アメリカ英語
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アメリカ英語(アメリカえいご、英: American English)は、アメリカ合衆国で使用されている英語の方言。米語、米国語とも呼ばれる。
イギリス英語よりも方言内の地域方言の差が小さい。この方言はさらに北部の方言と南部の方言に大きく分かれる。東海岸と西海岸によっても違いもあるとされる。
アメリカ英語のほうがイギリス英語よりも新しいと思われているが、アメリカ英語のほうが保守的な面もある。今日ではイギリス英語の影響が強かったイギリス連邦諸国にもアメリカ英語の影響がみられる。日本では太平洋戦争前の英語教育はイギリス英語が中心だったが、戦後はアメリカ英語が中心となった。
ノア・ウェブスターらによって綴り字が簡略化された。
- 例:イギリス英語: colour(英)→アメリカ英語: color、イギリス英語: catalogue→アメリカ英語: catalog、イギリス英語: centre→アメリカ英語: center、ラテン語の名残のæをeに簡略化など
標準語
言語学的に標準米語なるものは存在しないが、日本の英語教育で範とされる文法・発音はニューヨーク市に本拠を置く3大ネットワークや新聞社のものである[要出典](イギリスにおけるBBCや、日本語ではNHKが果たす役割に似る)。
アメリカ南部方言
詳細は「南部アメリカ英語」を参照
- 母音を引き伸ばして発音する。(drawl)
- 二人称複数でyou all(y'all)を用いる。
その他の方言
- ニューイングランド - ボストンなど北東部の訛り。
- ニューヨーク - ブルックリン地区訛りなど。
- 内陸北部 - シカゴなど五大湖沿岸部(アメリカ合衆国側)の訛り。北部都市母音推移 (Northern Cities Vowel Shift) が特徴的。
- 西海岸 - 様々な方言が含まれているが、代表的な特徴は「cot」などの[ɑː]と「caught」などの[ɔː]が統一され、話し手はその聞き分けもできなくなっている。カリフォルニア州ではイントネーションは肯定文の終わりでも上がり、さらにカリフォルニア州南部では語彙などにスペイン語の影響がある。
- ハワイ-アメリカ本土から離れており、アジア・太平洋諸島地域をはじめとする他国からの移民が多いため、多くの国(特にアジア諸国)の言語の影響を受けている。また地理的にも隔絶されているため、ハワイ方言として独自の発展を遂げており、訛りも強く、独特な単語や言い回しが非常に多い(ピジン語も参照)。また文法も本土とは若干違い、同じ英語圏出身でも慣れなければ通じないことが多い。