内野安打
内野安打(ないやあんだ)とは、野球において打者が打球を打った際に、捕手・投手・一塁手・二塁手・遊撃手・三塁手のいずれかがバウンドした状態のボールを捕球し打者がセーフとなった(安打となった)状態である。
それ以外の野手、外野手が打球を捕球した場合には特別な名称が無く、単に安打という。
内野安打になりやすい条件
などが挙げられる。特に人工芝の球場や、軟式野球では、強く叩きつけたゴロの打球が高く跳ね上がり、野手がボールの落下を待つまでの間に安打になることが多い。このような安打を「ボルチモアチョップ」という。
内野安打にならない例
- 内野手が打球をとったが、落としたり送球がそれたりした場合は失策が記録される。ただし、これらのミスがなくてもセーフになるタイミングだった、と記録員によって判断された場合などは内野安打になる。
- 外野手の範囲まで内野手が下がって捕球した場合、多くは内野手が打球に追いつくまでに打者が一塁に到達し、結果として安打になることが多い。
- バントした結果、打者が一塁でセーフになっても、野手が他の走者をアウトにするために先の塁に送球したがセーフにしてしまった場合は、内野安打ではなく犠打と野手選択が記録される。
その他
- 打球が投手に当たり、投手が捕球できずに後ろの内野手が捕った場合は、投手への内野安打となる。
- 無死または一死で走者が三塁におり、内野ゴロで本塁に突入した三塁走者に対して内野手が本塁送球を試みたものの、走者が生還し打者が一塁に生きた場合には通常は野手選択となる(一塁も間に合わないと判断されれば安打)。ただし走者がサヨナラの走者ならば野手は本塁にしか送球の選択肢がなかったと判断され、内野安打となる。たとえ送球のタイミングが明らかに間に合わなかったとしても安打が記録される。ただし規則ではなく、記録員の慣例である。
近年の最多内野安打記録
NPB
年度 | 選手名 | 球団 | 安打 | 内野安打 |
---|---|---|---|---|
2003 | 赤星憲広 | 阪神タイガース | 172 | 43 |
2004 | 川崎宗則 | 福岡ダイエーホークス | 171 | 39 |
2005 | 青木宣親 | ヤクルトスワローズ | 202 | 51 |
2006 | 赤星憲広 | 阪神タイガース | 152 | 40 |
2007 | 青木宣親 | 東京ヤクルトスワローズ | 193 | 38 |
2008 | 赤星憲広 | 阪神タイガース | 157 | 40 |
MLB
年度 | アメリカン・リーグ | ナショナル・リーグ | ||||||||||
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名前 | 所属 | 安打 | IFH | BUH | 内野安打 | 名前 | 所属 | 安打 | IFH | BUH | 内野安打 | |
2002 | イチロー | SEA | 208 | 41 | 9 | 50 | フアン・ピエール | COL | 170 | 22 | 24 | 46 |
2003 | イチロー | SEA | 212 | 34 | 9 | 43 | フアン・ピエール | FLA | 204 | 17 | 31 | 48 |
2004 | イチロー | SEA | 262 | 57 | 4 | 61 | フアン・ピエール | FLA | 221 | 38 | 24 | 62 |
2005 | スコット・ポドセドニック | CHW | 147 | 24 | 17 | 41 | ウィリー・タベラス | HOU | 172 | 37 | 31 | 68 |
2006 | ルイス・カスティーヨ | MIN | 173 | 40 | 4 | 44 | フアン・ピエール | CHC | 204 | 30 | 21 | 51 |
2007 | イチロー | SEA | 238 | 44 | 7 | 51 | ウィリー・タベラス | COL | 119 | 15 | 38 | 53 |
2008 | イチロー | SEA | 213 | 40 | 8 | 48 | ウィリー・タベラス | COL | 20 | 19 | 24 | 43 |
※IFH = インフィールド・ヒット(バント安打を除く内野安打)
※BUH = バント・ヒット(バント安打)
関連項目
外部リンク
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