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サディアス・ロス

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レッドハルクから転送)
サディアス・ロス
出版の情報
出版者マーベル・コミック
初登場As Thunderbolt Ross:
The Incredible Hulk #1 (May 1962)

As Red Hulk:
Hulk #1 (January 2008)
クリエイターThunderbolt Ross:
スタン・リー
ジャック・カービー

Red Hulk:
ジェフ・ローブ
エド・マクギネス英語版
作中の情報
著名な別名ロス将軍(General Ross),レッドハルク, Rulk, The Thing (Future Imperfect)
能力As Thunderbolt Ross:
卓越した戦術家(Expert military strategist)
高度な技術及び兵器の運用(Access to advanced technology and weapons)
大規模軍隊の運用(Commanding officer with access to many soldiers and armies)
As Red Hulk:
超人的身体パワー、スタミナ、耐久性(Immense superhuman strength, stamina and durability)
ヒーリングファクター(高い自己治癒力、Healing factor)
エネルギー吸収(Energy absorption)
熱の放出(Heat generation)

サディアス・ロスは、マーベル・コミックスの漫画『インクレディブル・ハルク』の登場人物である。 アメリカ軍の将校であることからロス将軍と呼ばれるほか、2008年に赤いハルクに変身する能力を得たことからレッド・ハルクRed Hulk、略称:Rulk [1])とも呼ばれる。 また、ベティ・ロスは娘に当たり、ブルース・バナーやグレン・タルボットは義子にあたる。

キャラクター経歴

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レッドハルク

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レッドハルクとしての初出は、2008年に発売されたHulk #1である。レッドハルクは、ハルクに対する制約のない、戦術的に知的な敵として生み出された[2] [3]

元々、この設定は1970年代のテレビドラマ『超人ハルク』の監督であるケネス・ジョンソンの提案をもとにしており[4]、マーベル編集長ジョー・カザーダは、正体不明のキャラクターとしてのアイデアとして採用した[5]。 当初、他の登場人物はレッドハルクの正体を知らず[6]、読者にも伏せられていた[7]

MCU版

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MCUでは、ウィリアム・ハートが演じていた。日本語吹替は菅生隆之が担当。

ハートが2022年3月に他界した為、今後のキャストがどうなるのかファンの間で心配されていたが、10月ハリソン・フォードが引き継ぐ事が発表された。

本項は、“アース616”(正史の宇宙)におけるロスを主軸として表記する。

キャラクター像

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アベンジャーズ”をはじめとする超人ヒーローたちに、ヴィラン以外で批判的な姿勢を示す代表格。『インクレディブル・ハルク』ではアメリカ陸軍将軍として、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』以降はアメリカ国務長官として活動する。

職務に厳格で、勲章を複数持つなど立派な人物のようだが、ヒーローたちを露骨に毛嫌いし、彼らを合法的に圧制する術を模索している節もあり、“スーパーソルジャー計画”再開のためにブルース・バナー/ハルクを娘の恋人と知りながらも利用し、手段を選ばずに自らの保身と目的達成を企んだり、ヒーローたちを「“核弾頭”」と例えることに加え、“ソコヴィア協定”に調印したトニー・スターク/アイアンマンジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシンの報告や意見を聞き入れず、一方的に自分の指示を押し付けるなど、度量が狭く独善的な冷血漢である。一方で娘のベティ・ロスとは、ブルースの実験失敗後に疎遠となり、顔を合わせる度に険悪なムードとなるが、内心では父親として偽りなく大切に思っている。

『ホワット・イフ...?』版

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声 - マイク・マクギル

日本語吹替 - 菅生隆之

現在のところ、“アース51825”、“アース32938”、“アース29929”の、3つの宇宙におけるロスの存在が描写されており、いずれも正史のロスと同様に独善的な人物である。

