岩鷲賞

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岩鷲賞
開催国 日本の旗 日本
主催者 岩手県競馬組合
競馬場 水沢競馬場
創設 1969年7月13日
2014年の情報
距離 ダート1400m
格付け 重賞
賞金 1着賞金300万円[1]
出走条件 オープン、岩手競馬所属
負担重量 4歳以上57kg、3歳55kg、牝馬2kg減[1]
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岩鷲賞(がんじゅしょう)は岩手県競馬組合水沢競馬場ダート1400mで施行する地方競馬重賞競走である。競走名は岩手県盛岡市の北西に位置する岩手山の別称「岩鷲山」から。

概要

1969年サラブレッド系4歳(現3歳)以上の旧・盛岡競馬場「黄金競馬場」の岩手所属馬限定の重賞競走「岩鷲賞典」として創設で、創設当初はダート1730m。1970年1971年では6月と9月に年に2回施行された。1972年のみ施行距離をダート1750mで施行された。

1973年からは施行距離をダート1900mに変更し、更に出走条件をアングロアラブ系4歳(現3歳)以上に変更され、この年から名称を「岩鷲賞」に変更された。1996年からは現在の盛岡競馬場「OROパーク」の開催に移行され、更に施行距離をダート1600mに変更、この年から1998年までの3年間はアングロアラブ系の4歳(現3歳)限定戦として施行された。1999年のみ「サラブレッド系4歳以上のB級格付け馬の岩手所属馬」条件の特別競走で施行された。

2000年からは施行時期を6月に変更され、更に施行距離を現在のダート1400mに変更、並びにサラブレッド系4歳(現3歳)の岩手所属馬限定として施行された。2004年は施行場を盛岡競馬場のダート1400mに変更されるも、2005年からは施行場を水沢競馬場のダート1400mに戻し、この年から地方競馬の全国交流競走として施行され、岩手所属以外の地方所属馬が出走可能になった。

2006年から施行場を盛岡競馬場のダート1400mに変更され、2007年からは施行時期を7月に変更、更にダートグレード競走「クラスターカップ」の前哨戦という意味を持たせるため施行距離をダート1200mに変更し、かつ1着馬のみ、クラスターカップへの優先出走権が与えられ、この年からサラブレッド系4歳以上の競走馬も出走可能になった。2009年からは再び施行場を水沢競馬場のダート1400mに戻す。

2008年ではホテルメトロポリタン盛岡から協賛を受け、「ホテルメトロポリタン盛岡協賛 岩鷲賞」として施行、2009年では奥州市から優勝杯の提供を受け、「奥州市長杯 岩鷲賞」、2010年ではアラキファームと須崎牧場から協賛を受け、「アラキファーム・須崎牧場協賛 岩鷲賞」、2011年からは協賛企業に水沢信用金庫が加わり、「水沢信用金庫杯/アラキファーム・須崎牧場協賛 岩鷲賞」として施行されている。

本競走へのトライアル競走は盛岡競馬場のダート1200mのサラブレッド系3歳以上の岩手所属馬限定の定量(3歳54キロ、4歳以上でB級以下格付け馬は55キロ、A級格付け馬は57キロ、牝馬2キロ減)の(3歳55キロ、4歳以上でB1級以下格付け馬は56キロ、A級格付け馬は58キロ、牝馬2キロ減)の重賞競走(2012年までは特別競走)「早池峰賞」で上位3着(2013年までは上位2着)までに本競走への優先出走権が与えられる[2]。なお、3歳(旧4歳)限定戦で行われた2006年以前は「七時雨賞」が本競走へのトライアル競走であり、上位2着までに本競走への優先出走権が与えられた。

本競走は2008年からスタリオンシリーズ競走に指定されており、2008年は「ローエングリン賞」、2009年は「デュランダル賞」、2010年は「メイショウボーラー賞」、2011年からは2014年は「ローレルゲレイロ賞」として優勝馬の馬主に副賞として種牡馬の配合権利が贈られている。

