝(1):近藤誠一(フェニックス)”. 麻雀ウォッチ. MW. 2022年4月27日閲覧。
  4. ^ 最高位戦プロ麻雀協会/会員紹介最高位戦プロ麻雀協会 2021年10月9日閲覧
  5. ^ 最後に出てきた千両役者 21人目の戦士・近藤誠一がリーグ初1日2勝/麻雀・大和証券Mリーグ”. Abema 麻雀 TIMES. 2019年3月30日閲覧。
  6. ^ 近藤誠一が4度目の戴冠!/第43期最高位決定戦”. 麻雀ウォッチ. 2022年4月27日閲覧。
  7. ^ 編集部, ABEMA TIMES. “最高にして最強!近藤誠一が初優勝 大舞台で役満・国士無双の離れ業も/麻雀最強戦ファイナル | ニュース”. ABEMA TIMES. 2022年4月27日閲覧。
  8. ^ a b c これぞ中年の星!トップ雀士・近藤誠一、ビールと温泉楽しむ独身貴族/麻雀・MリーグAbema麻雀TIMES 2018年12月29日閲覧
  9. ^ 遅咲きのジェントルマン 近藤誠一の魅力に迫る”. 麻雀ウォッチ. 2022年4月27日閲覧。
  10. ^ 近藤誠一が“夢芝居”1日2公演 連勝でファイナルシリーズ争いは超大混戦Abema麻雀TIMES 2019年1月25日閲覧
  11. ^ プロ麻雀界最強サウスポー・近藤誠一の知られざる努力 麻雀のために左手首を“自己矯正”Abema麻雀TIMES 2019年2月19日閲覧
  12. ^ TIMES編集部, ABEMA. “久々に出た、近藤誠一の「カッ!」会心の親跳満ツモにファンも大喝采「あの頃の近藤が帰ってきたぁぁぁ!」/麻雀・Mリーグ | ニュース”. ABEMA TIMES. 2022年4月27日閲覧。
  13. ^ 「Mリーグ」ドラフト会議2018”. M.LEAGUE(Mリーグ) (2018年8月8日). 2019年3月30日閲覧。
  14. ^ 近藤誠一、夢物語の2連勝!! 3〜7位までが10 | キンマweb - KINDAI MAHJONG web”. kinmaweb.jp. 2019年3月30日閲覧。
  15. ^ 「フェニックスは何度でも蘇ります」近藤誠一、極限の集中力で個人3連勝/麻雀・大和証券Mリーグ”. Abema 麻雀 TIMES. 2019年3月30日閲覧。
  16. ^ 発生確率は約1万分の1! Mリーグでローカル役満「十三不塔」が出現/麻雀・大和証券Mリーグ”. Abema 麻雀 TIMES. 2019年3月30日閲覧。
  17. ^ 近藤誠一、夢芝居最終公演 シーズン最終戦でトップ「フェニックスはいつか羽ばたきます」/麻雀・大和証券Mリーグ”. Abema 麻雀 TIMES. 2019年3月30日閲覧。
  18. ^ 近代麻雀2019年6月号特別付録 「Mリーグ2018選手データ名鑑」
  19. ^ チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2020年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月4日閲覧。※着順について同着時に誤差あり
  20. ^ チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2021年5月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。※着順について同着時に誤差あり
  21. ^ チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2022年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月14日閲覧。※着順について同着時に誤差あり

外部リンク