KONAMI麻雀格闘倶楽部

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KONAMI麻雀格闘倶楽部
2018年創設(6年目)
所属選手
戦績
優勝(0回)
ファイナル進出(3/6)
オーナー企業
コナミアミューズメント

KONAMI麻雀格闘倶楽部(こなみまーじゃんふぁいとくらぶ)は、競技麻雀のチーム対抗戦のナショナルプロリーグ・Mリーグのチーム。コナミアミューズメントがオーナー企業となり、2018年に設立された。実況等では略して「ファイトクラブ」と呼ばれている。

略歴[編集]

2018年8月7日に行われた第1回Mリーグドラフト会議において、1巡目にモンド杯4期などの実績を持つ佐々木寿人[1]、2巡目に初代女流プロ麻雀日本シリーズでグラビアアイドルの活動もしている高宮まり[1]、3巡目に鳳凰位4期・十段位5期の実績を誇るプロ歴37年のベテラン前原雄大[1]を指名した[2]

KONAMIが運営するチーム名と同じ名前のアーケードゲーム・オンラインゲームは、日本プロ麻雀連盟と提携していることもあり、いずれの選手も同団体所属プロからの選出となった。また、三者ともに「攻撃型」の選手としても知られている。

2018年度レギュラーシーズンでは、序盤こそ6位に大きく引き離された最下位が定位置となってしまった時期もあったが、年末頃にはマイナスを大きく減らしファイナル争いに絡むところまで浮上してきた。年明け最初の試合で佐々木がシーズン最高スコアとなる8万1700点のトップを獲得したり、シーズン最終盤の8戦で2勝含む7連対を獲得したりと、3位でファイナル進出を決めた。ファイナルシリーズでは、6日目第3戦(18節)でようやく初トップ獲得となるなど終始苦しみ渋谷ABEMASと3位争いをしたが、最終日2連勝を決められ4位でシーズンを終えた。

2019年7月9日に行われた第2回Mリーグドラフト会議では、4人目の選手として十段位3期・鳳凰位1期などの実績を持つ藤崎智[1]を指名した[3]。これまで「攻撃型」を揃えたチームカラーであったが、指名を受けた藤崎は「麻雀忍者」の異名を持つ守備巧者の選手として知られており、藤崎自身も「うちは佐々木寿人がいっぱい稼いできますんで、それを減らさないだけの役目の人も必要」[4]と評している。 2020年シーズン終了後、前原と藤崎が自由契約となった。

2021年8月2日に行われた第4回Mリーグドラフト会議では、1巡目にタイトルに桜蕾戦1期を持ち、声優としても活動している伊達朱里紗、2巡目に今シーズンから自由契約となった元EX風林火山の滝沢和典を指名した。滝沢はMリーグで初の移籍選手となった。

2022-23シーズンでは、レギュラーシーズン初戦で伊達が四暗刻を和了するなど好調な滑り出しを見せ、チームは序盤からポイントを伸ばし続け600ポイント近いプラスを記録、伊達がMVPを獲得し2年連続の個人タイトルを獲得する。セミファイナルでは苦しみながらもレギュラーシーズンの貯金を生かして4位ながら通過を決めると、過去2回とも4位に終わっていたファイナルでは滝沢が四暗刻を和了するなど、先行するABEMASに追いすがり最後まで優勝を争ったものの敗れ2位に終わった。

所属選手[編集]

シーズン 選手
2018-19 佐々木寿人 高宮まり 前原雄大
2019-20 藤崎智
2020-21
2021-22 伊達朱里紗 滝沢和典
2022-23
2023-24

担当マネージャー[編集]

チームは監督を置かず、担当マネージャーが監督としてのメディア対応をしている。

創設から4シーズンはコナミアミューズメント事業推進部長の石田進矢が、2022-23シーズンからはコナミデジタルエンタテインメントサウンドマネージャーの植松斎永が担当マネージャーを務めている[5]

チーム成績[編集]

総合成績[編集]

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KONAMI麻雀格闘倶楽部 シーズン成績
総合 レギュラーシーズン セミファイナル ファイナル
シーズン 総合
順位
順位 ポイント 平均 試合数 1着 2着 3着 4着 1着率 連対率 4着
回避率
順位 トータル
ポイント
SFシリーズ
ポイント
持越 試合数 1着 2着 3着 4着 順位 トータル
ポイント
Fシリーズ
ポイント
持越 試合数 1着 2着 3着 4着