描写

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インクレディブル・ハルク
演 - ウィリアム・ハート
本作でMCU初登場。5年前にスーパーソルジャー計画を再開させたものの、実験失敗でハルク化したブルースによってベティと共に負傷する。それ以降、体質が変化し行方を晦ましたブルースを目の敵・「軍の所有物」と見做し、捕獲して治療はせずに、スーパーソルジャー計画続行と実験失敗の事実の隠蔽のためにブルースの行方を追い続けていた。
現代においてブルースがリオデジャネイロに潜伏しているとの情報を得て、召集したエミル・ブロンスキーら特殊部隊を率いて現地へ向かい、作戦指揮を執るが、ブルース/ハルクの逃走を許した。その後、ブロンスキーに“超人血清”を勧めて投与させ、“カルバー大学”のキャンパスでの再戦時にもハルク捕獲の指揮を執るが、居合わせたベティの制止を聞き入れず、逆に彼女を窮地に追いやってしまい、ハルクに連れ去られることとなった。
後日、復活したブロンスキーに再度血清を投与させ、“グレイバーン大学”で遂にブルースを捕獲し、ベティを同乗させた輸送ヘリで連行するが、アボミネーションとなってハーレムで暴れるブロンスキーを止めるため、彼を飛行中のヘリから降ろすことを渋々了承した。それでも、アボミネーションと戦うハルクの援護射撃を部下に指示し、ベティと2人で危機に陥りながらも激戦の顛末を見届けた。
物語のラストでは、スーパーソルジャー計画が永久凍結されたことを受け、バーで自棄酒と煙草に溺れていたが、そこに現れたトニーからチーム編成について交渉される。
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
本作では国務長官に就任しただけでなく、物語の5年前にゴルフ中に心臓発作を患い、13時間のバイパス手術を受けたことも言及している。
ラゴスで発生したアベンジャーズとブロック・ラムロウ/クロスボーンズらの戦闘の余波による惨事の数日後に、“アベンジャーズ・コンパウンド”を訪ねて、アベンジャーズに超人たちを管理するために立ち上げられたソコヴィア協定への登録を推し進めた。その後は、ルーマニアドイツで幾度となく騒動を起こしたスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカバッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーたちを捕えるようにトニーたちへ命じ続けた。
事後は、戦犯としてスティーブたちを国際指名手配犯にするが、スティーブが“ラフト刑務所”に侵入した際にトニーに連絡を取ったものの、トニーに無視されてしまう。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
演 - ウィリアム・ハート
本作では物語の前半にのみ登場。ニューヨークが“ブラック・オーダー”に襲撃され、地球の危機が迫っている中でも、ヒーローへの否定的かつ批判的な姿勢は一切変わらず、彼らに頼る事なく今回の事態を乗り切ろうとしていた。自身の保身及びヒーローの出撃が被害をより拡大させる可能性から、通信相手のローディに出動許可を出さないどころか、彼が述べた協定同意を後悔する旨に水を差すような言い方もした。後にスティーブたちがアベンジャーズ・コンパウンドに現れた際も彼らを糾弾し、ローディに逮捕を命じるが、ローディの事実上の命令拒否によって通信を切られてしまう。
アベンジャーズ/エンドゲーム
演 - ウィリアム・ハート
本作では、物語のラストにのみ登場。描写や言及は無かったものの、サノスによる“デシメーション”の影響で消滅していたが[8]、アベンジャーズの尽力により復活。
物語ラストのトニーの葬儀には、他の参列者たちと同様に神妙な顔を浮かべながら参列していたものの、その途中で立ち去ろうとする素振りを見せる。
ブラック・ウィドウ
演 - ウィリアム・ハート
本作では、“アベンジャーズの内乱”直後の活動が描写され、逃亡者に認定されたナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの逮捕に乗り出す。また、歩行時に杖をついている。
物語前半で、ナターシャが潜伏していると思しきとある街のビルでS.W.A.T.チームに同伴し、隊員たちにナターシャの捕縛を指示。そこにかかってきた彼女からの電話に出ると非難されるが[注釈 1]、スティーブに加勢したヒーローの多くを捕らえたことを伝えると電話を切られ、ナターシャが残していた発信器だけが見つかったことを聞き、裏をかかれる形になった。
物語のラスト直前には、ナターシャが自ら居場所をリークしたことでレッドルーム本部の壊滅現場へ部隊と共に赴き、ワンシーンのみで出番を終える[注釈 2][注釈 3]
ホワット・イフ...?』シーズン1
声 - マイク・マクギル
第3話
アース51825におけるロスが登場。ブルース/ハルク捕獲のために部隊を率いてカルバー大学に押し掛けるが、自分の指示ではなく、何者かがブルースを攻撃した事態に困惑し、暴れ出したハルクに自ら銃撃することもあったが、突如膨張・破裂してしまった彼を目の当たりにする。
第6話
アース32938におけるロスが登場。
第8話
アース29929におけるロスが登場。
キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド
演 - ハリソン・フォード

