フィアット・セディチ

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前期型
後期型

セディチ(SEDICI)は、ヨーロッパ市場向けに日本スズキイタリアフィアットによって開発され、フィアットが販売していた乗用車である。

尚、車名の「SEDICI」とはイタリア語で「16」を意味するのだが、これは4WDを意味して使われることがある表現である「4x4」(=16)とかけている。

概要

2005年12月にコンセプトモデルが発表され、2006年ジュネーブモーターショーで公開されたのち、同年発売を開始。姉妹車種であるスズキ・SX4とともにハンガリーマジャールスズキで製造される。スタイリングはSX4同様イタルデザインによるものであり、両車の外観上の違いは前後バンパーとエンブレム類にとどまる。

2006年トリノオリンピックでは公式車両として使われ、大活躍し、2007年6月にはイタリアでのベストセラーSUVとなっている。

メカニズム

スズキが開発したシャシを採用した上で、スズキ製1.6 L ガソリン(M16A)もしくはフィアット製1.9 L ターボディーゼル(JTD)を搭載(後述のマイナーチェンジで2.0 L に変更)。後者にはディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)が備わる。トランスミッションは、MTでガソリンが5速、ディーゼルが6速という違いがあるが、ATはどちらも4速用となる。横置きFFをベースとしたスタンバイ4x4であるが、スタックからの脱出に不可欠の直結(ロック)モードも備わっており、本格的なクロスカントリー車ほどではないが、雪道や悪路での一定の走破性は確保している。また、オプションで横滑り防止装置(ESC)も選択することができる。

初代(2006年-2014年)

2006年3月 発表・発売。 当初は4WDのみだったが、2008年にはFF仕様の「セディチ4x2」が公開・発売された。4x4とエンジン設定は同じだが、イタリアにおいては4x4版より約2000ユーロ安い価格設定となっている。

2009年4月 マイナーチェンジ。グリルをメッキタイプに変更すると同時に、バンパーガードを新デザインとし、アンダーガードをフロントにも追加。アルミホイールのデザインも一新した。1.6Lガソリンの最大出力を109psから120psへ向上させ、ディーゼルを1.9Lから2.0Lの「マルチジェット」に変更し、最大出力は120psから135psに向上させた。

その後、生産台数は徐々に落ち、2008年に年間約32,000台だったものが2013年には年間6,000台程度まで落ち込んだ。

2014年、後継車種「500X」(ジープ・レネゲードの兄弟車種)の登場に伴って廃止された。

外部リンク

FIAT SEDICI(イタリア語)