2018-19 4位 3位 39.2 0.5 80 19 24 15 22 24% 54% 73% 4位 ▲282.0 ▲301.6 19.6 24 2 9 6 7
2019-20 5位 3位 195.0 2.2 90 25 17 31 17 28% 47% 81% 5位 ▲65.0 ▲162.5 97.5 16 4 2 2 8
2020-21 5位 5位 ▲168.5 ▲1.9 90 23 21 22 24 26% 49% 73% 5位 ▲98.3 ▲14.1 ▲84.2 16 3 4 5 4
2021-22 4位 3位 249.0 2.8 90 29 16 17 28 32% 50% 69% 2位 184.9 60.4 124.5 16 4 4 5 3 3位 ▲58.9 ▲151.4 92.5 12 3 2 1 6
2022-23 2位 1位 592.2 6.3 94 28 24 21 21 30% 55% 78% 4位 172.8 ▲123.3 296.1 20 3 7 5 5 2位 204.6 118.2 86.4 16 5 4 3 4

レギュラーシーズン[編集]

シーズン 順位 総合 選手・得点
2018-19[6] 3位 39.2 佐々木寿人 228.3 前原雄大 84.8 高宮まり ▲273.9
2019-20[7] 3位 195.0 高宮まり 99.5 佐々木寿人 80.7 前原雄大 80.3 藤崎智 ▲65.5
2020-21[8] 5位 ▲168.5 佐々木寿人 494.1 藤崎智 ▲164.8 高宮まり ▲246.0 前原雄大 ▲251.8
2021-22 3位 249.0 滝沢和典 294.2 伊達朱里紗 269.5 佐々木寿人 ▲77.3 高宮まり ▲237.4
2022-23 1位 592.2 伊達朱里紗 320.2 佐々木寿人 213.3 高宮まり 194.1 滝沢和典 ▲135.4

セミファイナル[編集]

シーズン 結果 総合 持越 セミファイナル 選手・得点
2019-20 5位 ▲65.0 97.5 ▲162.5 藤崎智 ▲16.5 高宮まり ▲46.1 前原雄大 ▲46.4 佐々木寿人 ▲53.5
2020-21 5位 ▲98.3 ▲84.2 ▲14.1 高宮まり 118.0 前原雄大 ▲8.3 藤崎智 ▲43.0 佐々木寿人 ▲80.8
2021-22 2位 184.9 124.5 60.4 伊達朱里紗 88.9 佐々木寿人 4.5 高宮まり ▲12.7 滝沢和典 ▲20.3
2022-23 4位 172.8 296.1 ▲123.3 佐々木寿人 64.6 伊達朱里紗 ▲8.0 高宮まり ▲82.2 滝沢和典 ▲97.7

ファイナル[編集]

シーズン 結果 総合 持越 ファイナル 選手・得点
2018-19 4位 ▲282.0 19.6 ▲301.6 高宮まり 37.1 佐々木寿人 ▲154.1 前原雄大 ▲184.6
2019-20 セミファイナル敗退
2020-21 セミファイナル敗退
2021-22 4位 ▲58.9 92.5 ▲151.4 伊達朱里紗 15.8 高宮まり ▲32.5 滝沢和典 ▲59.6 佐々木寿人 ▲75.1
2022-23 2位 204.6 86.4 118.2 滝沢和典 215.1 高宮まり 54.0 伊達朱里紗 ▲63.1 佐々木寿人 ▲87.8

個人成績[編集]

選手別成績[編集]

シーズン 選手数 佐々木寿人 高宮まり 伊達朱里紗 滝沢和典 前原雄大 藤崎智
スコア 順位 スコア 順位 スコア 順位 スコア 順位 スコア 順位 スコア 順位
2018-19[6] 21 228.3 3 ▲273.9 19 84.8 8
2019-20[7] 29 80.7 10 99.5 9 80.3 11 ▲65.5 16
2020-21[8] 30 494.1 1 ▲246.0 25 ▲251.8 26 ▲164.8 22
2021-22 32 ▲77.3 20 ▲237.4 25 269.5 4 294.2 3
2022-23 32 213.3 7 194.1 8 320.2 1 ▲135.4 25

獲得タイトル[編集]

  • 個人スコア・MVP
佐々木寿人 2020-21
伊達朱里紗 2022-23
  • 最高スコア
佐々木寿人 2020-21
伊達朱里紗 2021-22

役満[編集]

