上海中心
上海中心大厦 Shanghai Tower | |
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外観(2014年12月26日) | |
施設情報 | |
所在地 | 中国上海市浦東新区 |
座標 | 北緯31度14分08秒 東経121度30分04秒 / 北緯31.2355度 東経121.501度座標: 北緯31度14分08秒 東経121度30分04秒 / 北緯31.2355度 東経121.501度 |
状態 | 完成 |
建設期間 | 2008年[1] - 2014年[2] |
用途 | オフィス、ホテル、商業 |
地上高 | |
最頂部 | 632 m |
屋上 | 565.6 m |
各種諸元 | |
階数 | 128 階 |
延床面積 | 380,000 m²[1] m² |
関連企業 | |
設計 | ゲンスラー |
上海中心(上海タワー、上海中心大厦、上海中心大厦、拼音: 、英語: Shanghai Tower)は中華人民共和国上海市浦東新区に位置する超高層ビル[3]。2008年11月29日に着工した[1]。2014年(予定)の完成後は、高さ632メートル、階数は128で延床面積は地上部分380,000平方メートル、地下部分170,000平方メートルとなる予定である[1][4][5][6]。2013年8月に最頂部に到達し、中国で最も高く[7][8]、世界でもブルジュ・ハリファ(828m)に次ぐ高さの超高層建築物となった。
2016年3月15日完工[9]。
建設地
上海中心は、浦東新区の陸家嘴金融貿易区の、東泰路・銀城中路・花園石橋路・陸家嘴環路に囲まれた街区(Z3-2地区、以前は陸家嘴ゴルフ練習場のあった場所)に建設中の超高層ビルで、陸家嘴金融貿易区の3棟の超高層ビルの一つ。他は1998年に完成したジンマオタワーと、2008年に完成した上海環球金融中心である。ジンマオタワーは上海中心の北隣、上海環球金融中心は上海中心の東隣にある[10]。
デザイン
設計競技
設計に当たり、発注主の陸家嘴集団は建築設計競技(コンペ)を行った。一次コンペではアメリカのスキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル (SOM) やコーン・ペダーセン・フォックス (KPF)、中国の上海現代建築設計集団など名だたる設計事務所が参加した[10]。2008年初頭の三次コンペにはアメリカのゲンスラー社による「龍型」のビル案と、イギリスのノーマン・フォスター率いるフォスター・アンド・パートナーズの「尖頂型」のビル案が残ったが、2008年6月にゲンスラー社の案が勝利した[8][11]。
デザインの特徴
ゲンスラー社の案はガラス・カーテンウォールで外側を覆われたビルが螺旋状にねじれながら高くなってゆくという案である。構造は、9つの円柱状の建物が垂直に積み重なった状態であり、さらにこれらを二重のガラスのファサードが覆っている[1]。内側のガラス・カーテンウォールが建物を囲み、外側のガラス・カーテンウォールが螺旋状に上昇するように全体を覆っている。内側と外側のガラス・カーテンウォールの間には、地表から上層階まで異なる高さに9つのアトリウム(吹き抜けの空間)があり、上海市民に開放される[1][7]。またタワーの下部には商業施設やイベントスペースなどが設けられる。最上部には展望台があり、世界で最も高い外気に露出した展望台となる。ゲンスラーのデザイン監督であるマーシャル・ストラバラ (Marshall Strabala) は、建築ウェブサイトの E-Architect.co.uk の取材に対して、上海中心のデザインは「中国のダイナミックな未来」を表現していると述べた[12]。
上海中心のデザインは、エネルギー効率の向上や持続可能性についても考慮されている。ガラスのファサードは、ビルにかかる風圧を24%削減するように設計されており、これによってビルを支えるのに必要な資材をも減らすことができる。螺旋状にねじれたガラス壁は雨水を集められるようになっており、ビルの空調や暖房に利用される。ビルが必要とする電力の一部は風力発電でもまかなわれる。E-Architect.co.uk の取材に対して Marshall Strabala は、上海中心は高さ300メートル超の超高層ビルでは初めて二層の外壁を備えたビルになること、この特徴が魔法瓶のようにビル内部の熱や涼しさを外へ逃がさないようにできることを説明している[12]。上海中心の建築主は、このビルが持続可能な建築物・緑の建築として、中国緑の建築協議会 (China Green Building Committee) やアメリカ緑の建築協議会 (U.S. Green Building Council, USGBC) からの認定を得ることを期待している[1]。
建設状況
2008年の間中、上海中心の建設予定地では建築への準備が進められた[13][14]。2008年11月29日には起工式が行われた[3]。ビルの環境影響評価も完了している[6]。ビルの建築に当たっても、環境への負荷を軽減しエネルギーを削減する工法が取られる[7]。
年表