負担重量は定量で、3歳は55キロ、4歳以上は57キロで、牝馬は2キロ減である。

総額賞金は450万円で、1着賞金300万円、2着賞金69万円、3着賞金39万円、4着賞金27万円、5着賞金15万円と定められている。

歴史

  • 1969年 - 旧・盛岡競馬場「黄金競馬場」のダート1730mのサラブレッド系4歳(現3歳)以上の岩手所属馬限定の重賞競走「岩鷲賞典」として創設。
  • 1970年1971年 - 年に2回施行。
  • 1972年 - 当年のみ、ダート1750mで施行。
  • 1973年
    • 施行距離をダート1900mに変更。
    • 出走条件を「アングロアラブ系4歳(現3歳)以上の岩手所属馬」に変更。
    • 名称を現在の「岩鷲賞」に変更。
  • 1996年
    • 施行時期を4月に変更。
    • この年から現在の盛岡競馬場「OROパーク」の開催に移行。
    • 施行距離をダート1600mに変更。
    • 出走条件を「アングロアラブ系4歳(現3歳)の岩手所属馬」に変更。
  • 1999年 - 当年のみ、「サラブレッド系4歳以上のB級格付け馬の岩手所属馬」条件の特別競走で施行。
  • 2000年
    • 施行時期を6月に変更。
    • 施行距離を現在のダート1400mに変更。
    • 出走条件を「サラブレッド系4歳(現3歳)の岩手所属馬」に変更。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「サラブレッド系4歳の岩手所属馬」から「サラブレッド系3歳の岩手所属馬」に変更。
  • 2004年 - 施行場を現・盛岡競馬場のダート1400mに変更。
  • 2005年
    • 施行場を水沢競馬場のダート1400mに戻す。
    • この年から地方競馬全国交流競走として施行され、出走条件を「サラブレッド系3歳の地方所属馬」に変更。
  • 2006年 - 施行場を現・盛岡競馬場のダート1400mに変更。
  • 2007年
    • 施行時期を7月に変更。
    • 施行距離をダート1200mに変更。
    • 出走条件を「サラブレッド系3歳以上の地方所属馬」に変更(4歳以上の競走馬が出走可能となる)。
    • 1着馬のみ、クラスターカップへの優先出走権が付与される様になる。
  • 2008年
    • スタリオンシリーズ競走に指定。
    • 当年のみ、ホテルメトロポリタン盛岡から協賛を受け、「ホテルメトロポリタン盛岡協賛 岩鷲賞」として施行。
  • 2009年
    • 施行場を水沢競馬場のダート1400mに再度戻す。
    • 当年のみ、奥州市から優勝杯の提供を受け、「奥州市長杯 岩鷲賞」として施行。
  • 2010年 - アラキファームと須崎牧場から協賛を受け、「アラキファーム・須崎牧場協賛 岩鷲賞」として施行。
  • 2011年
    • 水沢信用金庫から新たに協賛を受け、「水沢信用金庫杯 アラキファーム・須崎牧場協賛 岩鷲賞」として施行。
    • 盛岡競馬場のダート1400mにて施行。