シーズン シリーズ 通算回 日付・曜日・回 東家 南家 西家 北家 出典
2018-19 レギュラー 第31戦/全140戦 2018年10月26日 第1戦 南1局1本場 国士無双 魚谷侑未 佐々木寿人 松本吉弘 村上淳 [9]
ファイナル 第10戦/全24戦 2019年3月10日 第1戦 南1局1本場 大三元 前原雄大 多井隆晴 園田賢 二階堂亜樹 [10]
2021-22 セミファイナル 第3戦/全24戦 2022年3月22日 第1戦 南1局1本場 四暗刻 佐々木寿人 朝倉康心 魚谷侑未 内川幸太郎 [11]
2022-23 レギュラー 第2戦/全188戦 2022年10月3日 第2戦 南2局 四暗刻 本田朋広 近藤誠一 伊達朱里紗 瑞原明奈 [12]
第166戦/全188戦 2023年3月2日 第2戦 南4局1本場 四暗刻 白鳥翔 園田賢 魚谷侑未 高宮まり [13]
ファイナル 第11戦/全16戦 2023年5月16日 第1戦 東4局 四暗刻 滝沢和典 白鳥翔 松ヶ瀬隆弥 萩原聖人 [14]
  •  和了者   放銃者 
  • 各家の表記は、その局における家を示す

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 佐々木寿人,高宮まり,前原雄大,藤崎智(インタビュー)「【TOPICS】超攻撃型麻雀で魅了したいシンプルな打ち方を目指す」『朝日新聞デジタル』、2019年11月18日https://www.asahi.com/ads/mleague/clubteam/fightclub/article01/2020年3月1日閲覧 
  2. ^ 「Mリーグ」ドラフト会議2018”. M.LEAGUE(Mリーグ) (2018年8月8日). 2019年11月4日閲覧。
  3. ^ 2019シーズンドラフト会議開催 8人が指名・交渉へ/麻雀・Mリーグ”. ABEMA麻雀TIMES (2019年7月9日). 2019年11月4日閲覧。
  4. ^ 「私は食卓の漬物」究極の脇役・藤崎智がMリーグ見参 “麻雀忍者”ぶり発揮なるか/麻雀・Mリーグ”. AbemaTIMES. 2019年11月23日閲覧。
  5. ^ KONAMI麻雀格闘倶楽部は“鬼門”ポストシーズンを貫けるか 新担当の提案「運気を上げるには動くこと」/麻雀・Mリーグ - ABEMA麻雀TIMES 2022年9月30日
  6. ^ a b 近代麻雀2019年6月号特別付録 「Mリーグ2018選手データ名鑑」
  7. ^ a b チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2020年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月4日閲覧。※着順について同着時に誤差あり
  8. ^ a b チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2021年5月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。※着順について同着時に誤差あり
  9. ^ 初役満で初勝利!“持ってる男”佐々木寿人がド派手な演出で逆襲開始/麻雀・大和証券Mリーグ”. ABEMA麻雀TIMES (2018年10月27日). 2019年2月9日閲覧。
  10. ^ 62歳・前原雄大が名誉挽回!わずか6巡の“高速役満”大三元を達成/麻雀・Mリーグ2018 朝日新聞ファイナルシリーズ”. ABEMA麻雀TIMES (2019年3月11日). 2019年3月11日閲覧。
  11. ^ ついに出た!今シーズン初の役満 佐々木寿人の四暗刻に「かっこよすぎる」と絶賛続々 Twitterでもトレンド入り/麻雀・Mリーグ”. ABEMA麻雀TIMES (2022年3月23日). 2022年4月9日閲覧。
  12. ^ いきなり役満・今期1号!伊達朱里紗、四暗刻の快挙 開幕初日の達成はリーグ5年目で初「凄すぎん!?」「開幕戦でこれやべえ」/麻雀・Mリーグ”. ABEMA麻雀TIMES (2022年10月4日). 2022年10月5日閲覧。
  13. ^ 高宮まり、オーラス大逆転の四暗刻!! 麻雀格闘倶楽部、ついに首位に立つ!!【Mリーグ2022-23 / レギュラーシーズン 】 - キンマweb 2023年3月2日
  14. ^ 嵐の中でたたずむ男 滝沢和典、四暗刻一閃【 #役満 】【Mリーグ2022-23ファイナル観戦記5/16】担当記者:東川亮 - キンマweb 2023年5月17日

外部リンク[編集]