- 2007年12月5日 - 上海中心大厦建設発展有限公司が正式に成立。
- 2008年11月29日 - 着工。
- 2009年7月1日 - 杭基礎工事が完成。
- 2010年3月24日 - 米国グリーンビルディング協会からゴールドLEED認証を取得。
- 2011年6月20日 - 100mを突破。
- 2011年9月28日 - 三菱電機がエレベーター106台を受注したと発表。
- 2011年12月6日 - 200mを突破。
- 2012年5月16日 - 300mを突破。
- 2012年8月2日 - カーテンウォールの設置が開始。
- 2012年9月13日 - 住宅都市農村建設部から「三ツ星級緑の建築設計証明書」を授与。
- 2012年12月 - 400mを突破。
- 2013年4月11日 - 500mを突破。
- 2014年8月3日 - 632mに到達。
- 2014年12月31日 - 施設建築物竣工。
- 2015年12月25日 - 分速1080mのエレベーターを報道陣に公開。
- 2016年3月15日 - 完工[15]。
ギャラリー
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2009年2月の建設現場
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2009年6月の建設現場
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2010年4月の建設現場。赤い屋根の建物は建設作業員の仮宿舎。
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2011年1月の建設現場
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2011年4月12日の建設現場
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2011年12月18日の建設現場
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2012年7月31日の建設現場
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2013年8月
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2014年3月
脚注
- ^ a b c d e f g “Shanghai Tower News Release”. Gensler (2008年11月28日). 2008年11月28日閲覧。
- ^ “Shanghai defies slump with tallest building plan”. Reuters (2008年11月27日). 2008年11月28日閲覧。
- ^ a b Shanghai Tower Breaks Ground - Luxist
- ^ “Shanghai Tower”. Emporis. 2008年5月17日閲覧。
- ^ “超高楼"上海中心"尚未展开正式设计招标” (Chinese). Xinmin (2007年10月26日). 2008年5月17日閲覧。
- ^ a b “上海中心大厦项目环境影响报告书简本公示” (pdf) (Chinese). Envir.gov.cn (2008年8月13日). 2008年8月14日閲覧。
- ^ a b c “Tallest Chinese building features indoor gardens”. Shanghai Daily (2008年7月24日). 2008年8月9日閲覧。
- ^ a b 东方网-上海频道:中国第一高敲定"龙型"外观 最快年内开工,2008-06-26 閲覧
- ^ 中国第一高楼上海中心大厦完工 总高度632米 - 新浪(2016年3月16日)
- ^ a b 东方网:上海浦东拟建中国第一高楼 外形酷似方尖碑,2007-11-28 閲覧
- ^ “City skyscraper to look like coiled dragon”. Shanghai Daily (2008年6月24日). 2008年6月28日閲覧。
- ^ a b “American Architect Marshall Strabala In Awe of Shanghai Tower”. E-Architect.co.uk (2008年11月28日). 2008年11月28日閲覧。
- ^ “Shanghai draws up plan for nation's tallest building”. China Daily (2008年2月19日). 2008年5月17日閲覧。
- ^ “Construction of high-rise "Shanghai Center" to start”. Chinaview.cn (2008年2月17日). 2008年5月17日閲覧。
- ^ 中国第一高楼上海中心大厦完工 总高度632米 - 新浪(2016年3月16日)