歴代優勝馬

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1969年7月13日 盛岡 ダ1730m スズヒカリトツプ 牡6 1:50.8 平澤芳三
第2回 1970年6月14日 盛岡 ダ1730m オーツキカゲ 牡6 1:51.8 堀越正司
1970年9月13日 盛岡 ダ1730m ヤマサンキヨウト 牡7 1:50.9 平澤芳三
第3回 1971年6月20日 盛岡 ダ1730m アーニン 牡5 1:54.0 佐々木睦夫 高村明男
1971年9月12日 盛岡 ダ1730m サムネーシヨン 牡4 1:50.4 溝辺正 秋山正己
第4回 1972年6月11日 盛岡 ダ1750m タニカゼ 騸7 1:28.7 櫻田浩三
第5回 1973年10月7日 盛岡 ダ1900m プレシヤスゴールド 牡7 水沢 2:02.1 村上実 遠藤陸夫 岸根克彦
第6回 1974年9月30日 盛岡 ダ1900m トツカン 牡7 水沢 2:04.0 千葉博次 高橋武
第7回 1975年10月26日 盛岡 ダ1900m リユウモン 牡6 水沢 2:03.7 佐々木恒 佐々木豊 高橋正
第8回 1976年9月26日 盛岡 ダ1900m ミナミハヤブサ 牡5 水沢 2:02.4 村上昌幸 阿部時男 野坂耕平
第9回 1977年11月6日 盛岡 ダ1900m サノラツキー 牝4 2:04.0 小笠原義巳 高田昇 本郷重雄
第10回 1978年11月5日 盛岡 ダ1900m マウタグリン 牡4 水沢 2:06.8 千葉四美 酒井清 熊谷光男
第11回 1979年10月14日 盛岡 ダ1900m ダテフジキング 牡3 水沢 2:08.4 村上実 千葉博 戸部洋
第12回 1980年9月15日 盛岡 ダ1900m フジノクラウン 牡3 水沢 2:06.4 村上昌幸 村上初男 平澤富士男
第13回 1981年11月9日 盛岡 ダ1900m ヤマサライデン 牡3 水沢 2:06.2 村上昌幸 村上初男 小野寺佐吉
第14回 1982年11月8日 盛岡 ダ1900m マツノテンザン 牡3 水沢 2:06.6 佐々木恒 佐々木豊 高橋正
第15回 1983年11月7日 盛岡 ダ1900m フジノセンプー 牡3 水沢 2:05.3 千田知幸 村上初男 木村龍彦
第16回 1984年11月5日 盛岡 ダ1900m グランスター 牡3 水沢 2:04.0 菅原勲 菅原和治 宮崎四郎
第17回 1985年11月4日 盛岡 ダ1900m ワダリンホー 牡3 水沢 2:03.4 三野宮通 瀬戸幸次 宮崎四郎
第18回 1986年10月10日 盛岡 ダ1900m リユウリユウシユン 牡3 盛岡 2:05.4 佐藤浩一 菅原初郎 金山富光
第19回 1987年10月26日 盛岡 ダ1900m サクラカイザー 牡4 盛岡 2:08.4 佐藤雅彦 櫻田浩三 遠藤忠次郎
第20回 1988年10月24日 盛岡 ダ1900m ヒデマル 牡4 盛岡 2:04.2 菅原勲 菅原初郎 工藤秀雄
第21回 1989年11月3日 盛岡 ダ1900m ケイウントツプ 牡7 盛岡 2:07.4 三野宮通 千葉博 松田徳右衛門
第22回 1990年10月21日 盛岡 ダ1900m アオイアンジヨ 牡7 水沢 2:07.5 佐藤浩一 村上初男 加賀邦彦
第23回 1991年10月28日 盛岡 ダ1900m パツピーウエルカム 牡5 水沢 2:06.4 小林俊彦 村上初男 佐々木豊
第24回 1992年11月3日 盛岡 ダ1900m フイールドラツキー 牡6 水沢 2:06.2 千田知幸 佐々木豊 加賀谷清
第25回 1993年10月31日 盛岡 ダ1900m ダイサンヒコー 牡4 水沢 2:05.3 阿部英俊 阿部時男 (有)加賀商事
第26回 1994年10月30日 盛岡 ダ1900m スチールマンナ 牡5 水沢 2:07.0 千葉優 佐々木恒 只野啓喜
