疲労骨折
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疲労骨折(ひろうこっせつ)は、一度では骨折に至らない程度の力が、骨の同一部位に繰り返し加わることにより発生する骨折である。
スポーツにおいては、跳躍や長時間の疾走などを繰り返し行うことで起こるとされ、発生頻度は陸上、サッカー、野球、バスケットボールなどが上位を占める。これらの場合、原因となる力は筋肉の牽引力や地上からの衝撃である。
よく発生する部分
など
症状
スポーツによるものの場合、練習後にのみ痛みが出現するものから安静時でも痛みがつづくものまで、病状によりさまざまである。圧痛部位は大腿骨以外は限局されており腫脹や硬い隆起が触れることもある。画像診断の単純X線撮影では、初期には異常が見られないことも多いが2-3週間後に再検査すると骨膜反応等の異常が見つかることも多い。いっぽうMRI、骨シンチグラフィーは早期診断に有用である。
治療
疲労骨折が見つかった場合は基本的にはすぐに練習は中止すべきである。骨折があり転位をしているもの以外は外固定の必要はない。3-4週間ほど練習を中止してから徐々に再開をする。その間はプールなどを使用して心肺機能を維持することが望ましい。そして疲労骨折に至った原因(偏平足や過回内足、柔軟性の低下など)を除去する必要がある。ただし大腿骨や脛骨の疲労骨折は保存的治療に反応しないことも多く手術的治療が選択されることもある。
参考文献
- 『標準整形外科学』 医学書院、2008年 ISBN 978-4-260-00453-4
- 社団法人全国柔道整復学校協会・教科書委員会『柔道整復学ー理論編(改訂第5版)』、南江堂、2009年