佐賀関半島

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佐賀関半島先端の関崎(手前)。左手奥は佐田岬で右手の島は高島

佐賀関半島(さがのせきはんとう)は、大分県大分市の東端(旧佐賀関町)及び臼杵市に位置する半島。地名の由来はかつてこの地に航路の関司(見張り番)が置かれたことに因む。今日では関サバ関アジの産地として名高い。

地形・交通

佐賀関半島の北側は別府湾、南側は臼杵湾に属す。豊予海峡(速吸瀬戸)を挟んで、愛媛県側の佐田岬半島と相対しており、この海峡から北側の海域は伊予灘、南側は豊後水道となる。

中央構造線三波川変成帯に属し、構成される地質も佐田岬半島と同じ変成岩となっている。沿岸部は岩礁や入り江が多く、風光明媚な海岸線が続き、日豊海岸国定公園に含まれる(一方、沖合にある無人島の高島瀬戸内海国立公園の指定区域である)。

佐田岬半島へは16kmの距離にあり、佐賀関港から愛媛県三崎港との間に国道九四フェリー(国道197号の海上区間)が就航している。また、かねてから大分県と愛媛県を結ぶ道路として豊予海峡大橋(仮称)の建設構想があるほか、四国新幹線の有力ルートとも目されていたが、いずれも具体化に向けた動きは無く後者については事実上計画が消滅している。

産業

一本釣りなどを中心とする沿岸漁業が盛ん。特に生でも食べられることで有名な鯖、関サバや関アジは全国的に知られたブランドとなっている。また、この特産物の存在は多くの観光客を呼び込む好材料でもある。他にはフグも獲れ、臼杵市ではふぐ料理が名物となっている。農業では半島南部の一尺屋地区などでミカン栽培が盛ん。

鉱業も主力産業であり、半島中部の佐賀関地区には、JX金属グループのパンパシフィック・カッパー(PPC)佐賀関製錬所がある。古くは原料鉱石を運搬するため、佐賀関鉄道が敷設されていた。同製錬所は佐賀関発展の契機ともなったが、公害問題も発生している。

関連項目