2025年5月2日公開予定の映画『サンダーボルツ*』にも出演が決定している[11]

単行本

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題名 収集された資料 発行日 ISBN
Hulk Vol. 1: Red Hulk Hulk vol.2#1–6 2009年2月 0-7851-2882-4
Hulk Vol. 2: Red & Green Hulk vol. 2 #7–9; King-Size Hulk #1 2009年7月 0-7851-2884-0
Hulk Vol. 3: Hulk No More Hulk vol. 2 #10–13; Incredible Hulk #600 2010年2月 0-7851-4052-2
Hulk: Fall of the Hulks Prelude Hulk vol. 2 #2, 16; Skaar: Son of Hulk #1; Hulk: Raging Thunder; Planet Skaar Prologue; All-New Savage She-Hulk #4 2010年2月 0-7851-4315-7
Hulk Vol. 4: Hulk vs. X-Force Hulk vol. 2 #14–18 2010年6月 0-7851-4053-0
Hulk: Fall of the Hulks – Red Hulk Fall of the Hulks: Red Hulk #1–4 2010年8月 0-7851-4795-0
Hulk Vol. 5: Fall of the Hulks Hulk vol. 2 #19–21; Fall of the Hulks: Gamma 2010年11月 0-7851-4054-9
Hulk Vol. 6: World War Hulks Hulk vol. 2 #22–24 2011年3月 0-7851-4267-3
Red Hulk: Scorched Earth Hulk vol. 2 #25–30 2011年5月 0-7851-4896-5
Planet Red Hulk Hulk vol. 2 #30.1, 31–36 2011年10月 0-7851-5578-3
Fear Itself: Hulk Hulk vol. 2 #37–41 2012年2月 0-7851-5579-1
Hulk: Hulk of Arabia Hulk vol. 2 #42–46 2012年4月 0-7851-6095-7
Hulk: Haunted Hulk Hulk vol. 2 #47–52 2012年8月 978-0-7851-6099-1
Red Hulk: Mayan Rule Hulk vol. 2 #53–57 2012年11月 0-7851-6097-3

脚注

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注釈

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  1. ^ ちなみにロスの携帯電話の番号は(862)555-0518だった。
  2. ^ 『ブラック・ウィドウ』のブルーレイ収録の未公開映像では、ダイナーの捜索にあたり、そこで、拘束したリック・メイソンを「慇懃無礼な闇市場の商人」と蔑称し、彼に「司法取引したいならロマノフの情報を渡せ」と迫って、ダイナーから見つかったナターシャの居場所の手がかりであるスマートフォンと自分宛てのメモを手にする場面もある[9]
  3. ^ この後、レッドルーム本部壊滅現場に単身で残って投降したナターシャを連行するが、すぐに脱出されて再び裏をかかれる未公開シーンが存在する[10]

参考

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関連項目

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外部リンク

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