第27回 1995年10月15日 盛岡 ダ1900m マルケイジョカ 牝6 水沢 2:06.2 渡邉正彦 菅原右吉 熊谷みき子
第28回 1996年4月13日 盛岡 ダ1600m トウホクシルバー 牡3 水沢 1:45.3 小林俊彦 佐々木由則 (有)東北物産
第29回 1997年4月12日 水沢 ダ1600m タービュレンス 牡3 盛岡 1:47.1 佐藤雅彦 櫻田浩三 山本武司
第30回 1998年4月11日 水沢 ダ1600m ライジングトウザイ 牡3 盛岡 1:45.1 菅原勲 城地藤男 伊藤昭次
第31回 1999年4月10日 水沢 ダ1600m アサクサジパング 牡6 水沢 1:43.8 村上忍 菅原右吉 菊地捷士
第32回 2000年6月25日 水沢 ダ1400m クラシックホリデー 牡3 盛岡 1:30.4 山本裕次郎 熊谷昇 (有)ムーミン企画
第33回 2001年6月17日 水沢 ダ1400m バンケーティング 牡3 盛岡 1:28.0 畠山信一 平澤芳三 佐々木誠吾
第34回 2002年6月16日 水沢 ダ1400m チュードサンデー 牡3 水沢 1:28.7 菅原勲 佐々木修一 遠藤忠志
第35回 2003年6月15日 水沢 ダ1400m ノーモアウオー 牡3 水沢 1:28.5 小林俊彦 千葉四美 池谷誠一
第36回 2004年6月6日 盛岡 ダ1400m シャンハイジャパン 牡3 水沢 1:25.9 草地保隆 遠藤隆夫 高橋ツメ
第37回 2005年6月12日 水沢 ダ1400m トレジャーファンド 牡3 盛岡 1:28.6 村上忍 小西重征 佐藤文一
第38回 2006年5月14日 盛岡 ダ1400m ブラックショコラ 牡3 水沢 1:25.5 菅原勲 千葉博 太田廣司
第39回 2007年7月1日 盛岡 ダ1200m ヤマニンエグザルト 牡7 水沢 1:12.8 板垣吉則 伊藤和 土井睦秋
第40回 2008年7月6日 盛岡 ダ1200m トーホウライデン 牡6 水沢 1:12.1 高橋悠里 千葉四美 東豊物産(株)
第41回 2009年7月5日 水沢 ダ1400m ダンストンリアル 牡5 水沢 1:25.9 村上忍 村上実 伊藤孝治
第42回 2010年7月5日 水沢 ダ1400m ゴールドマイン 騸6 盛岡 1:26.6 菅原勲 櫻田浩三 山本武司
第43回 2011年7月4日 盛岡 ダ1400m マイネルプロートス 牡5 盛岡 1:25.5 菅原勲 田村光則 玉田博志
第44回 2012年7月8日 水沢 ダ1400m スーパーヴィグラス 騸6 水沢 1:25.5 菅原俊吏 板垣吉則 蓑島竜一
第45回 2013年7月7日 水沢 ダ1400m ドリームクラフト 牡7 盛岡 1:27.1 陶文峰 平澤芳三 松田敬一
第46回 2014年7月6日 水沢 ダ1400m マイネルバルビゾン 牡5 水沢 1:28.2 高松亮 板垣吉則 杉浦和也
第47回 2015年7月5日 水沢 ダ1400m ナムラタイタン 牡9 水沢 1:27.4 坂口裕一 村上昌幸 岩渕道良

※馬齢は2000年についても現表記を用いる。

七時雨賞からの本競走優勝馬

施行日 馬名 性齢 所属 着順
2006年4月8日 ブラックショコラ 牡3 岩手 2着

早池峰賞からの本競走優勝馬

施行日 馬名 性齢 所属 着順
2007年6月3日 ヤマニンエグザルト 牡7 岩手 2着
2010年6月5日 ゴールドマイン 騸6 岩手 3着

本競走からのクラスターカップ優勝馬

2007年からクラスターカップのトライアル競走として位置付けられているが、2009年に優勝した岩手のダンストンリアルの6着入賞が最高で、優勝馬はまだ1頭も出ていない。

脚注・出典

  1. ^ a b ★今日のメインレース”. 岩手競馬 公式WEBSITE. 2014年11月21日閲覧。
  2. ^ ★今日のメインレース”. 岩手競馬 公式WEBSITE. 2014年11月21日閲覧。

各回競走結果の出典

関連項目

外部リンク