外傷性頸部症候群

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外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん、英 traumatic cervical syndrome)は、頸椎捻挫(けいついねんざ)ともいうが、一般には、むち打ち症(鞭打ち症、むちうち症)またはむち打ち損傷という俗称で呼ばれている。なお、「むち打ち症」という名前からは、拷問、刑罰、リンチなどによる、鞭で強くたたかれたときにできる外傷を連想するが、本来は「鞭振り症」とでもいうべきで、軀幹(胴体)の上にやや不安定な状態で乗っている重い頭部が、強い衝撃により、軀幹とは別の、鞭を振り回してしなったときのような、S字形の動きを強いられ、それによって、様々な症状が出現する疾患である。

目次

[編集] 原因

自動車事故、特に追突による場合が多い。ほかに労働災害スポーツ障害や、整体カイロプラクティックなどの不適切な施術による例も見られる。

[編集] 器質的な障害

靭帯(じんたい)や関節包筋肉などの障害のため、外見上あるいはX線診断における変化は見られないことが多い。

[編集] 症状

いわゆる「むち打ち損傷」では、事故にあったその日はほとんど症状が出ず、翌日あたりから首筋、背中、肩のこりや痛み、耳鳴り頭痛めまい吐き気食欲不振などの不定愁訴が出現することが多い。自律神経系の症状と、首や背中の不快感・違和感は、その後周期的に現れ、数年または数十年に及ぶこともある。

[編集] 治療

首・肩のこりや不定愁訴に対しては、鍼灸が著効を示すことがある。健康保険による鍼灸治療が認められている6つの疾病のうちの一つである。

[編集] 関連項目